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センサは少なくとも2点、例えば被測定量が0の状態(ゼロ点)と既知の被測定量を実際に与えて感度校正(スパン)を行う。ゼロ点校正よりもスパン校正の方が一般に手間と設備が必要となる。
民生用のセンサや材料のみで感度を制御できるセンサの一部では、感度校正をしない例もあるが、感度は寸法精度などの誤差要因により多少なりともばらつく。
センサに使われる多くの物理現象は温度依存性を持つので、より精密な用途では感度の温度補正を行う必要がある。
感度の温度補償に際しては被測定量と温度を変えて取得したデータが必要になるので、恒温槽内で被測定量を与える作業をともなう。このことは、センサ感度温度補償を実施するにはそれなりの設備を用意することを意味するので、量産センサでは特に設備産業的な側面を持たざるを得ない。
感度の温度特性が非線形な場合にはもっと多くの温度点でのデータ取得が必要になる。
アナログエンジニアは受動部品のトリミングによって、3次までの感度の温度補償を実現したことがある。遠い道のりであったがうまい解法が見つかり、最小限のデータで校正することができた。
腕力づくの方法では、桁違いのデータ量を扱うことになる。いずれにしてもセンサの温度補償技術は英知の結晶であろう。
しかし、その技術の本質を評価できる人はさらに少数であろう。
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