政治の近視眼化、リーダーシップ欠如の裏にある
"ポピュラリズム"の台頭
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消費税増税法案が衆議院で可決されましたが、そこに至るまでの政治の混乱、採決での民主党内での反対・棄権の多さなどを見ると、日本の政治のリーダーシップの欠如には目を覆いたくなります。しかし、それは日本だけの現象ではないようです。欧米では"ポピュラリズム"が台頭しているのです。
"ポピュラリズム"とは
「フラット化する世界」で有名な米国人コラムニスト、トーマス・フリードマンが、面白い記事を書いています。ユーロ危機に苦しむ欧州や景気低迷が続く米国など、世界中でリーダーシップの欠如が起きているというのです。
フリードマン曰く、その原因の1つが"ポピュラリズム"の台頭です。ポピュリズムではありません。彼もロンドンでこの言葉を聞いたようですが、いわばポピュリズムの極致とでも言えましょう。ソーシャルメディアが普及する中で、政治家は世論調査のみならずツイッターやフェイスブックなどでのコメントばかりを気にするようになったというのです。
かつ、ソーシャルメディアでのコメントは、思慮を重ねた上での考えというよりその場の気分を吐露しているので、気がつくと、政治家は今まで以上に世論の近視眼的な意見に左右されるようなってしまいました。
かつ、本来政治家は世論をリードすべき立場なのに、ツイッターの"フォロー"やフェイスブックの"いいね!"に象徴されるように、ソーシャルメディアを使うことで世論のフォローばかりをするようになりました。みんながお互いにフォローし合って、世論をリードする人がいなくなってしまったのです。
即ち、ソーシャルメディアの普及が政治の近視眼化とリーダーシップの低下をもたらしているというのです。
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