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著作

  • 共著:「次世代センサハンドブック」培風館(2008)、「マイクロセンサ工学」技術評論社(2009.8)
  • 連絡先
    私への講演、セミナー、技術指導などのご依頼はこちらまで↓ okayamaproあっとまーくyahoo.co.jp あっとまーくは半角の@にしてください
  • 単独著
    アナログ電子回路設計入門 (1994.12)、コロナ社: 実践アナログ回路設計・解析入門 (2005.1)、日刊工業: オペアンプ基礎回路再入門 (2005.7)、日刊工業: ダイオード・トランジスタ回路入門 (2005.12)、日刊工業: スイッチングコンバータ回路入門 (2006.9)、日刊工業: これならわかるアナログ電子回路基礎技術 (2007.6)

専門とする事項

  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2008年12月

2008年12月29日 (月)

射ち納め

昨日はアーチェリーの射ち納め。

80射と少々。快晴だったが,陽が低く右前方だったので的が見にくかった。

36射で70m:218,30m:309

うん,30mの309は良い方だが,70mは少し悪い。高さは良いのだが,右の方にずれて着弾。

左手を伸ばしすぎのようだ。その結果,発射の反動で左手が少し右に振られている感じ。

今月は,風邪引きと天候とスケジュールの組み合わせが悪くあまり射てなかった。

来年は,練習量を増やして自己記録の更新を目指したい。

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2008年12月24日 (水)

電圧制御可変抵抗

接合型電界効果トランジスタ:J-FETは低ドレイン電圧のとき,電圧で制御できる可変抵抗として動作する。

J-FETを電圧制御可変抵抗として使う場合の代表例として,AGC(オートゲインコントロ-ル)回路などがある。

CR発振回路では,ひずみ率の少ない正弦波を得るにはAGCで発振振幅を自動制御することが必須である。豆電球でもAGCは可能であるが,回路に適合する豆電球を得るのがなかなか難しい。ふつう豆電球は型名無しで売られているので,回路図に豆電球の型式が記載されていてもそのものを入手することは簡単ではない。

CR発振回路として有名な回路形式としては,ウィーンブリッジ発振回路がある。この発振回路は自然界のノイズを種にして発振するので,正弦波が成長するまでは,発振に必要な電圧利得より大きくしなければならない。定常振幅に到達してからは,発振条件の電圧利得を正確に維持する必要がある。

そこで,正相増幅器のGND側にJ-FETを挿入し,発振振幅と基準電圧の差に比例した負極性の信号をゲートに加える。

このようにすれば,J-FETはディプレッション型なので,起動時には抵抗が小さく(ゲインが大きく)なり,制御状態では一定の抵抗値になるように制御される。

小さいひずみ率を得るポイントは,ドレインにかかる電圧を100mV以下のできるだけ小さい電圧にすることと,ゲートにかける制御電圧の交流分を少なくすることである。

ウィーンブリッジの振幅は余剰ゲインの積分値であり,交流を直流に変換する部分は基本的に1次遅れ回路なので,およそ発振周波数と1次遅れ回路の折れ点周波数の中間に利得の高い部分が存在する。そのピークはAGCループ利得が高いほど鋭くなる。

少ないAGC利得で安定な温度特性を得るには,J-FETの動作点を電圧制御抵抗としての0温度係数のゲート電圧近く(約ピンチオフ電圧+0.3V)に選べばよい。

電圧制御可変抵抗は正弦波発振回路にとって,重要なコンポーネントのひとつであると考えている。

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2008年12月22日 (月)

カレントミラー回路

よく見かけるのは,

抵抗経由でダイオード接続したトランジスタQ1と,Q1のベースとエミッタにQ2のベース,エミッタをそれぞれ接続した形で,Q2のコレクタから電流を吸い込む。n個の定電流源を同時に作ることも可能である。

