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先週から愛車のパワーウインドウが誤動作する。
Photo_41 低温、少し窓を開いた状態から運転手席側の窓を一気に閉めると、一瞬閉じて窓が半開きに戻る。チョコチョコと窓ガラスを上昇させれば一応しまる。
運転手側窓のはさみ込み防止安全センサの誤動作である。
厳寒時なら運転に支障が出る故障モードである。車が温まった状態ではこの現象は出ない。
予測される不良事象は、挟み込みセンサの調整状態が故障寸前の状態にあると判断できる。センサは恐らくトルク検出方式。パワーウィンドウの動力源にはDCモータが使用されているので、トルク=電流検出機構が不調なのだ。
ディーラで点検。少し余計なことを口走っているので、その分対応も丁寧である。運転手席側のパワーウインドシステムの構造図も見せていただいた。モータアセンブリ内に検出機構が組み込まれている。過電流検出遅延タイプのセンサシステムを利用し、異常トルクを検出すると逆回転を行う装置と推定。
低温で出やすく、運転し始めに症状が出やすいことは、DCモータ電流検出タイプであることは明白だ。厳冬期になればこの現象は頻発するとのアナログエンジニアは考える。
ディラーの対応は、最短でパワーウインドウモーターアセンブリの無償交換。保証期間内なので適切な対応だ。
運転席側以外のパワーウインドウは全手動で操作するので、挟み込み防止システムは装備されていないとのこと。
これなら、普段他の窓の開閉も運転席からコントロールしている私にとっても、負担は少ない。
私は、基本的にモノを創る立場に存在する。したがって、技術的な無理難題を吹き掛けることはしないが、誠実な対応は求める。
たかが、パワーウインドウの誤動作である。しかし、その奥にはコスト/パフォーマンスの範囲で許されるエンジニアの決断がある。多謝。
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2006年10月31日 (火) 工学 | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)
どちらも大学受験では不利な科目である。
しかし、どちらの科目も極めて重要である。
世界史と物理を忌避する進学校は本当に、高校生の未来を考えているのか?私はその選択を行った校長は教育者として失格と考える。
日本史なら2週間の期間があれば、一流大学の受験に耐えるレベルに到達できる。
世界史は多数国家の地理的、宗教的背景などが相互に絡み合う科目だ。それだけに1国の歴史より複雑である。世界史を理解するには、地理的条件、時代、気候条件の変遷もふくめて多くの要因が絡む。
私論を述べれば、世界史を理解するには日本史の数倍の労力が必要だ。そして、現代の世界情勢を垣間見る必須の基礎知識でもある。
受験の労力軽減の観点からは、世界史をカットすることは戦略としてローカル最適解として有り得るかも知れない。しかし、その選択を行った校長あるいは教頭は教育者としては失格である。
高校物理。
極めて重い科目である。私の能力では1年では到底理解できなかった。正味2年かけた。問題演習も数100問解いた。
通常の方法と異なり、高校数学の概念と技法をフルに活用しようとする私の実感である。
大抵は、大きさのない物体の運動方程式から始まるが、弾道計算のところでかなりの落伍者を出し、力積の概念使う問題に対しては少数の理解者しかいない。
そのはるか先に電磁気現象がある。
小中学校の理科の世界とは異なる、そして現実世界と数式を結ぶ世界がある。物理を受験科目から外す指導をしている教諭はなにを考えているのだ!
このような背景があるからこそ、計測・電磁気学現象を多少なりとも理解するアナログエンジニアは絶滅危惧種となってしまうのだ。
まいた種は自分で刈り取っていただこう。重く重要な科目を無視した教育者は教育者とはいえない。軽薄な短期視野のビジネスモデルがあるに過ぎない。
物理学。工学の原点である。同時に数値感覚とモデルの限界も意識しなければならない科目であると考える。
世界史と物理を忌避する教育者と称する人間は、未来の日本のためにならない。
それは、その選択を行った人が良くわかっているはず。
その選択をしたこと自体が、教育者としての資質を問われていることを自覚して欲しい。
高校物理は、極めて重たい科目である。近年は2生から学ぶ高校も多いと聞く。
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2006年10月30日 (月) 工学, 随想 | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
ここ10日ほど、右上奥歯に違和感があった。
そうこうしているうちに、上口蓋に腫れ、右顎下のリンパ節が痛くなる。かなりやばい。
予約無しで歯医者さんで先日、処置をしてもらった。問題の奥歯の洗浄と腫れている部分の切開。
1050 出された抗生物質は第三世代?のセフェム系。cefdinir。
←服用した抗生物質
3日後、再び通院。腫れの引きが歯医者さんの予想より遅いらしい。投薬継続。詳しい症状の説明を受ける。場合によっては、総合病院の口腔外科にいく必要が生じるらしい。X線写真の問題の歯の根元のすぐ上に少し白い影があるとのこと。
昨日で3回目。 抗生物質を代えてさらに3日抗生物質を服用する。クラリスロマイシン(clarithromycin)。200mg錠。マクロライド系抗生物質。
待合室の壁には歯を失う原因の比率のポスターが張ってある。40%が歯周病。わたしは80歳で20本の歯を残せるかな。8020運動。
