2020年09月19日
スラムダンクの続きを勝手に考えてみる(952話)
『HYBRID or HERESY』
荒石が二度、イージーシュートを落とす痛恨のミス、、、
山王から攻撃の弱点とされ、屈辱的な扱いを受ける
更には、同系のプレイヤーとされていた若月との差も顕著に表れ
厭世的になる
神奈川のライバルたち
一ノ瀬「荒石.........大丈夫か???!」
神奈川より高松(荒石、今日は山王との対決か.........若月に負けるなよ.........)
プレイは進んでいるが
湘北ベンチ
石井が再度提案
「先生!!!?やっぱり荒石は限界です!!!交代させましょう???!!」
佐々岡も続く
「それが無しなら、もう一度タイムアウトです???!!」
晴子・その他のベンチプレイヤーも、不安そうに見つめる
だが、安西
「いや、荒石君を信じる.........彼ならきっとこの状況を打開出来る.........」
と、意志を伝える
コート内は、トランジション・ゲームが続いている
若月が隆々と、駆け巡る
荒石(こいつ、益々勢いが増してる???!!)
(俺と違って、休んでないんじゃねーのかよ??!)
(一体どんな体力してやがんだ???!!)
(やっぱり俺は、こいつに敵わねーのか????)
自信家の荒石が、ここまでネガティブな思考に陥るほど
若月が波に乗っている
そんな時、、、
流川「おいっ!!!!集中しろ!!!!」
渇!!!!!!!!!
荒石、これにこくっと頷き、何とか正気を保つ
だが山王、畑山が桑田を抜き、ジャンプショットを放つ!!!!!
桑田「くっ???!!」
湘北ベンチ
「うわぁぁぁ、ヤバい!!!??」
だがこれは
何とか落ちる、、、
ゴォォォォン!!!!!
リバウンド争い!!!!!
これを
またも若月が、リバウンドをもぎ取った!!!!!
観客沸く!!!!!!
ワァァァァーーーーー!!!!!
「オフェンスリバウンドも取った!!!!!」
「若月、大車輪の活躍!!!!!」
「荒石、万事休すか??!!!」
若月迷わず、ゴール下シュート!!!!!!
を、、、
「バカ後輩がぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
バシィィィィィ!!!!!!!!!
と、、、
桜木が、庇うよう渾身のブロック!!!!!!!!
荒石「花道ーーーーー!!!!?」
観客、またもや!!!!!!!!
「桜木のブロック!!!!!!!!」
「スゲーーーー、桜木!!!!!!!」
「荒石をカバーしたぞ!!!!!!」
だが!!!!!!!?
「ピィィィーーーー!!!!!!」
と長い笛が吹かれ
審判、桜木のファウルを宣告!!!!!!!
桜木「何っ???!!」
湘北ベンチも、ため息が洩れる
ああああぁぁぁーーーーー
「惜しい!!!!!」
「えーーー!!!?ノーファウルだよーー!!!!」
無情にもこれは、桜木のファウルを取られ、、若月のフリースローが告げられる
桜木、手を挙げ「ちぃ、、、」
荒石「ハアハア、花道.........ハアハア.........」
「荒石、、、、、」
と、湘北ベンチ全員が荒石を気遣い、空気が重いまま
若月、ツーショット
その際、山王・湘北ともにメンバーチェンジ
山王は、阿部に代わって河田
湘北は、桑田に代わって須形を投入
両チームともスタメンに戻した格好となる
若月のフリースロー、各々フリースローレーンとその他配置につく
そんな時だった、、、
「わかるぜ、、、」
独り言?????
いや、荒石の向かい側から聞こえる声
荒石「?????」
続く、、、
「わかるぜーーー、俺らシロートだからなぁ??!」
と、ここで荒石、この声が自分に掛けられているモノだと気づく
山王メンバーは、不思議そうに様子を見る
(何だ.........???)
(何だ.........???)
ガンッ!!!!!!!
若月の一投目は落ちる
若月「あっ??!しまった!!!!?」(だって何か喋ってるんだもん!!!!?)