電流増幅率hFEが十分大きければ,Q1の電流とQ2のコレクタ電流がほぼ一致する。

Q1とQ2の特性は揃っていて,同一温度である必要がある。定電流性はアーリー効果で主に決まる。

基本的に集積回路の手法であるが,個別部品で組む回路でも,エミッタに抵抗を挿入すれば使用できる。

ダイオード接続したトランジスタを回路に挿入し,トランジスタのベース・エミッタ間電圧の温度依存性を補正するためにも使用する。

カレントミラー回路を用いた回路は,一般に広い温度範囲で良好に動作するので,決められた電流を流すを低電圧で流すことのできる電流源として,回路の低電圧化と動作電圧範囲の拡大に役立つ。

定電流回路をつくり,その回路形式を活用することも精密アナログ回路のキーポイントの一つとアナログエンジニアは考える。

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2008年12月18日 (木)

抵抗の精度

精密アナログ回路では,抵抗器の精度に依存して回路の精度が決まることが多い。

最小限必要な抵抗精度は,使用する抵抗群が理想的ではない前提での回路解析で数値的に求まる。解析結果に抵抗値の最悪の組み合わせが,回路システムの精度を決める。

多くの場合,抵抗比が問題になる。

センサシステムの精度は,少なくとも抵抗精度の2倍よりも一般に悪くなる。

多くのアセンブリメーカーでは,E12系列やE24系列の±1%で標準化している例が多い。抵抗の品種,許容電力などでその温度係数が異なる。

抵抗は温度依存性をもつので,対象とする温度環境や自己加熱の影響を受ける。抵抗を定格電力近くで使用するなら,自己加熱は100°Cにも達する。

±0.1%で温度係数100ppm/°Cなら,10°Cで誤差は2倍となる。従って,温度係数が大きな品種の抵抗では高精度品はふつう市販されていない。使用上,意味が無いからである。

アナログ回路システムの性能のばらつきは,抵抗精度に対する検討抜きでは始まらないのである。

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2008年12月 8日 (月)

パルストランス 1

絶縁形DC-DCコンバータやスイッチィング電源にでてくるキー部品がパルストランスである。

パルストランスは基本的にアナログ回路屋さんがコアを選んで,1次コイルの巻き数,2次コイルの巻き数,実装方法を選んで設計するものであろう。

最初にコアの最大磁束密度振幅をΔB決める。回路にも依存するが,コアロスはこれでほとんど決まる。コアロスはΔBの2-3乗に比例するので,周波数が高ければΔBは控えめにしなければならない。

次にコイルの巻き数を決定し,選んだコアに巻けるかどうか検討する。

大まかな目安としては,1次コイル断面積と2次コイル断面積は等しく,かつ1次・2次間の絶縁スペースを確保しておく必要がある。

コアの窓が不足して巻けない場合には,コアサイズを上げる。

アナログエンジニアはパルストランスの自動設計プログラムを趣味で作成したことがある。そして某電源専業メーカでデモをした。入力データーは微妙に実設計とは異なる。当然である。回路は動作し実設計に近い数値が出てくるが,真の設計条件ではない。それで良いのだ。

プロ同士のやり取りだから。

デモのあと,上長を交えて若手との懇親会。北陸の酒はうまかった。

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2008年12月 5日 (金)

パワーFETの駆動

パワーFETの駆動は容量負荷なので,遅いスイッチング時にはほとんど電力を消費しない。

しかし,高速スイッチングにおいては,0.1A前後のピーク電流を駆動側が供給可能でなければならないので,駆動方法に工夫が必要である。

寄生容量はゲート(G),ソース(S),ドレイン(D)の各端子間にある。

OFF→ONの際には,まずG-S間容量を閾値電圧まで充電する。閾値を越えるとD-S間に電流が流れ始めD-G間の容量がミラー容量となって,充電電流の割りにG-S電圧の上昇が少ない時間帯が生じる。この時間帯が,ドレイン電圧が変化している時間帯であり,実質のSW時間となる。負荷が定電流性ならば,この時間帯においてはG-S電圧はほぼ平坦である。