きっと私は、将来大病を患ったときにも自分の状態を意識ある限り分析し続けるような気がする。病院からは恐らく発信できないから、家内を通じてブログに出すかもしれない・・・。
そんなことを考える前に、いま、もっと健康に注意して生活しなさいと厳しく「我が家のさち」から言われている。
だが、それを実行できていないアナログエンジニアである。
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不調を承知でアーチェリー場へ。平衡感覚が悪く、体も伸びない。初めから30mで射つ。36射270点を下回る。
1本的を外す。バックストップの畳に刺さったが、抜けないのでそのまま放置。誰か抜いてくれるかもしれない。
6射+36射で今日は終了。
2006年10月29日 (日) 日記, 健康 | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック (0)
Photo_39 人材流出を嘆く経営者がいるなら、その方は経営者たる資格はない。必要なそして貴重な人材に過酷な選択を迫らせた無能者である。
人は金のためだけで仕事をやるのではない。自分の命を賭けて会社の機材、組織と、そして自分の生活環境を維持するのだ。
人材流出は、不遇のエンジニアの最終決断の結果である。結果にしか過ぎない。
ビジョンがなければ人を率いることは出来ない。安直には派閥、学閥、社内政治の力学の中でうまく立ち回ればそれなりの権力の座につくことは今の日本では可能だ。しかし、それではエンジニアの心を買うことはできない。
アナログエンジニアは、心と意地で動く。
技術力で相手をねじ伏せることもあるが、基本的には誠意にもって誠意に応える。そして、自分の現在価値よりはるかに低い処遇の時にはそれなりの対応をする。
相手の要求が厳しければ、その相手の言動に相応しい自己制御を求める。厳しい要求を出すからには、その言葉をその人に返したとき、本人あるいはその言葉を実践できているか否かで評価する。
裏切りは許さない。これは相手が誰であろうと、資本金1000億円を越える組織であろうが私には関係ない。あるのは自分がその報復を実行する実力があるか否かだけだ。
救えない組織も存在する。それは「誠」のない組織だ。
いまは、インターネットの時代、真贋を見極める力があれば巨大企業の組織ではたらくなまくら人間には楽に勝つことが出来る。必要な公開情報は個人でも会社でも同様に入手できるのがインターネット時代である。
特許情報、文献情報、公開された財務内容などの使い方とアクセス方法を知っているなら、通常の会社人間とそれらが動かす組織と対等に、個人で渡り合える。それがインターネット時代の本質だ。
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写真はオーストラリア南部の原住民アポリジニによる肉筆画です。
_1055_1 ←洋弓のリムの付け根部分のクラック
画像をクリックしますと、詳細画像が表示されます。約100KB
断面の急峻な変化部部分は応力が集中しやすい。
画像を拡大しますと、断面急峻変化部分にクラックを見ることができます。約30年前の初期のカーボンファイバー強化木製洋弓のリムの内側付け根部分のサンプルです。
黒いカーボン層はまだらで、比較的太い炭素繊維を使っていたことが判ります。5層構造で最外層に高張力材料の炭素繊維を使用しています。リムと取っ手の保持部をつなぐ厚い断面積の部分にはクラックが認められます。
この部分は、断面積の不連続部分であるとともに、内側カーボンファイバー層の界面と一致します。
ここが起点になって、亀裂の進行が始まっています。この時点では射への影響は、私の腕では影響は認められませんでした。しかし、この弓の使用はすぐやめました。リムの内側なので圧縮応力が掛かるはずの部位ですが、亀裂の急激な進行が生じたときに、私に対応能力があるか疑問だったためです。
亀裂はリムの長手方向にも進展しています。恐らく補強部分とエネルギーを蓄える可撓部分で広範囲に界面剥離が生じています。
高速増殖炉FBRの実証炉?で数年前に起きたNaもれ事故の部位は、ある計測装置の断面不連続部位における疲労破壊とされておりますが、カルマン渦による共振振動も重なったととの指摘もあります。
この項は、有識者と技術士の方々の文献に基づいております。
不連続断面における不幸な事象が重なったときの挙動予測は大変困難で、計算量・解析量は増えるが滑らかな曲率で断面を接続した構造体の方が制御可能なように思います。
完全な直線で接続された角部には、単純計算ではすさまじい応力集中係数となることが多く、その挙動には弾性変形を考慮したさらに高次の解析が必要とされ、また可能な時代になっていると思います。
私は機械系の専門家ではありませんが、アナログ電子回路での特性の不連続点付近の解析はシミュレータを用いても解の安定性はあまりよくありません。加工技術的に可能であれば、可能な筈だが不連続部部分は作らず、出来るだけ大きいRをつけることが安全サイドであると考えるアナログエンジニアです。
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このエントリー、私の操作ミスにより数日早く公開になった。本当は来週の土日辺りにUPする予定でしたが・・・。
技術ネタは季節感を出しにくいのだが、そして公開できる範囲は無制限ではない。一応自分なりのシナリオでUPしているのだが。ブツブツ・・・・フッ。
2006年10月27日 (金) 工学, アーチェリー | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
_ テラ(10^12)Ωクラスの抵抗を実験室的に使った経験がある。
最高は10TΩ。100TΩ位まで入手できるみたい。
