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2006年11月30日

愚か者っ!

ちょっとした事情で、朝っぱらからJR東日本の中長距離路線の列車に乗ったわけなんですが。

給料が出たばっかりだったこともあり、ちょっと自分にご褒美のつもりで奮発してみました、グリーン車。
隣県の始発駅から乗り込んだときには、2両連結されているグリーン車内に乗客はまばら。
座席の上の表示はほとんどが赤で、わたくしが座った側の座席は、わたくしの席と最後方の座席のみ緑表示になっていました。
(JR東日本の普通車グリーン席は、座席の上方に「グリーン情報読み取り部」があり、乗客が座る際にグリーン情報を入力したSUICAを触れると、表示が緑に変わります。詳しくはこちらをごらん下さいませ)
わたくしが住む埼玉県の某ターミナル駅までは約1時間半。
暇潰しの本はある。あったかいミルクティーもコンビニで購入済。
快適に過ごせるはずでした。

埼玉に入って3つ目か4つ目の駅で、新たに乗客が乗ってきました。
グリーン車が有料ということを知らず、グリーン券を持たずに入ってきた人もいたようで、かなり後ろの座席だったにもかかわらず、グリーンアテンダントとのやり取りが最前列に座るわたくしの席まで聞こえました。
有料なんだここ、へえと言いながらその中年男性(声からの判断)はアテンダントにすんなり料金を払っていました。
うーん、普通車グリーン席ってかなり普及してきたと思っていたのですが、それは鉄ヲタ的認識だったのかしらと思ったわたくしだったわけですが。

余談ですがグリーン車は優等車輌です。だからシートピッチもシートの材質も、一般車より良い物を使っています。
グリーンにだけアテンダントがつくのも、サービスにおける一般車輌との差別化に他なりません。であるからこその有料なわけで。

そんなこんなで、プチリッチな気分で列車旅を楽しんでいたわたくしの耳に、およそグリーン車では(いや、一般車でも)聞きたくない音声が飛びこんできました。
「あqwせdrftgyふじこ!」
......は?
脳内リプレイしたところ、どうやら「ぁんだこの野郎!」という怒声であった模様。
程なく次の駅に停車、「業務連絡、アテンダントにおいては連絡電話に出てください(←詳細うろ覚え)」という内容の車内放送があったかと思うと、まもなく車掌さんおよび停車駅の駅職員がグリーン車に登場。
ちなみに騒ぎはすべてわたくしの乗っていた車輌の最後方で起こっていました。車掌も駅職員も後部のドアから乗ってきましたし(←音からの判断)
ではなぜわたくしが見てきたかのように書けるのかというと。
関係者が揃いも揃って、必要以上に説明的なセリフを連発する方々だったからなのです(爆)
このときも、「あ、アンタ車掌さんですか」というセリフで車掌が来たことを悟ったわけですし。

というわけで、以下、音声をメモ書きした内容から状況を推察して記します(つか、暇人だな。わたくし)。

怒声の主は、(多分じゃなく絶対)さっきアテンダントにグリーン料金払ってたオヤジ。
オヤジに怒鳴られたのは、その後方にいた(つまり最後部座席の)サラリーマン風の若い男性。
事の次第はこうらしい。
グリーン車て、シートがリクライニングできますよね。
で、オヤジさんが後方確認も何もしないで限界まで倒しやがったらしいんですね。
ところが後ろのシートでは、ノーパソで作業中のサラリーマンがいたと(痛)
で、倒れてきたシートのおかげでディスプレイが閉じてしまったのですね。で、話の内容から察するに、そのせいでデータが飛んでしまったと。
本体クラッシュ免れたのは不幸中の幸いですが、断りもなくそんなことをされたわけですから、サラリーマンも頭にきたと。
で、シートの頭の部分を後ろから小突いて、「ちょっと、倒すなら断ってくれたっていいじゃないですか」と苦言を呈したと。
そしたら、オヤジ大噴火。
サラリーマンの胸倉つかみあげ、「くぁwせdrftgyふじこlp!!(脳内翻訳:ぁんだこの野郎生意気言ってんじゃねえぞゴルァ)」と怒鳴りあそばされたと。
そこでサラリーマンも何しやがるとばかりに応戦、ことここに及んでグリーンアテンダントのお姉ちゃんでは事態が沈静化できるわけもなく、おそらく車掌に事実の報告がいったのでしょう。
鉄ヲタなら誰でも知ってるであろう、車掌を表す業界語(?)「レチ」とは、「列車長」の略語。つまり運転以外のことは車掌の管轄なわけです。
で、男性職員二人を前に事実の開示(当事者の主観に満ちたものではありますが)がなされ、それを聞いた車掌曰く「お客さま、いきなり暴力じゃあ、警察呼びましょうって話になりますよ」と(車掌GJ)。
そしたらオヤジさんは逆切れ。
曰く「だってそんなんしらねえよ、なんで金払ってグリーンに乗ってシート倒すのに周りに気を使わなきゃなんねえんだ。」
曰く「しかもコイツが生意気なこと言ってきやがるのになんであんたらはコイツの肩ばっかもつんだ」
曰く「俺寝てねえんだよ、ようやく電車乗って、これで寝られるって思ったのに」
曰く「だいたい電車でコンピュータいじるのは非常識じゃねえのかよ!」

