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2007年07月27日

DISCOVER DAM〜そうだ、ダム行こう〜

P1000031.JPG先日の台風4号(アジア名:マンニイ)による大雨は、異常渇水に喘いでいた四国の早明浦ダムをして、一夜のうちに貯水率100パーセントを達成させるという離れ業をやってのけたわけですが。
聞くところによると、灌漑用水とか上水道などの目的のダムでは雨乞いをするところもあるそうで。
早明浦で雨乞いをしたという記事は見つかりませんでしたが、同じ四国の豊稔池ダムで、地元に伝わる雨乞い行事を3つも重ねて行ったとのこと。
いわば雨降らしの儀式の公開入札みたいなことになって、神様も相当頑張ってくださったということでしょうか(笑)
で、そんなわけで(?)水を満々と湛えた早明浦ダムの映像が世間に出回るに至ったわけですが。

世間を見回すと、ダム写真集なんかは売ってるわ、立山黒部アルペンルートでは日本最大のダム・黒部ダムへのアクセスをさんざっぱら宣伝してるわ、地元埼玉では滝沢ダムが竣工するわ、なんだかダムがすごく熱いみたいで。
元々わたくしは巨大なストラクチャー(建造物)を非常に愛しているわけで。ええ、橋とかトンネルとかダムとか(いわゆる公共工事が発注されそうなストラクチャーとも言えますが)。
つまりは「ビバ土木」な人が散々ダム情報を見せられた挙句に満水の早明浦を見てしまったわけで、おかげで巨大建造物バンザイな心に火がつけられてしまったと。

そんなこんなで突然降ってわいたマイブーム、DISCOVER DAM。
仕事が休みで天気もよかったもので、思いつく限りで一番駅から近いダム、地元埼玉は秩父の浦山ダムに行ってまいりました。

埼玉って県は東西にだだっ広く、なのに県を横断する公共交通網はかなり悪い(つーか発達してない)と言わざるを得ません。
わたくしが住む県の南東部と、県のド西に位置する秩父とではもう、アクセスのしにくさは最悪です。
つか、隣の県の高崎とか太田とかに行くほうが、秩父に行くよりも早く着くってどういうことですか(汗)

まあぶつぶつ言っても仕方ないので東武線で羽生へ。そこから秩父鉄道に乗り換え、ダム最寄の浦山口駅に出るというルートを選択したわけですが。
羽生駅で待っていたのはデハ1002。元国鉄(JR)で活躍した100系のなれの果て、もといリニューアル車両です。
懐かしい駆動音に包まれ、埼玉の田舎風景の中を走っているうち、妙なことに気がつきました。

暑いんですよ奥さん!

天井を見て納得しました。
そこにはくるくる回る扇風機の姿しかない。
つまり、この車両、クーラーがないんじゃん!!(爆)
本日の埼玉北部の最高気温、33度。
ハッキリ言って暑い。控えめに言っても暑い。なんというか、窓ガラスで目玉焼きが作れそうな勢いで暑い。
へそで茶を沸かすってのはこういう状況なんだろうなあとぼんやり思う午後。扇風機がむなしく熱い空気をかき回す...(注:へそで茶を沸かすの意味はまったく違うので誤用しないよーに)

途中の熊谷駅で、3両編成のうちクーラーがないのは中間のこの車両だけだということに気がついたのですが、ここで車両を変わるのはなんだか負けのように思え、自分でも何の勝負をしているのか判らぬまま、浦山口駅までの2時間弱を過ごしたのでありました。

浦山口で下車したのは、わたくしのほかには小さなお子様とご夫婦の家族連れのみ。
たいした過疎っぷりですが、考えてみれば浦山口なんてマニアックな駅、近くにある橋立渓谷か橋立鍾乳洞に向かうレジャー客くらいしか利用客いないって。その家族だって鍾乳洞に行くみたいだったし。
利用客がいないのを幸いと、駅舎の中の人に浦山ダムへの道を尋ねてみたのですが、これがまた親切な人で。
ホームから遠くに見えるアーチ橋のような物体が目指すダムであることとともに、そこまでの道順と、これまたご丁寧に堤体上に上がるエレベーターの使用法まで教えてくれました。すごいぞ、秩父鉄道。

教わったとおりにてくてく歩くこと10分強。
突然眼前に先ほどのアーチ橋のような建造物が、下部のコンクリート構造物を伴って眼前に現れました。

浦山ダム。
堤高156M、堤頂長372M。
重力式コンクリートダムとしては新潟の奥只見ダムに次いで全国二位(神奈川の宮ヶ瀬ダムと並ぶ)の高さを誇る威容。
ダム下流、浦山川にかかるトラスアーチの美しい橋を渡り急峻なV字谷に沿って堤体に向かいます。
洪水吐からの放水はないけれど、堤体直下にある発電所でタービンを回したであろう水が放水路から勢いよく流れるのが見えます...って、あれ?

わたくし、高所恐怖症じゃなかったっけ?
なんで普通に覗きこんでるわけ?しかもガードレールから身を乗り出して写真撮ってるぞ自分(爆)

すごいぞダム!!ストラクチャー見たさに高所恐怖まで克服しちゃったよわたくし!

駅の人が教えてくれたとおり、堤体にはエレベーターがあり、夏季は17時まで(冬季は16時まで)自由に天端(=てんば:ダム堤体の頂上のこと)に上がれるようになっていました。
車椅子でも入れるバリアフリー設計のエントランスの中は、そこはつまりダムのコンクリの中。建設に使われたという175万立方Mのコンクリートがこの通路の上に乗っかってるというわけで、そーいや重力が他よりかかってる気が(←明らかに気のせいです)。
堤体中央よりも少々下流側、プラムライン(ダムが受ける水圧や岩盤とのつながりの動きを振り子の動きで監視するシステム)のすぐ手前にエレベーターがあります。
天端までの132Mを、およそ1分かけてエレベーターは昇っていきます。
エレベーターホールを出るとそこは浦山ダムの天端、クレストゲート(非常用洪水吐)や下から見えたアーチ橋状の装飾のさらに上になります。
その天端は、いったいどんなところなのか??については次回。
長いので一旦切ります。
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