私の使った超高抵抗は、抵抗本体がガラス管に封入されているタイプのものだ。このクラスの抵抗は素手で触ると抵抗としての性能が低下する。当然、手袋をはめてハンドリングする。
フェムトA級の電流を発生するために使用する。
テラΩ抵抗の温度係数、電圧係数などは、カタログ値を信じて使用する。身近にある機材ではとても測定できないのだ。特殊で高価な機材がないと測定できない。
100MΩ台までは普通に使用しているが、高性能抵抗の供給元は限られている。おもな使い道は、高電圧の分圧回路に使用する。当然、抵抗の耐電圧性能と電圧係数に注意を払う。
超高抵抗は、一般の抵抗よりかなり長い形状で、しかも、その長さでのプリント板の絶縁性能を無視できないことが多い。そこで、複数の工夫を施した実装を行う。バラックセットではその性能を発揮させているか否か自信が持てないのだ。寄生容量の問題もある。
このような特殊な個別部品に支えられて、アナログエンジニアは仕事をしているのだ。個人的には、その希少価値にそれなりの対価を払うことにより、継続生産を可能にしてあげたい気持ちで一杯である。
このような部品がなければ、スペースを度外して数10個の部品を直列に並べるしか選択の道は無い。それでも、私はその実装をやるだろう。
たかが抵抗といわれることが多いが、アナログエンジニアが最も頼っている部品、オームの法則の係数となるR:抵抗が無ければ回路設計はDC検討の段階で非常にややこしい問題に直面する。
特殊部品に支えられて、理化学機器、分析機器、計測器が製造されているのである。
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2006年10月27日 (金) 電子回路 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
エンジニアとしての資質の評価は30分以内で判る。会話の論理性と技術力、応対能力から判断できる。過去の実績からは95%以上の確率でその判断は維持される。不誠実な人間にはそれなりの防御を行う。多重チェックも行う。
私は出会いの結果が否定的で合ったとしても、しばらくの間はきちんと付き合う。それが大人の社会だ。
あまりに、ひどいエンジニアに対しては、絶対的な証拠を握った上で、最後の弁明の機会を与える。そのときには、私の設定した逃げ場か嘘を貫き通すかの選択枝しか与えない。
私は人事権を持たないが、この結果、アナログエンジニアは心ある層(社長から現場作業員まで)に影響力は行使できる。これが独立エンジニア精神をもつ男のポリシー。
最後の確認。ここで逃げた管理職・エンジニアには明日はない。緩慢な活動の場の縮小があるのみだ。だが、最小限生き延びる余地は残すのが常だ。社会には様々な人が居る。それなりに共存する必要がある。
私はこの手法をすでに数回以上使っている。
様々なパターンがあるが、不誠実なエンジニアは周囲の人間を不幸にする。
不勉強で凝り固まったエンジニアに対しては、「お前がやらないなら、俺がやろう!、その仕事は簡単だ。お前が言う日時の1/3でやろう」
数週間後、私の予測の裏が取れ、開発課題と問題点もわかった。この時点でそれらのエンジニアの発言権は限りなく小さくなる。
問題点に反応しないエンジニアも残念ながら多数存在する。反応する繊細さがないか、問題点を解決する手段を持たない人が多い。そのような方の現実的成功率は長期的に20%を切ることが多い。
成功率の低いエンジニアはそれなりの考え方と不努力の結果、成功率が低いのだ。柔軟性にも欠ける。そのような方も存在できる会社は多くある。
Photo_37 数値的評価、実力評価が標榜される咋今であるが、私は成功しない、あるいは長期的に見て成功率の低いエンジニアは判断と実務を必要とする場面からの退場を願う。経営者に必要なセンスは今、激変しつつあるが、最も重要なことは、誠実であること、成功率を高めるエンジニアを大きく評価することだ。
社長といえども、不誠実なグループならば数年のうちにその事業を縮小するくらいのことはやっていただきたいものだ。そのようなグループには、教育システム:伝承の努力はないし、使える過去のデータも存在しない。本人達に都合の良い文章が断片的に存在するだけのことが多い。
アナログエンジニアにとって易しいことを困難な技術という。数年経過しても進歩しない。ならば、私がやる。技術的必然性と勝負どころ、必要な機材、時間を総て見積もり、現在わかっていることから言えるビジネスの形態を提言する。
その上で、上層部の判断を仰ぐ。これが卵を産むアナログエンジニアの流儀のひとつだ。
計測技術と、センサ・アクチュエーターシステムおよびその基本性能を左右する信号処理を生業とするアナログエンジニアはこのようなことも出来るのだ。そこが素人SEとアナログエンジニアの違い。
間違いはいつでもどこでもある。随時自分の根拠を確認しつつ、ひとつのピラミッドを創る。これがアナログエンジニアの世界だ。
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2006年10月26日 (木) 工学, 随想 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
今日は、30数年の行きつけのとんかつ屋さんへ。
だんなも老けたが、私も老けた。味は昔から変わらない。民芸品などが壁一杯に飾ってある。昔から次第に増えて行った。お店の名前は「かつ進」、旧K市の駅前から北へ1kmほど行ったところの右側にある。
_1021 最近食べるのは、もっぱらヒレカツ。
←写真はヒレカツ定食 許可を得てフラッシュ撮影。
私にはこれでも少し分量が多いが、ここのカツは肉質がよく、薄い衣でジューシーに揚げたカツなのだ。
それで、食欲があるときには、いつもここ。
