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センサは今では電気的信号をデジタル信号処理が可能な形態で送出することが多い。
センサそのものは,人間の五感に代わって測定対象から物理・化学的過程を経由し多くは電気量の変化をもたらす。
多くのセンサは,磁場や電場あるいは適当な温度を与えて動作する。場合によっては,センサを電子回路の負帰還ループに入れて信号の前処理を行う。
このような操作を行うのはアナログ電子回路であり,センサエレクトロニクスと呼ばれる。
センサエレクトロニクスは多くセンシング場を形成するための励起回路部分と,微弱信号増幅部分とからなる。
センシング回路を構築するためにはセンサそのものの検出原理を十分理解する必要がある。さまざまな効果や現象を理解し,かつセンサとデジタル回路の狭間の中で最適解を見出すのがセンサエレクトロニクスである。
しかし,その回路をアナログ回路システムとして構築する技術者は払底し,センサエレクトロニクスを教えることのできる教師も激減している。そして,さまざまなセンシングシステムが次第にブラックボックス化している。この状態でよいのだろうか。身の回りにはさまざまなセンサが使われ,センサエレクトロニクスを経由して便利な機器が使われている。
便利な機器が溢れかえっている現在,ブラックボックス化しつつあるセンサとセンサエレクトロニクスあるいは物理・化学現象まで遡ることのできる人材の育成は国運をかけての急務であると考えるアナログエンジニアである。
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