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工業用差圧計は四大工業量の温度を除く 圧力、流量、液面が測定でき、計測地点から制御室へ4-20mAの電流信号に変換し信号を伝送できる。
信号は差圧に制御される電流信号として送出されるので、「伝送器」とも呼ばれる。
1970-1980年ころ、各社とも活発な開発が行われた。
若かったアナログエンジニアは、差圧伝送器などの工業計測の電子回路を担当した。
差圧伝送器は、数10Paから数万Paの差圧を悪環境で、高い同相圧力(静圧:〜400気圧)の下でも安定に計測できる。このため、耐蝕材料のダイアフラムで接液流体と隔離し、センサ側へ油圧の形で測定圧を伝える。この部分は高度に対称形に製作されており、圧力差のみをセンサに伝えることができる。
また、フルスケール圧力は数倍から10倍程度以上調整でき、部分目盛も可能なように作られている。防水はもちろん防爆、耐誘導雷仕様のものもある。
現在は、温度センサ、圧力センサ、静圧センサをMEMS手法で一体製作し、マイコンで補正演算を行って、温度影響、静圧影響などを補正するスマートセンサ方式のものが多いが、伝統的な静電容量式のものも健在である。
各メーカーとも独自色が強く、種々の材料開発も含めその時代の先端技術でもあったので、設計は難しく競争も激しかった。
なにがともあれ、差圧伝送器は工業計器メーカーにとってフラグシップ的な部分側面があり、各社の特徴がでている製品であった。
差圧伝送器は工業計器の王様のような存在であり、信頼性も強く要求された。一つのプラントで1000台使う場合もあるので、高信頼性の水準の維持と性能が求められる機器である。
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