女将さんとご主人とよもやま話。会計処理をパソコンでやっているそうだ。話がS社のPC用電池の話になる。T社が賠償請求しているとの話まででた。少しは余計なことまで知っているので、新聞やTVで知った範囲で相槌をうつ。ここまで誰もが知っている。
今日も満腹。満腹。ご馳走様。
なお、若者向けにはもっとボリュームのあるメニューもある。
カウンター席にはシャモジにご飯お代わり9杯の記録あり。ここはお代わり無制限(私はお代わりしたことがありませんが・・・。)
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2006年10月25日 (水) 日記, 随想 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
1回目の揺れは2年前の10/23日6:00PM頃であった。そのとき、私は霞ヶ関ビルの33階にいて、立食パーティの席上にいた。
酒によって平衡感覚をなくしたように、足元から抉る様な奇妙な感覚だ。霞ヶ関ビルは柔構造で耐震性を確保しているはずだ。垂直微動なしにいきなり大きな揺れ、それも長周期の揺れだった。M6.8 中越地震の本震。
まもなく、携帯電話からのNews アクセスで、新潟を震源とする巨大地震であったことを知る。
同窓会は一時地震の話が飛び交ったが、予定通りに終了。その後、高校の同期会が東京***クラブで開催。関西の片田舎の高校であるが、東京近郊に在住の方も多く、同期会だけでも20名前後の出席者がある。
ここでも大きい余震が2回。高層ビルではないので、初期微動を感じる。来るぞ。これもかなり大きい。
今週の土曜日、同じ霞ヶ関ビルの33Fで高校の関東支部同窓会が開催された。出席者は200名を越える。関西にも2つ支部がある。出席者名簿を見ると同期以外に会いたい方が約10数名、弟は出席していない。
2人を除いて、会話が出来た。同窓会には長話はいらない。それ以外に郷里で数100mと離れていない女医ともであった。大病院で薬剤師しているHさんとも会話、薬剤師(ヤクザ・医師ではない)。ご専門である最近の抗癌剤の副作用と多剤投与について情報を戴く。
3週間後の母校での授業のヒントをM教授から戴く。
実は、この日、ダブル・ダブルヘッダーを組んでいたのだ。午前中、大型書店で入手したい本数冊を現物確認購入。その後霞ヶ関ビルのロビーで人を待つ。初対面の方だ。同窓会。同期会。日曜日には県アーチェリー協会主催の初心者講習会をやるので、当日中に水戸の先まで帰らなければならない。F_1046
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←深夜便の私だけが乗車している特急室内
2006年10月24日 (火) 工学, 日記 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
『逆境ナイン』 このDVDを購入したくて、隣町のワングーへ走る。島本和彦氏の同名の漫画の原作を映画化したものだ。
_1048 この映画のロケ地は三重県、プロデューサーの一人が後輩のYS氏、その講演を聞いたのでDVDを購入したのだ。講演者とアシスタントのH女史の間でのめずらしい一問一答形式の「講演」だった。
自宅に帰り、DVDのディスクを挿入する。
いきなり「長栄軒のパン」、(松坂市) 伊勢うどん(伊勢市)を交えた高校の帰りの寄り道シーンがでる。
弱小野球部が甲子園への切符を手に入れるまでの、奇想天外な道のりを描いた作品。
その高校は「全力学園」、ロケ地の校舎は多分現在の私の母校。
主人公のキャプテン1番「不屈闘志」の片思いの妄想の中には夫婦岩(二見町) もでてくる。
この映画は「これが逆境だ」の言葉がモチーフの青春ドラマだ。団塊世代直前のアナログエンジニアの青春の感性にも重なる。しかし、若い世代にも多くの感動を与えた作品である。
世代を超えて同じ感性を共有できる。この映画、幾人かの若者の自殺を思い止まらせたという。
ラストシーン近くの夜明けには石油コンビナート(四日市)の化学プラントが朝日をバックにシルエットとして浮かび上がる。
プロデューサーの講演は映画を見たとき、講演で話された言葉が強いメーセージと」なり、心に響く。これも関東同窓会の演出の一部を構成している。
気が付いたら、泣きながらDVDを見ていたアナログエンジニアである。
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2006年10月23日 (月) 日記, 随想 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
Photo_16 私の基本的文体は、短く余計な修飾語のない、紛れのない文体である。
このブログでは、複数の意味に取れる文章も多用している。意味の分枝も考慮して、いくつかの解釈があっても構わない。読者のTPOに応じて読めばよい。
このブログの「アナログエンジニア」は、アナログ回路エンジニアでもあるが、計測・制御・センサなども含めたアナログ量の世界を見ようとする理科系人間の発言でもある。場合によっては自分自身をアナログエンジニアと呼称知ることもある。
それでよいのだ。また、それを期待している。
日本語は厳密に紛れの無い文章も書ける。わかったようでなにを言っているのか判らない文章も書ける。百人一首の中で多用される掛詞のような不思議な文章もある。文章ではないが、音声レコーダーで再生して見ると言語明瞭意味不明の言葉もある。
大学時代に私は単語の持つ複数の意味を持つ言葉を思考用言語ライブラリと会話用言語に分離した。日本語における2重言語である。この作業は私にとって不安定性をもたらすほどの問題であった。この作業が私の基本的文体を生んだ。単語一つ一つに自分なりの厳密な意味対応関係をつける。それが私の思考用言語である。複数の意味の分枝とその組み合わせの状況判断用のサブルーチンも形成する。そのような作業だ。
