2018年1月12日
「遺伝子から植物のストレスにせまる─オゾンに対する植物の応答機構の解明」
国立環境研究所「環境儀」第67号の刊行について(お知らせ)
(筑波研究学園都市記者会、環境記者会、環境省記者クラブ同時配付)
平成30年1月12日(金)
国立研究開発法人国立環境研究所
編集分科会委員長 :三枝 信子
〃 担当WGリーダー :松崎慎一郎
〃 事務局(環境情報部情報企画室)
室長 :阿部 裕明
担当 :青池美江子
国立研究開発法人国立環境研究所
編集分科会委員長 :三枝 信子
〃 担当WGリーダー :松崎慎一郎
〃 事務局(環境情報部情報企画室)
室長 :阿部 裕明
担当 :青池美江子
国立研究開発法人国立環境研究所(以下、「国立環境研究所」という。)は、研究成果等をわかりやすく伝える研究情報誌「環境儀」の最新号、「遺伝子から植物のストレスにせまる─オゾンに対する植物の応答機構の解明」を刊行します。
光化学スモッグの原因となる光化学オキシダントの主成分であるオゾンは、ヒトを含む生物に対する毒性が強く、農作物の生育被害や森林衰退の原因にもなっています。今後予想されるグローバルな人口増加に対する食糧確保や気候変動下での環境保全にとって、オゾンの植物に及ぼす影響とそのメカニズムの解明はたいへん重要な研究課題です。国立環境研究所では、この課題に遺伝子レベルで取り組んできました。
本号では、これらの遺伝子レベルの研究について紹介し、その有効性や難しさ、面白さなどをお伝えします。
光化学スモッグの原因となる光化学オキシダントの主成分であるオゾンは、ヒトを含む生物に対する毒性が強く、農作物の生育被害や森林衰退の原因にもなっています。今後予想されるグローバルな人口増加に対する食糧確保や気候変動下での環境保全にとって、オゾンの植物に及ぼす影響とそのメカニズムの解明はたいへん重要な研究課題です。国立環境研究所では、この課題に遺伝子レベルで取り組んできました。
本号では、これらの遺伝子レベルの研究について紹介し、その有効性や難しさ、面白さなどをお伝えします。
1 本号の内容
○しろまるInterview 研究者に聞く「オゾンが植物に及ぼす影響を明らかにする」
オゾンというと成層圏で宇宙からの有害な紫外線を防いでくれるオゾン層が浮かぶかもしれません。実は、地表付近では自動車の排気ガスなどからオゾンがつくられ、光化学スモッグの原因になっており、人に対して有害なばかりでなく、植物にも悪影響を及ぼしています。本号ではオゾンによって植物に生じる障害とそのメカニズムについての研究を紹介します。
<研究担当者>
佐治 光(さじ ひかる)
生物・生態系環境研究センター 上級主席研究員
生物・生態系環境研究センター 上級主席研究員
青野 光子(あおの みつこ)
生物・生態系環境研究センター 環境ストレス機構研究室 室長
生物・生態系環境研究センター 環境ストレス機構研究室 室長
中嶋 信美(なかじま のぶよし)
生物・生態系環境研究センター 環境ゲノム科学研究推進室 室長
生物・生態系環境研究センター 環境ゲノム科学研究推進室 室長
玉置 雅紀(たまおき まさのり)
福島支部 環境影響評価研究室 主席研究員
福島支部 環境影響評価研究室 主席研究員
○しろまるSummary「オゾン等大気汚染物質に対する植物の応答に関与する遺伝子とその機能の解明」
国立環境研究所では、設立以来ガス暴露チャンバーを用いた実験により、植物のオゾン応答に関する遺伝子とその機能を解明するための研究に取り組んできました。これらの研究は、オゾンのみならず様々なストレス因子に対する植物の応答への理解にもつながってきています。これまでの研究で得られた成果を紹介します。
○しろまる研究をめぐって「植物のオゾン応答研究の動向」
オゾンやその他の大気汚染物質が植物に障害をもたらすことがわかってから、世界中でその影響とメカニズムを解明するための研究が行われてきました。遺伝子やゲノム解析技術の進展により、植物のオゾン応答の複雑な仕組みが解明されつつある最新の動向について紹介します。
2 閲覧・入手についての問い合わせ先
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本号掲載URL
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既刊「環境儀」掲載URL
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国立環境研究所 環境情報部情報企画室出版普及係
TEL: 029-850-2343、E-mail: pub(末尾に@nies.go.jpをつけてください)
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