クレジット
翻訳責任者: Tetsu1 Tetsu1
翻訳年: 2024
著作権者: Uncle Nicolini Uncle Nicolini , UraniumEmpire UraniumEmpire
原題: Fire Suppression Department Hub
作成年: 2022
初訳時参照リビジョン: 24
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/fire-suppression-department-hub
こんにちは、そしてようこそ、火急鎮静部門としての新たな仕事へ。
疑問に思われているかもしれません。「この新しい仕事ではどういうことをするんだ?」お答えしましょう、非常に単純です。火を消すのです。物理的な火ではありませんよ、それは火災救助部門にお任せします。我々は比喩的な火を扱います。
例えば、高位の財団メンバーが世界オカルト連合から仕事のオファーを受け取ったとしましょう。これは彼らにとっての契約違反であるだけでなく、我々にとっても深刻な火の危険があります。彼らがここを去って我々の秘密を漏らすのを思い留めているのは結局のところ何なのでしょうか? そのような事態は起こってほしくないですよね? そうですとも。
しかし、この火の手が上がるのを止めるにはどうしたらよいのでしょうか? 尋ねていただいてうれしく思います。シンプルに、財団に雇用されることを最初に選んだ理由を思い出させるのです。皆さんにはご家族がいることでしょう。それを例としてみましょう。誰も家族が病気になることなど望んでいません。彼らの保護は財団が提供してあげられるものの一つです。衝動的に雇用を打ち切った人の家族の安全を保証することはできません。
彼らを傷つけるというのではありません。断じて違います。しかし彼らの身に何かが起きて、我々がそれに反応できないとしたら、それは間違いなく悲劇でしょう。結局のところ、財団の機動部隊は数が限られており、船から飛び降りようとしている職員の家族を守るために彼らを薄くしている余裕などないのです。
喫煙する職員はどうでしょう? まあ、我々は財団の提供する最高の健康管理オプションを思い出させるだけです。彼らが心血管系に与えているダメージは残念ながら修復不可能であり、自分の手で勝手にもたらしているだけなのです。彼らは、必然的にその身に降りかかる試練や苦難を乗り切るために優れた健康管理オプションを必要とすることでしょう。彼らの喫煙は我々の責任ではなく、我々は彼らのケアにベストを尽くすだけです。
しかし、厄介で特殊なケースはどうでしょう? 本物の困難には? そこであなた、愛しき問題解決者の出番です。こういう人々が去ろうとする際に引き起こしうる火の手を消すのがあなたの仕事です。
同僚用の特別収容プロトコルを設計する、と考えてみてください。彼らを抑制して、財団に留めるためにあらゆる手を尽くさねばなりません。一人去ってしまえば、必ずそれに続く者が出るからです。火はすぐに燃え広がります。ゆえに財団で火など起こってほしくないのです。
彼らを静めて満足させるのがあなたの仕事です。何故ならば、つまるところ、ここ財団では我々全員が家族だからです。幸せな大家族。そして誰一人として、家族のもとを去ることはないのです。
Art by Mark0riginals.
SCP-6630 - 差し迫る炎 by T Rutherford T Rutherford
早く中に戻った方がいいですよ。外は寒くなる一方ですからね。
生命保険契約 - by Uncle Nicolini Uncle Nicolini
明日早朝にお会いしましょう、ロドリゲス様。
SCP-6355 - A Choking Grip upon the Neck of Propriety by T Rutherford T Rutherford and UraniumEmpire UraniumEmpire
Answer me, 6355. Are you ready to get back to work?
Turn the lights off when you leave. - by UraniumEmpire UraniumEmpire
... enjoy your freedom, Mr. Schalit. You've earned it.
Fourth-Degree - by UraniumEmpire UraniumEmpire
"... I don't hate you, Nari." She looks back. "I don't feel anything for you, and I don't think I ever did."
SCP-7726 - さようなら、いままで魚をありがとう - by Uncle Nicolini Uncle Nicolini
この罪悪感を抱えて生きるだなんてもうできない。
SCP-6856 - 僕のできることを見てて - by crashb crashb
"一般的な言い方をすれば、充実感はありますか?" "あー、はい。ええ、そう思います。"
SCP-7340 - Iは切開IncisionのI by bigslothonmyface bigslothonmyface
それと、覚えておいてくれ。また話がしたくなったら、私はいつでもここにいるんだからな。
セバスチャン - by Uncle Nicolini Uncle Nicolini
俺はできる限りのことをセバスチャンにしてやりたかった。
SCP-6857 - The Birthday Problem - by crashb crashb
There is still fire in your eyes, Caroline.