30代前半には尻尾を捕まれない営業文章も書けるようになった。この文章技術は私の上長由来の物だ。
大学の複数の恩師には、限りない訓練方法を教授いただいた。
このブログの運営を通じて、多重意味文章も制御状態で書けるようになりつつある。
教授者と実践と聞き手の反応により、ひ弱な私は少しずつ成長してきた。成長できた。
そこには世代を超える絆がある。私もそれを実践しようと思っている。
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通常はSystem Engineerの略であるが、最近は、単なるソフトウェア・エンジニアが実体である場合が多い。
システムとは、どこまでをブラックボックスと見るかに依存して、そのイメージは大きく異なる。
システムは、人の心理を含めて現実世界に働きかけを持つ組織・仕掛け・工夫の総称であるとアナログエンジニアは考える。
コンピュータ世界の中だけに閉じこもったエンジニアはSEの名に相応しくない。
現実世界とどのような形で接点を持つか、どこまでをブラックボックスと見るかに依存して、様々な階層でのシステムが存在しうるのだ。
ソフトウェア業界におけるSE像は、一般的に余りににも独善的であると私は感じている。
私はアナログエンジニア。
アナログの森羅万象とコンピュータの世界を繋ぐ、現実世界に近いアナログの世界に生きている。
アナログシステムエンジニア:SEであり、回路システムのエンジニア:SEであり、ITシステムをユーザーサイドで考えるシステムエンジニア:SEであり、アクチュエータシステムのエンジニア:SEであり、かつ電子回路システムの要である電源を扱う、電源システムエンジニア:SEであり、工業プラントの計装システムを扱うことの出来るシステムエンジニア*SEである。
形容詞無しに、ソフトウェアエンジニアが、単に2文字英語のSEを使うことは許されないはずだ。形容詞無しに、限定句無しにSEを呼称すること自体が、ソフトウェアエンジニアがいかに乏しい工学発想で形成されているかを物語る。
通常用いられるソフトウェアシステム者が使うSEの言葉には、ソフトウェア開発者の驕りを感じることすらある。
私の仕事は、電子部品開発システム、設計システム、製造システムの支援を受けて、アナログ世界とコンピュータあるいはマイコンシステムとの接続を実現することにある。
←アケビの実
私のアナログシステム、その中の一部であるアナログ回路システムは、部品システムと、コンピュータシステムの架け橋となる。アナログシステムは、全システムの基本性能に影響を及ぼすこともある。CPUは芸をさせるだけのことだ。
アナログ/計測技術は本質のところに命を賭ける。
アナログシステムは中間に位置するが、それ故に扱いが難しい側面があり、参入が難しい。
この問題の解決に少しでも貢献したいと考えるアナログエンジニアである。
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語尾が聞こえない会話。日本語はふつう言葉の最後で、Yes、Noが決まる。声が細り、語尾が聞こえないとき、その人の意思は示されない。
会議で語尾の聞こえない発言は、聞くに堪えない。私は、自分の意思を伝えるときには、語尾の声をむしろ大きくする。そこから、意思の交換が始まるのだ。
語尾が小さいとき、本人の意思がぐらついている事もある。その前の段階で、論理構成に矛盾があるときには言い切れない、語尾が小さくなる心理的背景があるのだ。
成功するプロジェクトの必要条件は、プロジェクトリーダーの考える前提と打つ手と段取りに合理性があることだ。できれば、開発のリスクの高い部分の代案が同時に走っていることが望ましい。このような方は、かなり柔軟な対応をする。
新しいデータ、新しい状況が生まれたとき、その評価を各自の立場で発言すれば、その方は方針変更や優先順位を変える心の準備が出来ているのだ。そして、発言の際には語尾を大きくして言い切る。それで意見交換が成立するのだ。
会話して、お互いを高めあうことが出来る。
語尾が小さく、提示されるデータ、計画に論理性が無いときには、重要な課題を先送りしてプロジェクトが進行している可能性が高い。その弱みが、聞こえない語尾となって現れる。
私は、ブログでは 結論を明示する立場に無いときには、しばしば・・・・・。の表現をつかう。問題提起だけを行い、読者に、その後の結論、判断を委ねるときの表現である。
もちろん、日本語は論理的に紛れのない文章、会話も出来る。意思を伝えるときには極力、紛れのない文章を、言葉を選ぶ。著作なら、意地でも文の最後は言い切る。あとは、その論理、提示した前提、データで読者に判断していただくのだ。
出来る限り、語尾の明瞭な日本語を伝えたいアナログエンジニアである。
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2006年10月20日 (金) 工学, 随想 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
私の過去ログに同じネタのエントリーがあるが、今日は違った視点から述べる。
←黒体輻射の計算値
ぜひ、画像をクリックして拡大像を見てください。
温度点の取り方が特殊である。
このプランクの公式、通常の倍精度フローティング演算で計算できない。計算途中で大きな桁落ちが生じる。
私の選んだ計算温度点は、図がきれいに見えかつ、実用上の意義のある温度点を選んである。
私にはこの演算プログラムを組む能力はない。超多倍長固定小数点のBasicプログラムまではやれるが・・・。
