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OPアンプのPSRR(電源除去比:power supply rejection ratio)は周波数の関数であり、開ループゲイン特性と類似の周波数依存性がある。
電源が変動した時、入力換算でどの程度出力に影響が出るかの指標であるが、一般に+電源変動と‐電源変動によるPSRRは異なる。
PSRRは高周波側で弱くなる=影響が出やすいのでパルス性の成分が電源に含まれているとその影響がでやすい。従って、精密な増幅をおこなうには、スイッチング電源だと影響がでやすい。
静かな(高周波ノイズの少ない)安定化電源を使うと、スイッチング電源に比べ1桁出力ノイズが減ることもある。
OPアンプを使うアナログ回路電源にドロッパ式安定化電源を使う理由は、PSRR特性を考慮したうえである。
遅い変動ならほとんど影響は出ないから、高周波ノイズ成分を含まないさほど安定度の良くない電源でも、出力ダイナミックレンジ以外には影響が出にくい。
アナログエンジニアは電源がスイッチング電源であるときにはその後段に低ドロップアウトの三端子レギュレータを使う。スイッチングレギュレータからの電圧は15Vとすると、OPアンプ電源を12Vで設計すれば、PSRRによるノイズの増加をかなり防げる。
OPアンプの場合、固有のノイズスペクトルもあるが、その前に電源品質を確保しておく必要があるのだ。
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2011年9月 1日 (木) | 固定リンク
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非国民さん おはようございます。
私も銅板のブスバーを張ったことがあります。出力150V40AのL負荷アンプでした。この時は、並列パワーFETのバランスを重視してのことでした。
投稿: 5513 | 2011年9月 2日 (金) 08時28分
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私も基板に独立に電源ICを付けたときがあった。今回のPSRR対策ではなく、電源電圧の安定化目的ではあったが。電力を大量に消費する回路だと以外に電源電圧が変動することがある。あまりに大電流だと、電線ではなく、銅の棒で配線となる。5V200Aの電源ともなると、試験中にオシロのプローブの先端の金属で電源とグランドがショートすると、フワーという感じで赤く光る。電圧は低いのに、おそろしい現象がでてくる。
投稿: 非国民 | 2011年9月 1日 (木) 20時08分