SCP-7814 - Tell Me About Telekill - by Damian Thorne Damian Thorne
Can one of you get this open?
SCP-7618 - The Fog - by CowscantgoMoo CowscantgoMoo
This is the optimal, preferred future.
SCP-6130 - 地獄にて、我らは生きる - by Yossipossi Yossipossi
対象者を送り出す前に、実行者は対象者に対し明確に謝罪する必要があります。この謝罪は本心からのものであっても構いません。
SCP-8142 - A Passing Chimera - by Anky swallow Anky swallow
Therapy chimera mass hysteria keeps making employees too happy to work.
いつもと変わらぬ一日 - by Uncle Nicolini Uncle Nicolini
彼らの案件に一つ残らず目を通す必要はありません。既に数千件を調査しましたが、彼らは常に倫理的に適正です。
SCP-8047 - のたうつ、悶える、生きている - by Cathy Autumn Cathy Autumn
あなたは生き永らえるだろう。どう生き永らえるかは気に入らないだろうけどね。
SCP-8209 - 世界の修繕 - by habaniah habaniah
仮に私が海の存在を信じていなかったとして、それが違いを生むと思うか?
資産"フロリダ・オレンジ" - by Uncle Nicolini Uncle Nicolini
あなた方の力で、彼らを幸福にしていただきたい。
資産"フロリダ・グレイ" - by Queerious Queerious
あなた方の助けが必要です。またしても。
資産"フロリダ・ゼロ" - by Queerious Queerious
これは良いことです。
SCP-8115 - Distant Memories - by Daloohn Daloohn
"You have your father as well. He surely misses you."
SCP-8980 - Ergophobia: Without Regards - by Yossipossi Yossipossi
According to the Foundation Employee Handbook, consent is not a requirement for your containment.
Regardless - by Queerious Queerious
DON'T reveal any information regarding the 'Byrnes Retirement Protocol'.
SCP-8525 - by xexnoncores xexnoncores
Some people just want to go home for Christmas.
Every Day, It Gets a Little Easier - by OnlineOpossum OnlineOpossum
You can never remember what he says to you, but you always wake up crying.
Walk-In - by OnlineOpossum OnlineOpossum
We just put new coffee machines in all the site break rooms. I think Site 17 even got ping-pong tables.
Welcome to Bonkers - by IAmTheOoga IAmTheOoga
Despite their comical appearance, male elephant seals fight for dominance in bloody displays where they slam against each other at full force.
SCP-8294 - by PlaguePJP PlaguePJP
迷惑をかけようとしてるんじゃない、ただ誰が聞いてるのか知りたい。どうも。
[REDACTED], it says. [HIDDEN] they mutter.
UraniumEmpire UraniumEmpire のアドバイス
真っ先に言っておくと、私とチームメイトではFSD火急鎮静部門の本質について異なる意見を持っています。T Rutherford T Rutherford は、たとえ退職したのが「替えの利く」職員であっても、それが「替えの利かない」職員に緑豊かな牧草地へ逃げ出す動機を与えてしまうと言ってFSDは自身の行動を正当化している、という見解を持っていると考えます。Uncle Nicolini Uncle Nicolini はFSDを「トロッコ問題」に対する答えとして考えています。つまり、職員を犠牲にして正常性を守り、リソースを維持するのです。FSDが「替えの利かない」職員のみをターゲットにしていると考える人もいます。個人的な見解としては、FSDは自身の行いを正当化しようともしない残酷なレガシーシステムであり、財団はその存在を苦慮しているにも拘らず、管理部はそれに代わるものを認めていない、というものです。
ここまでのことから、火急鎮静部門の描き方は一つではありませんが、それは敵対勢力であり、しばしば新自由主義的な労働文化の批判となることは確かです。
最初の3記事は導入であり、概要ではない。
火急鎮静部門のために書かれた最初の3記事はほぼ同時に起草されました。結果として彼らは同じ土俵を踏み、既存の概念をひねるのではなく新たな部門の確立に努めました。
FSDの記事を書いてみたいなら、とりあえずいじってみることを強くお勧めします。ホラーを演出してブラックコメディを作り、二次的な敵役として登場させ、FSDの猟奇的な家族生活を掘り起こしてみるのもよいでしょう。知っておいてほしいことですが、仕事を辞められないという直接的な官僚ホラーについて言えば、3つもある+200超えの記事と競うことになります。
「冷酷さという名の残酷さ」か「見て見ぬふり」か
個人的には、私は財団を悪であると考えています。彼らは結局は、大抵監獄なのです。しかしまあ、あなたがそのコンセプトをどう捉えているにせよ、火急鎮静部門を有する財団はほぼ間違いなく悪の軍団となるでしょう。これを「冷酷であるが残酷ではない」という格言とどう調和させたらよいのでしょう?