プログラム名称「黒体輻射」、October31、2003 (c) Kimio Kanda
プログラム技術と工学の専門家が私のために作成してくれたカスタムプログラムである。
私の計算したい領域で、見事に組んでいただいたカスタムプログラム。多謝。
私が提示できたことは、桁落ちの発生する演算過程と計算したい領域、結果の単位系である。
このプログラムによる計算結果を複数回EXCELに転送し、グラフ化する。
このような問題があるので、黒体輻射の図表のオリジナル計算点のバラェティが余りないのだ。悪く言えば、実際に計算したことがない、あるいは計算できない方がこの図表をどこからか改変、引用しているのだ。
その執筆姿勢で実務をこなせるのか? 疑問である。
私のためにプロが作成したカスタムプログラム。余計な機能は当然ない。そして(c)マークが付されたオリジナルFDが私の手元にある。
私が計算できなかった問題形式の意味を理解し、興味を抱いていただいたプログラム作者に感謝。
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2006年10月19日 (木) 工学 | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)
_1020 昭和46年 第3刷、成瀬悟策著 講談社。
書名「自己コントロール」
「自己催眠」の上級編であり、その域を越えて「自己コントロール」の方法を述べた書である。
階梯1:筋肉弛緩によるコントロール
階梯2:瞑想による自己支配
階梯3:イメイジのコントロール
階梯4:沈潜して自己を知る
階梯5:行為のコントロール の5階梯に分けられている。
冷静なとき、リラックスしているときには階梯5の最初まで可能であるが、一番必要なときやれるのは階梯3の前半までである。
自律神経も人間は制御できる。
緊張することはたやすいが、リラクセイションは練習しないと困難である。階梯2は体温調節、温感。・・・・。
自己催眠法の欠点は、被暗示性が高まるといわれている。
マイナス感情を心理学により制御する手法が自己コントロールである。
私は、今でも脈拍数を意識的に60以下まで下げることが出来る。しかし、私の場合には、この方法を用いると、他人の行動からの影響を受けやすくなるので、現在は余り使っていない。
緊張することは易しい。リラクゼーションは個人の心理能力である。
どの方法で自分の力みを抜くか難しい問題である。
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ココログフリー予想より早く回復。今朝は何も出来なかったが、ココログ管理者に多謝。
アナログエンジニア一般は希少価値だ。センサーとアナログ信号処理系を扱える技術者はさらに少ない。
絶滅危惧種のエンジニア、それが私の生業だ。
私の職種は一般的には、技能とあるいは職人芸とよく言われる。しかし、私の手法は、解析主導型設計であり、職人芸ではない。
私のレパートリは、実務と基礎科学と教育をこなすところに価値がある。
従って、私のクライアント対象はふつう中小企業とはならない。超大企業も対象にならない。
通常のリクルート方法では、アクセス不能。
クライアント獲得には、実績とともに人脈と過去の仕事での信用がきわめて重要だ。
アナログエンジニアの世界で、解析主導型設計を提唱し、うたい文句の提供メニューの実施経験を複数保有するが、上層部との意思疎通無しでは、この商売の形態は成り立たない。
今は意外に時期が悪い。多くの対象クライアントの予算計画時期を過ぎているのだ。
したがって、私を雇うには予算外支出となる。アクセスした会社内での内部手続きに時間が掛かるのだ。
さらに、私が選ぶクライアントとの認識の相違も解消しなければ、長続きする関係とはならない。
多くの場合、クライアントから受ける依頼内容と指導対象者のレベルが一般にかけ離れているからだ。この認識ギャップを限られた面談時間のなかで、臨機応変に対応し少しでも埋めておく必要がある。
しかも、受ける仕事の内容によっては食い合わせとなる業種となる可能性もある。実務の技術の人間模様を理解しているつもりの私のポリシーは守秘義務の絶対的遵守と、自分の設計技術の普及を両立させることにある。
順序と時間の制約の中で、現役アナログエンジニアとしての実務能力の発揮と、高等教育の場での貢献を実現したいと夢見て行動をすでに開始したアナログエンジニアである。
Photo_30 自分を安売りするつもりはないが、クライアントと私がHappyになれる条件、相手の組み合わせを見出したいものだ。
このエントリー、私のクライアント候補の目にもきっと触れるものと考えて書いている。
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×ばつ2:262点、271点。ともに30点台前半が2回。コンディション不良時のときの自分の射の欠点を知ることが目的。
微小な圧力を計測することは案外難しい。「計」というからには定量測定が可能な品物である。
どの位の性能であったかというと、感度は、実験室のドアの開閉じに伴う気圧変動を検出でき、「あ〜」、と「い〜」の音声波形がきれいに表現できる周波数特性をもち、検出器の容積は1ccに満たない。いわば、校正された電気信号を出力をもつDCマイクロフォンのようなセンサーである。水中に立てたガラス管からでる気泡の挙動を研究するための道具である。
必要なもの。
薄いゴム膜。顕微鏡のカバーグラス程度の厚さの表面鏡の破片。コリメーター光源。フォトセンサー2個。ガラス管など。
薄いゴム膜を適当に引っ張りながら、糸でガラス管に縛り付ける。ガラス管の端面はバーナーでエッジを丸めておく。