二投目の準備がされる中
再度その声が
「わかるぜ後輩、、、この天才も大昔そーだったからな、、、」
荒石「?????」
「バスケの事がよ、、色々わかってくる度によ、、どうしても他の奴らと埋まらない差があって、、、」
「自分に嫌気がさすんだよ、、なぁー!!???」
荒石、黙り込む「・・・・」
「だがよーー、そんな中でも、、、」
「シロートにも、できることは、沢山あんだよ!!!!!」
「それがバスケだ!!!!!」
荒石「それがバスケ.........」
「そしてテメー、""第二の桜木""なんて呼ばれてんだろ??!認めんが.........」ボソッ
荒石「なっ??!そりゃ、こっ、こっちだって願い下げなんーーーー」
「その名に恥じぬプレイをしろ!!!!!」
荒石「?????」
「そんな名誉ある称号を戴いて、情けないプレイは許さん!!!!!」
「""第二の桜木様""なら、絶対諦めねー、、諦めたらそこで試合終了なんだよ!!!!!」
荒石「あ、当たり前ーーーー」
「ここからは俺たちが、シロート上がりのプレイを魅せてやるぞ!!!!!」
荒石「は、花道............」
桜木「アイツに負けんな!!!!行くぞ、アラシ!!!!!!!」
何と、、、
あの桜木が、後輩の荒石を諭し鼓舞する事に、、、
これには湘北ベンチ・応援団も驚きを隠せず
桑田「大人.........大人過ぎる.........」
水戸「何と後輩思いなこった............」ポロっと呟く
晴子「エライワ桜木君!!!」嬉そうに
安西、にこっ
その荒石、、、、
深呼吸をして一旦気持ちを整える
すぅーーーー
はぁーーーー
すぅーーーー
はぁーーーー
そして、少し落ち着いたのか、苦笑いを浮かべ、こちらもぶつぶつと
荒石「フッ、まさかお前にお説教食らう日が来るとはな.........まいっちまうぜ.........」
桜木「ふんっ、世話の焼ける後輩だ.........」
そして荒石
くわっ
「負けねー!!!!!負けねーよ!!!!!!!!!」
と、目を輝かせ咆哮
荒石、復活なるか??????????
若月、二投目は成功
ザシュッ!!!!
湘北41
山王55
「14点差.........」
「またどんどん開いていく.........」
山王は、ここでフルコートディフェンスを止め、元の形のハーフの2-3のゾーンに戻す
高頭「これは三回連続で突破されたからな.........賢明な判断だ.........」
豊田「河田も戻したし、14点差ある、、元の形で様子を見るのもいいだろう.........」
湘北はこれにより、ハーフまではノンプレッシャーで
須形が、ゲームを組み立てる
残りの4人の動きを指示、冷静に攻めるポイントを見極める
その須形から流川に
次は流川がトップの位置
弥生「ここぞの時には、やはり流川君かしら???!!」
彦一「流川君のオフェンスは絶対や!!!須形君、それでええんや!!!!!」
流川、トップの位置から攻撃を狙う
「ドライブなら、ほぼ抜ける!!!!?」
「スリーもある!!!!!」
「いや、パスかも知れん!!!!?」
山王、流川に最大級の警戒を示す
「流川!!!何をしてくる!!!!?」
その瞬間!!!!!!!!?
荒石がハイポストに上がってくる!!!!!!
前半何度も見せたプレイ
だがこれは、山王ディフェンスがきっちりケア
若月が「#10番(荒石)上がった!!!!!」と声を掛け
これをケア!!!!!
荒石「ちぃ??!」(さすがに対応して来てやがるか???!!)
「なら??!!!」
荒石は動きを止めない、、そのまま流川にスクリーン!!!!!
「ん?集中し出したか???!!」
「動きに連動性がある!!!!!」
「よしっ荒石!!!それでいい!!!!」
と、湘北ベンチも一安心と言った所
荒石は
(花道や、ベンチにも心配かけてばっかで情けねー)
(今の俺に出来る事!!!!!!!)
(それをやる!!!!!!!!!!)
と、集中
ガシィィィィーーーーー!!!!!!!
流川、この荒石のスクリーンを使い
ペイントエリアに進入!!!!!!
「行けえぇぇーーー!!!!!キャプテン殿!!!!!」
流川、巧みなステップでゴール下を掻い潜り
ザシュッ!!!!!!!
レイアップを決める!!!!!!
湘北43
山王55
荒石のスクリーンから、流川が一本返した!!!!!!
湘北ベンチ、沸く!!!!!!!
