「わざとぶつかる人」の理不尽、なぜ落ち度のない人にぶつかるのか
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「まっすぐ駅のホームを歩いていただけなのに、誰かに肩を思い切り突き飛ばされた」「通路は空いているのに、肩にギリギリ当たるほどの距離で後ろから当たられた――」。このように、自分に落ち度があるとは思えない状況で、突然見ず知らずの他人からぶつかられた経験がある人は多いかもしれない。「わざとぶつかる人」による被害はなぜ増えているのか。(清談社 田中 慧)
「わざとぶつかる人」が抱える
二つのネガティブ感情
「#わざとぶつかる人」をご存じだろうか。通行中にわざととしか思えない距離感で接近し、体をぶつけてくる人を指すハッシュタグで、2018年に東京・JR新宿駅で男性が堂々と女性にぶつかっていく動画が3万リツイートされ、「私も似たような被害に遭ったことがある」という数多くのコメントとともに話題になった。
その後も、2019年に錦糸町駅前で50代女性を突き飛ばした30代男性が逮捕されたり、2021年に池袋駅の地下通路ですれ違いざまに女性の顔を殴った公認会計士の男性が傷害の容疑で逮捕されるなど、類似事件が起きるたびにこのハッシュタグは盛り上がりを見せている。
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