これで、圧力→角度への変換機構完成。次に、膜の周辺部に軽い表面鏡を取り付ける。オプチカルレバー方式で角度を変位に変換拡大し、この反射光をフォトセンサー2個で構成した差動位置検出器で電気信号に変換し、圧力→電気信号の変換係数を測定して校正まで終了。
ピンホールがないことを保証している薄いゴム膜・・・・・。当時、学生であった私にはあれしか思い浮かばない。
あれを買いに薬局へ。ゼリーのついていないのを選んで、おずおずと「領収書」ください。恥ずかしかった。恥ずかしかった。
今度生む。
この微圧計は、膜がラテックスなので耐候性に劣り3日で使い物にならなくなる。しかし、この欠点を除外すれば結構な高性能微圧計であった。
なによりも、変位体積が少ないので、微小な空間の圧力を忠実に測れるのだ。
この装置による実験結果は、故T助教授(当時)の論文と異なり、泡の振動理論値(共同実験者T氏が解析論文を見つけた)と同じ結果であり、弛緩発振の波形の特徴を良く現していた。この卒論を評価してくださったT先生も見事な指導者である。
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←しその花 写真をクリックすると小さな花が見えます。
昨日のシングルラウンド 144射完射。公認記録会。
8:30集合、15:30解散。
出だし90m練習6射、43点。試合開始、90m36射144点。ひざが、がくがく。後半持ち直してこの点数。
70m、36射260点:自己ベストに近い射。体は伸びる。射の瞬間のブレが少ない。
昼食をはさんでの50m36射。射が強張っている。背中の筋肉にも余裕がない。当たる気がしないまま終了。208点。最近は悪くとも230点いくだが・・・。900点が微妙になる。体の伸びがない。
最後の30m36射。途中で大崩れ。30mで畳を外す。的と的の中間の抜けない場所に刺さる。それでも頑張って274点まで持っていった。
結果。シングルラウンド完射。24年振り洋弓以来の公式試合自己best。目標の900点には19点届かなかったが、満足。
同種目CPでのトップはもう少しで1300点。相互観的者の神栖町のS様のサポートに感謝。感謝。
2006年10月16日 (月) 工学 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
蜘蛛の巣はふつう垂直に霞網(今は禁止されていると思います。)のようにネットを上下方向に張る。ふつうと表現したのは、我が家に水平にネットを広げた蜘蛛がいたからだ。
その蜘蛛は、郵便受け近くのブロック塀のコーナー部に、斜めにではなくきちんと水平に自分のサイズにあった巣を建設している。すでに、投資した蜘蛛の糸の元手を回収できる程度には小虫がかかっている。斜めではなく、水平に網を張ることができるということは、蜘蛛の平衡感覚は狂っていないと私は考える。
その蜘蛛は、わざわざ蜘蛛の世界のセオリーを崩して、水平にネットを作ったのだ。そう推理して、上流から煙を流す。
私はスモーカーなので、いつでも流れの可視化実験の真似事をできる。
煙は水平に張られた蜘蛛の巣の付近で、上から下へ流れていく。この場所で普通の蜘蛛のように垂直に網を張ったら獲物はかからない。なるほど・・・・・。
蜘蛛は自分のサイズに見合った網を張る。蜘蛛のサイズに比べてはるかに大きいサイズの網を張る。蜘蛛にとっては大きな投資であり、当然、工学的に合理的な強度の網を張る。蜘蛛にとってはかなりの元手がかかっているはずだ。一体、蜘蛛は獲物なしで何回、自分のネットを張れるのだろうか。失敗の都度、張るネットのサイズはきっと変化するだろう。
小さな頭脳の蜘蛛でも、ハンターとして生き延びるためには臨機応変に環境に対応できる能力・工夫を身につけているものと考えたい。
S←そのくもの巣の下に咲いていたサフランの花
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よろしくお願いします。
×ばつ4距離=144射 +試射6射程度。数時間の長丁場である。競技距離90mから始まる。900点UPは欲しい。各距離の自己ベストのΣは1050点ちょい。1000点は来シーズンが勝負。50mでの照準異常を2mm修正したが・・・。目標は150射の完射&900点。しかし、1000点の夢も捨てていない。出だしの90mが課題だ。
2006年10月15日 (日) 随想 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
1019 私の愛用する紙鋏。もう10数年使っている。
紙以外は切らない。
写真をクリックすると、そのサイズがわかるが、全長が約20cm。
自宅から25km離れた文房具店でであった紙鋏である。
試し切りをして購入した。安いものではない。裁縫用鋏に近い値段である。
コクヨブランドの貝印製。ハサ-13の記号がある。記号は、なぜか私の拘る素数13である。特殊ステンレス鋼製と思われる。
この鋏は、下の取っ手に3本の指を掛け、人指指で支える。上側の取っ手には親指を掛けて切る。
真っ直ぐ、かつ抵抗無く切れる。切った紙が邪魔にならない。研磨痕は細かい。刃先を使って細かい作業も可能である。
この鋏は、2段の刃が付いている。一段目は鋭角に研削され、2段目は普通より鈍角に研磨された刃をもつ。
長さ方向には直線である。
刃裏は僅かに内側に湾曲しており、丁寧に少しだけ研磨してある。
鋏を閉じるとき、確かで軽やかなむらの無い抵抗がある。2つの刃を捻るように合わせなくとも、しっかりと噛み合う。
これが、一流の刃物メーカの技である。
今は、100円でも紙鋏は手に入る。そしてどこかに紛失する。
本物の手ごたえ、これが私の好むところだ。
そして、愛着を持って大切に使う。これがアナログエンジニアの基本スタイルである。
あなたは、使い捨ての鋏派、それとも愛用品をもつタイプ?