これについて二つの道があると考えており、どちらも必ずしも対立するものではありません。
- 冷酷さという名の残酷さ: SCP財団は「不必要な残酷さ」を容認しません。しかし、「必要な」残酷さと「不必要な」残酷さについての見解は、「正常性」のような曖昧な概念に特化した巨大な階層性組織という立場にあることをもって歪められます。あからさまにサディスティックな組織になるのではなく、安定して存続できているにも拘らず、不用意に職員や実験対象を傷つける、非常に疎外的な方針を財団は採っています。
- 見て見ぬふり: SCP財団はあまりにも大きく — あるいはリソースが不足しすぎており — その領域内で起きるあらゆる残酷行為を止めることはできません。職員維持部門がプロジェクトの10%をひそかに悪用しているとしたら、それを収めるには時間とコストがかかり、それであれば収容に回した方が良いでしょう。それにもし、それで優秀な職員が働き続けることになるのならば、なおのこと目を背ける理由となるでしょう。
これら以外にもFSDの存在を調和させる方法はありますが、必要があれば助けになるかもしれません。
補遺: FSDを「倒す」にはどうしたらいい?
長い答え: 敵の登場するほとんどの物語では、敵は主人公に対立することになります。大半の火急鎮静部門の物語では、この部門は敵であり、通常は勝利します。ですが、彼らが「負ける」物語はどうでしょう?
簡単な答えとしては、部門のほとんどのスタッフは人間であり、人間は信じられないほど脆いというものがあります。しかし、この部門のもっと異常な要素を度外視するにしても、これは集団的な性質を無視しています。エージェントが一人死んだとして、他のエージェントがまたその立場につくのを止めるにはどうしたらよいのでしょう?
もちろん、O5評議会に報告すれば形だけの措置が取られるかもしれません。しかしこれは、現実世界で財団に相当するものに欠けている能力と善意を、財団の側では持っていることを前提にしています。アメリカに限っても、CIAは、その構造が独特であったためでもありますが、疑われた犯罪がアメリカの利益に適うものであったこともあり、滅多に犯罪疑惑の釈明をしていません。
結局のところ火急鎮静部門が存在するのは、財団がその存在を認めているからです。官僚組織が存在を望む限り、その部門を非合法化することはできません。労働組合を潰すことができる限り、部門が交渉に負けることはありません。そして財団にそこの職員を補充する意志がある限り、暴力は一時的に止まるだけです。
誤解しないでもらいたいのは、火急鎮静部門は想像し難きホラーではないということです。彼らは緋色の王を復活させたり、地球を食べてしまったり、何かしら空想的な啓示を定めたりしようとしているのではありません。行われたあらゆる操作と残虐行為は、ある完全にありふれた問題の解決に役立っています。スパルタ、ローマ、日本、ジェノヴァ、ポルトガル、イギリス、カタール、エリトリア、アメリカ、これまでに存在したほぼすべての社会が直面した問題。「やりたくないことをやらせるにはどうしたらいいだろう?」
火急鎮静部門を倒したいなら、財団を倒すか、その価値観を変えてください。それが不可能なら、「倒す」の意味を再定義してください。
短い答え: 得られる小さな勝利を掴むか、サパティスタがNAFTAの行動に対して行ったことと同じことをしてください。
EN
SCP-9000 — 未完の仕事 by Witherite
SCP-9000 - 慈悲 by C-Dives
SCP-7921 by C-Dives
SCP-8340 by C-Dives
SCP-8294 by Tetsu1
SCP-8209 by C-Dives
火急鎮静部門 ハブ by Tetsu1
SCP-6856 by Tetsu1
資産 "フロリダ・ゼロ" by C-Dives
資産 "フロリダ・グレイ" by C-Dives
資産 "フロリダ・オレンジ" by C-Dives
SCP-8047 by C-Dives
いつもと変わらぬ一日 by C-Dives
SCP-6130 by Flips_0122
セバスチャン by Kokorikyo
SCP-6630 by FattyAcid
SCP-7340 by C-Dives
生命保険契約 by C-Dives
SCP-7726 by Witherite
JP
SCP-3460-JP by ponhiro
SCP-1500-JP-EX by SuamaX
Valueless Invaluableness by Tetsu1
その他の支部
fsd2.jpg
Logo by Cole 13 Cole 13 and EstrellaYoshte EstrellaYoshte