「ナイッシューーー!!!!!流川!!!!!」
「荒石も良かったぞ!!!!!!」
荒石も「よしっ!!!ナイスキャプテン殿!!!!!」
と、声を出し流川に手を差し出しハイタッチ
流川も応える
パチンッ!!!!!!!!!
この復活した荒石のプレイに、湘北ベンチがホッと胸を撫で下ろした所
何故か安西はこう呟く
「いや、、まだだ.........」
晴子「えっ?????」
そして湘北は、フルコートを止めない!!!!!
観客
「湘北側はまだ走り合いを止めない!!!!?」
「フルコートは山王には通用しないんだぞ???!!」
「特に荒石の所だ!!!!!あそこでイニシアチブを取られている!!!!?」
と、まだ若月vs荒石には圧倒的にこの評価
その若月、またもや縦横無尽に走り、底無しの体力を魅せる!!!!!
荒石は?????
必死でついていく!!!!!!!
ダダダダダダダッ!!!!!!!
「荒石大丈夫かよ???!!」
「若月とかけっこは、勝ち目は無いぞ!!!??」
「おいおい、もう下がったらどうだーーー???!!」
と、辛辣な声
だが、そんな時
バチィィィィン!!!!!!!!
荒石が、 若月へのパスをカットした!!!!!
県予選の海南戦でも見せた、緩急を使った『攻めるディフェンス』に、パスを出した畑山も予想外だった
ライバル・一ノ瀬・高松も「よしっ荒石!!!!!」
観客も、少し盛り上がる
「遂に、荒石が一本止めたぞ!!!!?」
「何か、変わったディフェンスだったぞ!!!!?」
「あいつ、ディフェンスは元々いいんだったっけ!!!!?」
そして記者席
中村「あれは、、、海南戦でやった荒石君の必殺・攻めるディフェンス.........」
弥生「そうね.........彼の長いリーチと強靭な足腰を活かし、インテリジェントで巧い守り方ね!!!!!」
町田「けど何か俺にはバスケの守り方に見えなかったな.........」
彦一「彼は、素人と言っても元ハンド部の有名な選手なんや!!!※(注記)今のもハンドの言葉から来てるみたいやで、、ある意味""ハイブリッドなディフェンス""と言えるんちゃうかーーー!!!?」※(注記)875話参照
と、元々定評のあるポストプレイやディフェンス能力、黒子の動きで、息を吹き返した荒石に、評価が戻りつつある所で
安西の真意
「まだだ.........ここからが荒石君の真骨頂............」
湘北の攻撃が、流動的になる
人とボールがよく動く
「荒石の調子が戻ってきたから???!!」
「黒子の荒石の動きが良いと、歯車が噛み合う!!!!?」
そんな中、桜木と流川が動いて出来たスペースに飛び込んだのは
桜木「アラシ!!!!!」
流川「行け!!!!!」
またもや荒石にボールが渡る
「おい!!!!湘北!!!!!」
「二本イージーを落とした荒石に、ボールを渡して大丈夫か???!!」
だが桜木「おらっ!!シロート!!!決めやがれ!!!!」
流川「決めろ!!!!!」
と、二人の先輩が信頼、荒石に託した
荒石、無言でペイントエリアにツードリブルで進入
前方には211cmの河田が、両手を広げ仁王立ち!!!!!
ぶぁ!!!!!!!!!
荒石の前に立ちはだかる
荒石、ボールを持ち、ランニングシュートの構え
右足1歩目を進行方向に踏み込む
グッ!!!!!!!!
河田がこれにきっちり反応、ブロックに備える!!!!!
河田(叩き落としてやる!!!!!)
この河田の動きは、タイミングも高さもベスト
だが!!!!!!!!!!!
ぴょーーーーーーん
荒石の2歩目(左足)は、右足と同じ進行方向に無かった
「?????」
荒石、1歩目の右足は斜め右に、、2歩目はその右足を軸に蛙のよう大きく左に跳び、まさかの方向転換
2歩でジグザグに方向を変えるステップ
「?????」
河田この動きに、ついていけず
荒石、河田をかわし、リングの左側から右手で、ランニングシュートを決める!!!!!!
ザシュッ!!!!!!!!!!!!