...えーと。
ツッコミどころ満載でツッコミ不可...

なんてこった。このわたくしをして、そう、関東生まれの関東育ちにも関わらず、関西ノリを体得していると自他共に認めるこのわたくしをしてツッコミ不可の状態に陥れるとは、恐るべしオヤジ!!(←感心するポイントが違い過ぎます)

その時点で既に出発時間5分超過。
運転士は事情知らないのか、「しろまるしろまるしろまる列車(当該の列車番号)の乗務員に業務連絡。信号青です。扉を閉めてください。発車できません」という構内放送が。
その後、駅職員からどうやら事情説明があったらしく、
「お客様にご案内します。ただいましろまる号車、グリーン車におきまして、車内点検を実施しております。お客様にはご迷惑をおかけしますが、点検終了まで今しばらくお待ち下さい」と放送が。
そうか〜、今までたびたび耳にしていた「車内点検」て、本当の点検の時もあるんだろうけど、こんなケースも含まれちゃうのね。

さて、グリーン車内。
車掌さんによって再三
「ここはお客さま、ひとつ大人になってこちらのお客様にお詫びしていただけませんか。私共としても警察沙汰というのはね、心苦しいですから」
という説得がなされました。
まあ、車掌さんも本音は「とにかくね、どうにかしてくれないともう定刻過ぎているし、発車できなくて困るんですよ」ってことだと思うんですけど。
しかしオヤジさんは依然として
「コイツが生意気なことを言うから...」と繰り返すばかり。
ついに車掌および駅職員によってオヤジさんは強制排除。
列車は7分遅れで駅を発車しました。


オヤジさんは疲れていたのかもしれない。
それでもわたくしはオヤジさんに同情はできませんでした。

「生意気なこと言いやがって」
「人が寝てる後ろから頭小突いてきやがった」

なぜそこで、周囲の確認をしなかった己を顧みることができないか。
なぜそこで、相手の無礼(私はむしろ、よくぞ礼節を持って対処したとサラリーマンを褒めたいが)を責めるのみなのか。
なぜ電車という、いわば公共の場で暴力行為に出られるか。

すべては、相手が「目下だったから」ではないのか?。

オヤジさんは後ろに人がいることを「わかっていた」はず。
これはわたくしの想像だけど、断言してもいいくらい自信を持ってる。

つまりそこにいたのが若造だったからこそ、相手が何をしているのか考えることもなく、平気でシートを倒したのではないのかと。

権威に縋るタイプってどこにでもいる。
権威なんて大仰なもんじゃなくても、自分より強い者には無条件でへこへこする卑怯な輩は、それこそどこの職場だって普通にいる。
そしてそういうタイプはほぼ例外なく、己よりも弱い者、若い者に対する態度は必要以上に傲慢で尊大です。
非常にムカツクそんな存在、きっと誰でも実名で5人は挙げられるのではないでしょうか?

貴様よりも若くて悪かったな。
貴様よりも弱く見えて悪かったな。


だけどアンタ、可哀相だよ?年しか他人に勝てることがないなんて。


年齢が上になればそれだけで敬われるとかいう幻想は、はっきり申し上げて迷惑です。
敬われたいならそれなりの人柄を身につけてから言えと小一時間説教したいくらい頭にきます。

勿論、若者が年長者を立てるのは礼儀です。
が、必要以上に立てられて当然と思うような傲慢な輩をわたくしが大嫌いなだけですので念のため。

愚か者よ、そして卑しきものよ。
汝の名は、傲慢なり。
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