気候変動は喫緊の地球規模課題であり、その影響は既に世界各地で顕在化しています。2015年に採択されたパリ協定では、工業化以降の気温上昇を1.5度以内に抑える目標が定められ、脱炭素で強靭な社会への転換に向けた国際社会の取り組みが進められています。しかし、世界の温室効果ガス排出量は増え続け、適応策の実施も大幅に遅れているのが現状です。

本ユニットでは、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)やパリ協定などの気候変動に係る国際プロセスへの関与、アジア各国の気候変動対策や能力開発への支援、自治体の計画策定支援、統合的アプローチ推進に向けた調査研究などの幅広い活動を通じて、脱炭素で強靭な社会への転換を促す取り組みを力強く後押ししていきます。

ウェブツール

低炭素ナビは、長期低炭素社会シナリオを検討するための分析ツールです。利用者は、資源、技術、行動様式の変化を組み合わせて、GHG排出削減量とエネルギー安全保障の両方を達成するシナリオ(排出パスウェイ)を独自に立てることができます。低炭素ナビは透明性及び操作性において優れており、長期的にエネルギー構造をどのように転換し、それがGHG排出量、エネルギー安全保障、発電エネルギーミックス、関連費用にどう影響するかといった根幹となる問いに答えることができます。

関連出版物

プロシーディングス
IMD24
Revisiting National Adaptation Plans from a Climate Security Perspective: The Case of Sri Lanka/ACCSAP
データ/ツール
IGES ASEAN NDC Database
プレゼンテーション
Strengthening the Climate Security (CS) Outcomes of Adaptation Plans: Moving from Concept to Practice
Strengthening the Climate Security (CS) Outcomes of Adaptation Plans: Moving from Concept to Practice
プレゼンテーション
Transboundary climate risks and food security
Addressing Transboundary Climate Risks (TCRs) for the Food Security of Countries
ブリーフィングノート
Insights from the latest NDCs of ASEAN member states

関連イベント

今後のイベント
IGES/GISPRI共催

COP30報告シンポジウム

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES=アイジェス)は、一般財団法人地球産業文化研究所(GISPRI)と共催で、2025年 12月12日(金)に「COP30報告シンポジウム」をオンラインで開催します。 本シンポジウムでは11月10日(月)から11月21日(金)にブラジル・ベレンで開催される国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(UNFCCC COP30)、京都議定書第20回締約国会合(CMP20)、パリ協定第7回締約国会合(CMA7)を踏まえ、交渉にご参加予定の4省の方々より...
場所:
東京
使用言語:
日本語
今後のイベント
気候変動ウェビナーシリーズ

COP30速報ウェビナー「ブラジルでの議論と成果」

毎年多くの皆様にご好評いただいている「COP速報ウェビナー」を今年も開催します。 本年度のCOP30は、京都議定書の発効から20年、パリ協定の採択から10年という節目の年にあたります。 今回のCOP30速報ウェビナーでは、 現地で本会議に参加したIGES研究員らが、それぞれの専門分野について、いち早くCOP30での成果をお伝えします。特に、注目される以下のトピックを中心に、 主要論点や新たな動向を分析し、今後の国内外の政策・実施に与える影響等を深掘りします。 本ウェビナーは「わかりやすさ...
場所:
オンライン
使用言語:
日本語
過去のイベント
COP30直前ウェビナーシリーズ 第3回

COP30議長国ブラジルとの対話: 「実施のCOP」が企業活動・社会に与えるインパクトとは

今年11月に開催される国連気候枠組条約(UNFCCC)第30回締約国会議(COP30)の議長国であるブラジルは、今回の会議を気候変動対策の加速を目的とした「実施のCOP」と位置づけ 、その実施を方向づける6つの軸と30の項目からなるアクション・アジェンダ(Action Agenda)を提唱しています。 本ウェビナーでは、在日ブラジル大使館からゲストをお招きし、議長国の意図 やアクション・アジェンダが今後の企業活動や社会にどのような影響を与えるのかを読み解きました。 特にアクション...
場所:
オンライン
使用言語:
日本語/英語(同時通訳あり)