湘北45
山王55
会場、爆発の前に、、、
まずこのプレイを紐解く
「今のはーーーー」
『ユーロー・ステップだぁぁぁぁぁ!!!!!!!!』
ざわざわざわざわ、ざわざわざわざわ
「あぁ、ユーロ・ステップだ!!!!!」
「ユーロだ!!!!!」
「ジノビリだ!!!!!」
何やらざわつき始める
記者席も
弥生「あれは、、、""ユーロ・ステップ""、、、普通のレイアップとは違い、ディフェンス前でジグザグに動き相手を抜き去るステップ、、アルゼンチン代表でNBAでも活躍したジノビリが編み出したとさせる技で、別名ジノビリ・ステップとも呼ばれる、近年、バスケットで多用されるテクニックの一つ、、、」
中村「荒石君、シロート上がりなのに、そんな技を、いとも自然に使えるもんなのか???!」
町田「いや、基本のユーロとはちょっと違うようにも見えたぞ!!!?」
彦一、興奮「言いましたやろ??!荒石君は元ハンドボールの名選手なんや!!!!あれは、その、つまり、、その辺の動きをハイブリッドに.........これは要チェックやぁぁぁ!!!!!」カチカチカチカチ
現に荒石、次の山王の攻撃失敗後、速攻に参加し
次は、もっといびつな形
右、右とけんけんの様な異質なステップ
「同じ方向に同じ足だと???!!」
「けんけんでステップ!!!!?」
「あれは確かにハンドのシュートの動きだ!!!!!!」
荒石、勿論3歩目は踏まず※(注記)ハンドは3歩OK
先程とはまた違った何とも独特なステップで
次は遂に宿敵・若月をかわし得点を奪う!!!!!
ザシュッ!!!!!!!
湘北47
山王55
若月「な、何だと?????」
荒石「よっしゃーーー!!!!!!」
ライバル・一ノ瀬・高松「荒石!!!!!!!」※(注記)高松は遠隔
荒石がディフェンスだけでなく、オフェンスでもハイブリッドで特有な選手だという事を証明する
そして安西「荒石君.........見事だ............」とここまでの期待に応えた荒石を称賛
桜木は「ふんっ、出来すぎた............」いつぞやの光景
荒石「異端.........邪道.........???何とでも言え、、、大いに結構!!!!俺は、、、」
「シロート・アラシだぜ.........」
いつもの自信気な不敵な笑み
いつの間にか、歓声はその素人荒石に向けられていた
続く
荒石が二度、イージーシュートを落とす痛恨のミス、、、
山王から攻撃の弱点とされ、屈辱的な扱いを受ける
更には、同系のプレイヤーとされていた若月との差も顕著に表れ
厭世的になる
神奈川のライバルたち
一ノ瀬「荒石.........大丈夫か???!」
神奈川より高松(荒石、今日は山王との対決か.........若月に負けるなよ.........)
プレイは進んでいるが
湘北ベンチ
石井が再度提案
「先生!!!?やっぱり荒石は限界です!!!交代させましょう???!!」
佐々岡も続く
「それが無しなら、もう一度タイムアウトです???!!」
晴子・その他のベンチプレイヤーも、不安そうに見つめる
だが、安西
「いや、荒石君を信じる.........彼ならきっとこの状況を打開出来る.........」
と、意志を伝える
コート内は、トランジション・ゲームが続いている
若月が隆々と、駆け巡る
荒石(こいつ、益々勢いが増してる???!!)
(俺と違って、休んでないんじゃねーのかよ??!)
(一体どんな体力してやがんだ???!!)
(やっぱり俺は、こいつに敵わねーのか????)
自信家の荒石が、ここまでネガティブな思考に陥るほど
若月が波に乗っている
そんな時、、、
流川「おいっ!!!!集中しろ!!!!」
渇!!!!!!!!!
荒石、これにこくっと頷き、何とか正気を保つ
だが山王、畑山が桑田を抜き、ジャンプショットを放つ!!!!!
桑田「くっ???!!」
湘北ベンチ
「うわぁぁぁ、ヤバい!!!??」
だがこれは
何とか落ちる、、、
ゴォォォォン!!!!!
リバウンド争い!!!!!
これを
またも若月が、リバウンドをもぎ取った!!!!!
観客沸く!!!!!!
ワァァァァーーーーー!!!!!
「オフェンスリバウンドも取った!!!!!」
「若月、大車輪の活躍!!!!!」
「荒石、万事休すか??!!!」
若月迷わず、ゴール下シュート!!!!!!
を、、、
「バカ後輩がぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
バシィィィィィ!!!!!!!!!
