容器持参の「量り売り店」の開業が相次ぐ理由とは

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写真:バルク,ショップ写真はイメージです Photo:123RF

来店者が容器を持参する量り売り店「バルクショップ」が国内で増えつつある。なぜ今、注目が高まっているのか。昨年7月に日本初の利用者が一切ゴミを出さずに買い物ができるスーパーマーケットをオープンさせた斗々屋広報のノイハウス萌菜氏に聞いた。(清談社 田中 慧)

かつての量り売りの
文化が注目される背景

「バルクショップ」とは、日本語で「量り売り店」のこと。大量に仕入れた商品を、消費者が持参した容器に詰めていく販売方法で、使い捨てプラスチックや包装紙などのゴミが出ず、環境への負荷が減らせるというメリットがある。

そのバルクショップが全国的に増加傾向にある。プラスチックを使わない身近な方法を紹介するサイト「プラなし生活」では、全国各地の200以上の量り売り店が紹介されている。また、大企業でも量り売りは広まり始めており、一部のナチュラルローソンでは洗剤やナッツなどの食品を、全国にある菓子店シャトレーゼの一部店舗ではワインの量り売りを行っている。

かつては豆腐やお米、みそや野菜などを量り売りする町中の店舗がよく見られたが、スーパーが全国に普及し、包装された商品を購入することが当たり前になるにつれて、目にする機会は減っていった。その「量り売り」の文化が改めて注目を集めているのだ。

その背景について、「量り売り」を軸にして、日本で初となるゼロ・ウェイストなスーパーを開業した、斗々屋の広報であるノイハウス萌菜氏は次のように語る。斗々屋は、既に300名ほどが受講しているゼロ・ウェイストショップの開き方のオンライン講座も開催するなど、日本のバルクショップの広がりを引っ張る存在だ。

「日本で量り売り店が復活し始めたのは、ここ2〜3年のことです。背景には環境問題全般に対する社会の意識の高まりがあります。海外では、既に政府がプラスチック包装やレジ袋の使用を禁止した国もあります。今話題のSDGsも影響し、日本にも環境に配慮する流れが見え始めていると考えます」

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