G-S電圧をオーバードライブすることで,パワーFETは低いON抵抗となる。オーバードライブ電圧は閾値電圧より高いので,通常の駆動方法ではOFF→ONの際にパルス幅が延伸する。

また,ロジックレベル駆動用パワーFET以外では,10V前後までG-S間を駆動するので,5V系ロジック回路からレベル変換してパワーFETを駆動する。この際,5V系と駆動回路の電源の立ち上げ順序が問題になることもある。

パワーMOS-FETでは,D-S間に寄生ダイオードが存在し,このダイオードを高速ダイオードとして積極的に利用する回路もある。回路図に記載されていなくとも,このダイオードがないと動作しない回路もある。

パワーMOS-FET,使い方次第でさまざまな顔を見せる。

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2008年12月 3日 (水)

トランジスタのモデル

バイポーラトランジスタの能動状態の簡略モデルは,ベース(B),エミッタ(E)間に順ダイオード,コレクタ(C)とエミッタ間に順ダイオードに流れる電流IBをIBとして,C-E間にhFE・IBの定電流源を接続したモデルで表される。

ダイオード部分の特性は IB=IS・exp(VBE/VT) VT:熱電圧,常温で26mV で表される。

VBEと電流の関係は60mV/桁で変化するので,特定の電流でVBEが判っているなら,他の電流でのVBEもかなり正確に予測できる。

VBEの値は半導体プロセスと使用する電流密度に依存し,0.1-0.9V程度であるが,一般の小信号用トランジスタではコレクタ電流1mAで0.5-0.7Vである。

ダイオード部分が非線形なので,そのままでは扱いにくい。設計者が使う近傍でのVBEを一定として近似すれば,トランジスタ回路のDCバイアス計算をかなり精密に行うことが出来る。

バイアス点からの変化に対しては,上式を微分して ri=ΔVBE/ΔIB=VT/IB を用いる。

この計算で,能動状態のトランジスタの入力抵抗が判り,電圧増幅率をキルヒホッフの法則を用いて計算できる。

高周波数特性を概算予測したいのであれば,C-B間に寄生容量Cobを入れて考える。Cobは逆バイアスされたpn接合の容量なので,およそコレクタ電圧の1/2〜1/3乗に比例するが,小信号を扱う際には変化しないものとして考える。

このように書けば,バイアス計算も電圧増幅率の計算も簡単に見えるが,式の途中結果は結構複雑なので意外に時間がかかる。

半導体物理に精通していなくとも,このモデル式から出発すればトランジスタ回路の基礎は理解できるとアナログエンジニアは考えている。ただし,ダイオードの特性式を実験的に測定してた経験が必須であるとも感じている。

どこまでブラックボックス化しないで,説明するかは受けての経験に依存する。

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2008年12月 2日 (火)

スイッチング波形図

トランスを用いた絶縁形DC-DCコンバータや非絶縁DC-DCコンバータでは,寄生インダクタンスや寄生容量などが付きまとう。

実測波形は原理説明図ではでてこない種々の波形特徴点が認められる。

アナログエンジニアは総ての波形特徴点に意味があると考えている。

また,原理説明から予想される理想の波形に近づける努力によって,種々のスイッチングシステムの改良がなされていると感じている。

私は,波形図を提示するとき,原理を説明したいのであれば現実より寄生素子を減らしたモデルの波形を提示する。寄生素子の効果を示す場合には,現実より寄生素子を若干増やした波形をシミュレータで生成する。

寄生素子のないトランスやダイオード,SW素子は存在していないのであるから,波形図が汚くなりすぎない程度に現実をうかがわせる波形を示すことが,モノつくりには重要と考えている。

それにしても,正弦波が正弦波らしくない波形図が記載された情報が如何に多いかと感じる。

技術書はポンチ絵で済む場合とすまない場合がある。

波形図のディテールは大切にしたいものだ。

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2008年12月 2日 (火) 電子回路 | 固定リンク | コメント (0)

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