と、、、
桜木が、庇うよう渾身のブロック!!!!!!!!
荒石「花道ーーーーー!!!!?」
観客、またもや!!!!!!!!
「桜木のブロック!!!!!!!!」
「スゲーーーー、桜木!!!!!!!」
「荒石をカバーしたぞ!!!!!!」
だが!!!!!!!?
「ピィィィーーーー!!!!!!」
と長い笛が吹かれ
審判、桜木のファウルを宣告!!!!!!!
桜木「何っ???!!」
湘北ベンチも、ため息が洩れる
ああああぁぁぁーーーーー
「惜しい!!!!!」
「えーーー!!!?ノーファウルだよーー!!!!」
無情にもこれは、桜木のファウルを取られ、、若月のフリースローが告げられる
桜木、手を挙げ「ちぃ、、、」
荒石「ハアハア、花道.........ハアハア.........」
「荒石、、、、、」
と、湘北ベンチ全員が荒石を気遣い、空気が重いまま
若月、ツーショット
その際、山王・湘北ともにメンバーチェンジ
山王は、阿部に代わって河田
湘北は、桑田に代わって須形を投入
両チームともスタメンに戻した格好となる
若月のフリースロー、各々フリースローレーンとその他配置につく
そんな時だった、、、
「わかるぜ、、、」
独り言?????
いや、荒石の向かい側から聞こえる声
荒石「?????」
続く、、、
「わかるぜーーー、俺らシロートだからなぁ??!」
と、ここで荒石、この声が自分に掛けられているモノだと気づく
山王メンバーは、不思議そうに様子を見る
(何だ.........???)
(何だ.........???)
ガンッ!!!!!!!
若月の一投目は落ちる
若月「あっ??!しまった!!!!?」(だって何か喋ってるんだもん!!!!?)
二投目の準備がされる中
再度その声が
「わかるぜ後輩、、、この天才も大昔そーだったからな、、、」
荒石「?????」
「バスケの事がよ、、色々わかってくる度によ、、どうしても他の奴らと埋まらない差があって、、、」
「自分に嫌気がさすんだよ、、なぁー!!???」
荒石、黙り込む「・・・・」
「だがよーー、そんな中でも、、、」
「シロートにも、できることは、沢山あんだよ!!!!!」
「それがバスケだ!!!!!」
荒石「それがバスケ.........」
「そしてテメー、""第二の桜木""なんて呼ばれてんだろ??!認めんが.........」ボソッ
荒石「なっ??!そりゃ、こっ、こっちだって願い下げなんーーーー」
「その名に恥じぬプレイをしろ!!!!!」
荒石「?????」
「そんな名誉ある称号を戴いて、情けないプレイは許さん!!!!!」
「""第二の桜木様""なら、絶対諦めねー、、諦めたらそこで試合終了なんだよ!!!!!」
荒石「あ、当たり前ーーーー」
「ここからは俺たちが、シロート上がりのプレイを魅せてやるぞ!!!!!」
荒石「は、花道............」
桜木「アイツに負けんな!!!!行くぞ、アラシ!!!!!!!」
何と、、、
あの桜木が、後輩の荒石を諭し鼓舞する事に、、、
これには湘北ベンチ・応援団も驚きを隠せず
桑田「大人.........大人過ぎる.........」
水戸「何と後輩思いなこった............」ポロっと呟く
晴子「エライワ桜木君!!!」嬉そうに
安西、にこっ
その荒石、、、、
深呼吸をして一旦気持ちを整える
すぅーーーー
はぁーーーー
すぅーーーー
はぁーーーー
そして、少し落ち着いたのか、苦笑いを浮かべ、こちらもぶつぶつと
荒石「フッ、まさかお前にお説教食らう日が来るとはな.........まいっちまうぜ.........」
桜木「ふんっ、世話の焼ける後輩だ.........」
そして荒石
くわっ
「負けねー!!!!!負けねーよ!!!!!!!!!」
と、目を輝かせ咆哮
荒石、復活なるか??????????
若月、二投目は成功
ザシュッ!!!!
