なぜか嫌われないリーダーがやっている、たった1つのこと
詳細はこちら
本当のリーダーは孤独ではない
とはいえ、これもまた「言うは易し、行うは難し」です。
「期待したほどの実力を発揮してくれなかった......」「切羽詰まった状況なのに、のんびり仕事している......」などと、ついメンバーの「足りない部分」に目が行ってしまい、恨み節が口をついてしまいます。
しかし、組織やチームのメンバーは、簡単に取り替えられるものではありません。また、チームだからこそ実現できる仕事というのは数え切れないほどありますし、それぞれの人生があるなか、共に歩む仲間となったのは何かの巡り合わせです。
何度も何度もそう自分に言い聞かせながら、少しずつ、メンバー1人ひとりに感謝できるように自らを磨くこともまた、リーダーに必要な修練です。
こうしてリーダー自身が人間として成長していったときに、そのビジョンに本当に共感してくれる仲間が集まり、大きなことを成し遂げられるのでしょう。
「レストランひらまつ」をはじめとした多数のレストランを展開する株式会社ひらまつ(本社 東京都)の平松博利社長がおっしゃった印象的な言葉があります。
ある日、平松さんのところにコンサルタント会社の人がやってきて、「社長は孤独ですよね。我々が助言しますよ」と言ったそうです。平松さんはそれに対して、こう答えました。
「僕は孤独じゃない。だって『この指とまれ』と言って一緒にやっている仲間が600人もいるんだよ。僕が孤独なわけがないでしょう?」
人間として成長したリーダーは、決して孤独ではないのです。
(第20回へつづく・3月11日公開予定)
シンクタンク・ソフィアバンク代表
大学卒業後、国内外の投資運用会社勤務を経て、1996年に日本初の投資信託評価会社を起業。同社を世界的格付け会社スタンダード&プアーズに売却後、2000年にシンクタンク・ソフィアバンクの設立に参画。2013年、代表に就任。そのほか、静岡銀行、豊田通商などの企業の社外取締役、文部科学省参与、各種省庁審議会の委員などを務める。
2007年、ダボス会議(世界経済フォーラム主宰)「ヤング・グローバル・リーダー」、翌年には「グローバル・アジェンダ・カウンシル」メンバーに選出され、世界の首脳・経営者とも交流する機会を得ている。
テレビ番組「21世紀ビジネス塾」(NHK教育)キャスターを経験後、ネットラジオ「藤沢久美の社長Talk」パーソナリティとして、15年以上にわたり1000人を超えるトップリーダーに取材。大手からベンチャーまで、成長企業のリーダーたちに学ぶ「リーダー観察」をライフワークとしている。
著書に『なぜ、川崎モデルは成功したのか?』(実業之日本社)、『なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか』(ダイヤモンド社)など多数。
Facebook:https://www.facebook.com/kumi.fujisawa.official
なぜいま、内向的で、心配性で、臆病で、繊細であることが、よいリーダーの共通点なのか? ビジョンによって人を動かす「静かなリーダーシップ」を通じて、自己躍動するチームをつくる秘訣とは? 1000人以上の社長に取材してきた著者が語る「次世代リーダー」へのエッセンス!!