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電気自動車は航続距離が問題だ。現在の目標は200kmと言われるが、実情は100km前後だと思う。そして、冷暖房を考えると、実用レベルはその7割程度と言う。仮に航続距離100kmとすれば、安心して乗れるのは隣町の隣町往復程度であろう。これでは、不安で一般の使い方はできない。
そこで、充電スタンドのインフラ整備の話が出ている自治体もある。しかし、ガソリンスタンドですら、少し遠出をするなら、残り航続距離が40kmになると、燃料補給を考えて行動することになる。相当高密度に充電ステーションを配置しなければ車としての普通の使い方はできないであろう。
そんなインフラ、このご時世で作る意味がないとアナログエンジニアは考える。
確かに、走るときにはCO2を出さないが、しかし、その電気エネルギーを作る段階:発電所でCO2を発生する。電気エネルギーがあれば、扱いやすい液体燃料は合成できるから、従来のインフラを活用すればよい。
それに加えて、資源の問題もある。直流モーターの効率を上げるためには、希少元素のネオジウムをかなり使う。電池にもさまざまな資源を使う。充電池は消耗品である。深い放電を行えばそれだけ負担が増える。電池にも資源の問題がある。電池は既に激しい反応を使っているので、何倍ものエネルギー密度を達成することは当面無理だろう。
電気自動車:次世代のエコカーにはならないのではないかとの疑念が生じる。少なくとも、自治体が国が整備するようなインフラではないだろうと思う。
今は不景気なので、急激に国家予算を縮減するわけにはいかないが、近い将来には科学技術予算も含めてブレークイーブンの収支に早急に持っていく必要があろう。
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入門者にゅーきちさん おはようございます。
この記事、書きすぎかと思いながら書きました。電気自動車も移動型ロボットも電源の問題が解決されないまま、進んできました。技術には光と影がある。影の部分も考慮しないと壮大な無駄になると思います。
投稿: 5513 | 2009年12月29日 (火) 08時22分
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こんばんわ5513さん
たしかに真剣にやるべき所だと思います。
心配なのは、いいかげんな評論家の発言で市場が疑いもなく進んでしまわないかが大きな問題です。
こういった、不安な世の中だと、皆、錬金術に目が眩みやすいと思うので・・・(; ́д`)トホホ...
投稿: 入門者にゅーきち | 2009年12月25日 (金) 23時10分