湘北41
山王55
「14点差.........」
「またどんどん開いていく.........」
山王は、ここでフルコートディフェンスを止め、元の形のハーフの2-3のゾーンに戻す
高頭「これは三回連続で突破されたからな.........賢明な判断だ.........」
豊田「河田も戻したし、14点差ある、、元の形で様子を見るのもいいだろう.........」
湘北はこれにより、ハーフまではノンプレッシャーで
須形が、ゲームを組み立てる
残りの4人の動きを指示、冷静に攻めるポイントを見極める
その須形から流川に
次は流川がトップの位置
弥生「ここぞの時には、やはり流川君かしら???!!」
彦一「流川君のオフェンスは絶対や!!!須形君、それでええんや!!!!!」
流川、トップの位置から攻撃を狙う
「ドライブなら、ほぼ抜ける!!!!?」
「スリーもある!!!!!」
「いや、パスかも知れん!!!!?」
山王、流川に最大級の警戒を示す
「流川!!!何をしてくる!!!!?」
その瞬間!!!!!!!!?
荒石がハイポストに上がってくる!!!!!!
前半何度も見せたプレイ
だがこれは、山王ディフェンスがきっちりケア
若月が「#10番(荒石)上がった!!!!!」と声を掛け
これをケア!!!!!
荒石「ちぃ??!」(さすがに対応して来てやがるか???!!)
「なら??!!!」
荒石は動きを止めない、、そのまま流川にスクリーン!!!!!
「ん?集中し出したか???!!」
「動きに連動性がある!!!!!」
「よしっ荒石!!!それでいい!!!!」
と、湘北ベンチも一安心と言った所
荒石は
(花道や、ベンチにも心配かけてばっかで情けねー)
(今の俺に出来る事!!!!!!!)
(それをやる!!!!!!!!!!)
と、集中
ガシィィィィーーーーー!!!!!!!
流川、この荒石のスクリーンを使い
ペイントエリアに進入!!!!!!
「行けえぇぇーーー!!!!!キャプテン殿!!!!!」
流川、巧みなステップでゴール下を掻い潜り
ザシュッ!!!!!!!
レイアップを決める!!!!!!
湘北43
山王55
荒石のスクリーンから、流川が一本返した!!!!!!
湘北ベンチ、沸く!!!!!!!
「ナイッシューーー!!!!!流川!!!!!」
「荒石も良かったぞ!!!!!!」
荒石も「よしっ!!!ナイスキャプテン殿!!!!!」
と、声を出し流川に手を差し出しハイタッチ
流川も応える
パチンッ!!!!!!!!!
この復活した荒石のプレイに、湘北ベンチがホッと胸を撫で下ろした所
何故か安西はこう呟く
「いや、、まだだ.........」
晴子「えっ?????」
そして湘北は、フルコートを止めない!!!!!
観客
「湘北側はまだ走り合いを止めない!!!!?」
「フルコートは山王には通用しないんだぞ???!!」
「特に荒石の所だ!!!!!あそこでイニシアチブを取られている!!!!?」
と、まだ若月vs荒石には圧倒的にこの評価
その若月、またもや縦横無尽に走り、底無しの体力を魅せる!!!!!
荒石は?????
必死でついていく!!!!!!!
ダダダダダダダッ!!!!!!!
「荒石大丈夫かよ???!!」
「若月とかけっこは、勝ち目は無いぞ!!!??」
「おいおい、もう下がったらどうだーーー???!!」
と、辛辣な声
だが、そんな時
バチィィィィン!!!!!!!!
荒石が、 若月へのパスをカットした!!!!!
県予選の海南戦でも見せた、緩急を使った『攻めるディフェンス』に、パスを出した畑山も予想外だった
ライバル・一ノ瀬・高松も「よしっ荒石!!!!!」
観客も、少し盛り上がる
「遂に、荒石が一本止めたぞ!!!!?」
「何か、変わったディフェンスだったぞ!!!!?」
「あいつ、ディフェンスは元々いいんだったっけ!!!!?」
そして記者席
中村「あれは、、、海南戦でやった荒石君の必殺・攻めるディフェンス.........」
弥生「そうね.........彼の長いリーチと強靭な足腰を活かし、インテリジェントで巧い守り方ね!!!!!」
町田「けど何か俺にはバスケの守り方に見えなかったな.........」
彦一「彼は、素人と言っても元ハンド部の有名な選手なんや!!!※(注記)今のもハンドの言葉から来てるみたいやで、、ある意味""ハイブリッドなディフェンス""と言えるんちゃうかーーー!!!?」※(注記)875話参照
と、元々定評のあるポストプレイやディフェンス能力、黒子の動きで、息を吹き返した荒石に、評価が戻りつつある所で
安西の真意
「まだだ.........ここからが荒石君の真骨頂............」
湘北の攻撃が、流動的になる
人とボールがよく動く
「荒石の調子が戻ってきたから???!!」
「黒子の荒石の動きが良いと、歯車が噛み合う!!!!?」
そんな中、桜木と流川が動いて出来たスペースに飛び込んだのは
桜木「アラシ!!!!!」
流川「行け!!!!!」
またもや荒石にボールが渡る
「おい!!!!湘北!!!!!」
「二本イージーを落とした荒石に、ボールを渡して大丈夫か???!!」
だが桜木「おらっ!!シロート!!!決めやがれ!!!!」
流川「決めろ!!!!!」
と、二人の先輩が信頼、荒石に託した
荒石、無言でペイントエリアにツードリブルで進入
前方には211cmの河田が、両手を広げ仁王立ち!!!!!
