No.1為替アナリストが徹底解説!円が「50年ぶり安値圏」に沈む理由&注目の資源国通貨
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このところ円安・ドル高傾向の中で関心が集まる為替相場。特集『今仕込みたい「強い株」』(全15回)の#5では、ナンバーワン為替アナリストとして知られるJPモルガン・チェース銀行の佐々木融市場調査本部長の分析を基に、円が「50年ぶりの安値圏」に沈む理由や今後のドル円相場の見通し、資源高の中で注目すべき資源国通貨までを解説する。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
実質実効レートで見ると
ほぼ半世紀ぶりの円安水準
円の通貨の価値が今、「約50年ぶりの安値圏」という歴史的な水準にあることをご存じだろうか。
足元の円相場は1ドル=114円近辺で推移し、年初と比べて10円ほど円安・ドル高の水準。確かに円安傾向だが、冒頭の記録的な水準となっているのは、ニュースなどで日常的に目にする「名目レート」のことではない。貿易量や物価水準などを基にした「実質実効レート」という指数で見た場合の話だ。
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上図の通り、足元の円の実質実効レートは、過去20〜30年の平均ラインを大きく下回っている。そして、2015年6月には1970年代前半以来となる低水準を付けていたが、直近はそれにあとわずかというレベルに迫る低さとなっているのだ。
名目レートでは、例えばドルと円など特定の二つの通貨を比べ、「1ドル当たり○しろまる円」といった形で、その時々の投資マネーの需給なども反映しながら値動きが形成される。一方、2通貨間の為替レートの動きを見ているだけでは捉え切れない、いわば世界中の通貨における相対的な実力を示すのが実質実効レートだ。
次ページからは、円の価値がなぜ実質的に記録的な弱さとなっているのか、ドル円相場の名目レートの見通し、ドルや円以上に今後通貨価値の上昇が見込める有望な資源国通貨の存在と併せ、為替アナリストの佐々木融氏の分析を基に解説していく。
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