コロナ禍でわかった、日本人が患う「管理されたい病」の重症度

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STAY HOMEの呼びかけ政府や自治体によって外出禁止・休業強制を可能にする法律の改正が必要だと考えている人は、意外に多い(写真はイメージです) Photo:Tomohiro Ohsumi/gettyimages

NHKの世論調査に見る日本人の本音
6割が外出禁止・強制休業の法整備を支持

やはり我々には、「お上に従う」ということが骨の髄まで染み込んでいるのか。

先日NHKの世論調査で、新型コロナなどの感染症の拡大を防ぐため、「政府や自治体が外出を禁止したり、休業を強制したりできるようにする法律の改正が必要だ」と考えている人が、62%もいることがわかった。

ちなみに、「必要ではない」と答えた人は27%ということなので、ダブルスコア以上で、「お上にたてつく不届きものはお仕置きすべき」と考える人が多いということだ。

ちょっと前まで、メディアや専門家は「欧米のような強制的なロックダウンがないのに、日本人は自主的にルールを守って素晴らしい」などということを、盛んにふれ回っていた。それは日本政府も同様で、麻生太郎副総理も「コロナ死者の多い国から『何か特別な治療薬でもあるのか』という問い合わせがあると、『おたくとうちの国とは、国民の民度のレベルが違うんだ』と答えて、相手を絶句させた」とドヤ顔で語っている。

しかし、当の国民はそういう認識ではなかったということだ。

「自粛ムードの最中に飲み歩く、タレントの手越裕也さんのような人間をもっと取り締まれ」「休業要請に従わないパチンコ屋は罰せられるべきだ」といったことを考える人が、大多数を占めている。

要するに、「民度が高い」「世界一規律正しい」などとおだてられたい日本人よりも、「厳しい法律でもっとカチカチに我々の自由を制約してちょうだい」という、かなりマゾヒスティックな願望を抱く日本人の方が、一般的ということなのだ。

「そんなバカな」と驚く人も多いだろうが、実はこのような日本人の「管理されたい病」は今に始まったことではない。

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