関連プロジェクト

プロジェクト
Updated: 2025年11月

UNFCCC COP30 特集

11月10日〜21日、ブラジルのアマゾン入口に位置するベレンで国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第30回締約国会議(COP30)が開催されます。COPはUNFCCCの最高意思決定機関であり、京都議定書やパリ協定のほか、これまでの合意事項についての実施状況の確認や、新たな目標、取り組みが毎年議論されます。今年のCOP30は、京都議定書発効から20年、パリ協定採択から10年という重要な節目になります。議長国であるブラジルは、COP30を「交渉の段階から実施の段階」への決定的な移行を示すものとして
プロジェクト
Updated: 2025年11月

気候安全保障に関する特集ページ

気候安全保障に関する特集ページでは、気候安全保障に関連する研究成果と関連情報を発信しています。具体的には、国際動向の調査をはじめとして、エネルギー安全保障、食料安全保障、気候変動を一因とする人の移動、気候変動適応と安全保障、海洋安全保障など、多岐にわたるテーマを掘り下げ、多様な観点から議論していきます。
Updated: 2025年11月

気候変動ウェビナーシリーズ

本シリーズでは、気候変動に関する重要な視点を「2つのトラック」に分けてお届けします。 1つ目のトラックでは、脱炭素社会の実現を目指す企業や自治体の皆さまに向けて、今後のビジョン策定や戦略立案に役立つ、気候変動をめぐる最新の動向や重要トピックをご紹介します。 2つ目のトラックでは、企業・自治体の実務担当者に向けて、国内外の炭素市場に関する最新情報を分かりやすく解説します。 さらに、COP開催前後では、関連する主要論点や国際交渉の動向・背景についても取り上げ...

関連ニュース

プレスリリース
2025年4月8日

「パリ協定6条実施パートナーシップ(A6IP) アドバイザリーグループ第2回会合」開催

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES=アイジェス)が事務局を務めるパリ協定6条実施パートナーシップ(Paris Agreement Article 6 Implementation Partnership: A6IP)センターは、「A6IPアドバイザリーグループ第2回会合」を2025年3月11日〜12日に東京で開催しました。 A6IPアドバイザリーグループ会合は、パリ協定6条(市場メカニズムを通じた国際協力)に携わる主要な実務者とともに、6条の実施状況を共有し...
お知らせ
2024年11月18日

「第10回二国間クレジット制度(JCM)パートナー国会合」の運営を支援しました

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES=アイジェス)が事務局を務めるパリ協定6条実施パートナーシップ(Paris Agreement Article 6 Implementation Partnership: A6IP)センターは、アゼルバイジャン共和国・バクーで開催された国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第29回締約国会議(COP29)のジャパン・パビリオンにて2024年11月18日に環境省が主催した「第10回二国間クレジット制度(JCM)パートナー国会合」の運営を支援しました。

プレスリリース
2025年3月6日

「二国間クレジット制度(JCM)グローバルパートナーシップ 第4回会合」開催

公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES=アイジェス)が事務局を務めるパリ協定6条実施パートナーシップ(Paris Agreement Article 6 Implementation Partnership: A6IP)センターは、環境省と共に、「二国間クレジット制度(JCM)グローバルパートナーシップ 第4回会合」を2025年2月17日〜19日に東京で開催しました。 JCMグローバルパートナーシップは、JCMを通じた脱炭素プロジェクトの形成、パリ協定6条(市場メカニズム)の実施...

関連スタッフ

Osamu Mizuno

プログラムディレクター

Satoshi Kojima

プログラムディレクター/関西研究センター所長代理/上席研究員

Kei Kurushima

主任研究員 / レンズ・ファシリテーター

Akane Matsuo

リサーチマネージャー

Kiyoto Tanabe

TSU特別コンサルタント/上席研究員