ぶぁ!!!!!!!!!
荒石の前に立ちはだかる
荒石、ボールを持ち、ランニングシュートの構え
右足1歩目を進行方向に踏み込む
グッ!!!!!!!!
河田がこれにきっちり反応、ブロックに備える!!!!!
河田(叩き落としてやる!!!!!)
この河田の動きは、タイミングも高さもベスト
だが!!!!!!!!!!!
ぴょーーーーーーん
荒石の2歩目(左足)は、右足と同じ進行方向に無かった
「?????」
荒石、1歩目の右足は斜め右に、、2歩目はその右足を軸に蛙のよう大きく左に跳び、まさかの方向転換
2歩でジグザグに方向を変えるステップ
「?????」
河田この動きに、ついていけず
荒石、河田をかわし、リングの左側から右手で、ランニングシュートを決める!!!!!!
ザシュッ!!!!!!!!!!!!
湘北45
山王55
会場、爆発の前に、、、
まずこのプレイを紐解く
「今のはーーーー」
『ユーロー・ステップだぁぁぁぁぁ!!!!!!!!』
ざわざわざわざわ、ざわざわざわざわ
「あぁ、ユーロ・ステップだ!!!!!」
「ユーロだ!!!!!」
「ジノビリだ!!!!!」
何やらざわつき始める
記者席も
弥生「あれは、、、""ユーロ・ステップ""、、、普通のレイアップとは違い、ディフェンス前でジグザグに動き相手を抜き去るステップ、、アルゼンチン代表でNBAでも活躍したジノビリが編み出したとさせる技で、別名ジノビリ・ステップとも呼ばれる、近年、バスケットで多用されるテクニックの一つ、、、」
中村「荒石君、シロート上がりなのに、そんな技を、いとも自然に使えるもんなのか???!」
町田「いや、基本のユーロとはちょっと違うようにも見えたぞ!!!?」
彦一、興奮「言いましたやろ??!荒石君は元ハンドボールの名選手なんや!!!!あれは、その、つまり、、その辺の動きをハイブリッドに.........これは要チェックやぁぁぁ!!!!!」カチカチカチカチ
現に荒石、次の山王の攻撃失敗後、速攻に参加し
次は、もっといびつな形
右、右とけんけんの様な異質なステップ
「同じ方向に同じ足だと???!!」
「けんけんでステップ!!!!?」
「あれは確かにハンドのシュートの動きだ!!!!!!」
荒石、勿論3歩目は踏まず※(注記)ハンドは3歩OK
先程とはまた違った何とも独特なステップで
次は遂に宿敵・若月をかわし得点を奪う!!!!!
ザシュッ!!!!!!!
湘北47
山王55
若月「な、何だと?????」
荒石「よっしゃーーー!!!!!!」
ライバル・一ノ瀬・高松「荒石!!!!!!!」※(注記)高松は遠隔
荒石がディフェンスだけでなく、オフェンスでもハイブリッドで特有な選手だという事を証明する
そして安西「荒石君.........見事だ............」とここまでの期待に応えた荒石を称賛
桜木は「ふんっ、出来すぎた............」いつぞやの光景
荒石「異端.........邪道.........???何とでも言え、、、大いに結構!!!!俺は、、、」
「シロート・アラシだぜ.........」
いつもの自信気な不敵な笑み
いつの間にか、歓声はその素人荒石に向けられていた
続く
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