私は、場合により超安物工具を使うこともある。1回限りの、工具鋼をいためる作業をするときだ。なまくら工具は、それなりに塑性変形するので、一度だけなら治工具を用意しなくともぴたっと作業できることもある。
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2006年10月14日 (土) 工学, 随想 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
10/14日(土)に延期開催される。
私はこの花火大会に今年はいける日程には無い。
この時期にある花火大会は珍しい。筑波学園都市近傍の方は車でいけるだろう。
この花火大会は、翌年の花火のプレデビューの機会なのだ。数万発の花火は、その大半が尺玉である。普通の地方花火大会ではフィナーレ近くで打ち上げられる大型花火だ。3尺玉も打ち上げられるという。
3尺玉は人力で扱える重量ではないらしい。リフターを使って装填し、高高度へそれなりの火薬量で発射されるとのこと。それでも、開いた花火の下端は地上近くに達するという。
大型花火の競演。翌日の発射場付近には火薬の灰と花火の殻がおびただしく残るという。
2:00pmころ現地入りすれば、当日のみのにわか駐車場があちこちに出来るらしい。
夏の最後を飾る全国規模の花火大会。それが土浦花火大会である。
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2006年10月13日 (金) 随想 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
屋外設置電子回路の場合には、時として、耐誘導雷設計が必要になる。
立ち上がり1μs、テール40μs(×ばつ40μs波形)やその他の波形が使われる。専用の波形発生器も市販されている。高電圧・大電流のサージなので、電圧制限素子と電流制限素子を多段構成して内部回路を保護する。
もちろん、非常に大きいサージには耐える設計とはならない。そこで、外側から順に壊れる設計を試みた。外側の素子がサージ破壊した後、だんだん内側の保護素子が破損するような設計だ。このようにすれば、強烈なサージが入った証拠が残るので、顧客に説明しやすいし設計者としても諦めが付く。耐サージ協調ともいえる考え方である。
耐誘導回路を入り口に組み込んだ効果は統計データに明瞭に現れた。原因不明の過電圧破壊モードの機器損傷が明瞭に減少した。しかも、学会などで報告されてている雷害の多い地方、季節どの効果が認められた。
この回路、3極放電管タイプのアレスタは使用していない。3極アレスタは応答が遅いので、サージ前半に制限電圧が上昇するので、そのときのサージエネルギーの見積もりが難しいのである。
Photo_26 かくして、耐誘導雷回路搭載により不測の機器損傷率が減少した。
強電の世界では雷害対策は常識で、文献情報も多い。
しかし、1W以下の計測機器で実践した例はかなり少ない。
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2006年10月13日 (金) 工学, 電子回路 | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
工学の基本のひとつに、詳細に計算する意味のあるファクターか否かを判別する能力がある。
×ばつ2桁の積を2-3秒で有効数字2桁で暗算出来る。当然、位取りの能力がものを言う。
先日、簡単な積の問題を聴講者に計算させてみた。遅い。関数電卓を用いて計算しているのは増しな部類。計算器を持たない人は位取り:オーダーエスティメートすら出来ない。
工学とは実学であり、数値の把握無しには成り立たない。
この仮数+指数の演算は、計算尺の世界そのものだ。
Photo_24 ←丸型計算尺
画像をクリックしますと、詳細画面が出ます。
今でも、H社が製造を続けているとのこと。
計算尺競技に使われる計算尺は、直線状の対数目盛の入った竹ボディ+デコラ?張りの彫刻されたものですが、今では安価なものではないし少し大きいので持ち運びが不便なので、私は暗算に頼っています。
工学における要因の洗い出しには、まず、詳細検討をする必要のあるものとそうでないものと切り分ける必要がある。
私の場合、電流レンジで言えば100Aから10fA(フェムトA)なので、課題に応じて問題となる要因を洗い出す必要が生じる。
そこで、モノを言うのは概算能力、しかも桁が大きく暴れる問題の暗算能力である。
この能力、関数電卓の普及とともに低下したような気がする。
すばやく、妥当な速度で概算し、自分の知っている限りの物理化学現象の効果を予測する。
本来、この訓練は高校物理、高校数学で訓練されていてしかるべきものだと思う。
しかし、現実は厳しい。中学数学での符号付演算でかなりの混乱が生じる。実係数の連立方程式ではさらに脱落者が出る。文字係数の3元線形方程式(ほぼ三角行列となる易ししいやつ)などとんでもない。
工学における位取り能力の低下を憂えるアナログエンジニアである。
位取り能力なくしては、現実世界に生きるアナログエンジニアの生活は成立しない。
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今日は、4人の回路仲間と某所で飲む。
1人は30年前からの知り合い。1人は元その部下、1人はその部下の部下、そして私。
いずれも計測とアナログ回路に強いメンバーだ。お互い話せる範囲でしか話せない、話さない。デリケートなやり取りもある。
今日は、回路教育の話となった。いかにアナログ回路設計者を育てるか。育てるための指導者を啓蒙するか。
4人とも実務派なので、教養としての電子回路と設計サイドから見た回路の違いをよく承知している。量産回路を設計する回路開発・設計者は、今の時代回路図をそのまま公表できることはほとんど無い。私は、今もこれからも実回路を完全な形で公表できる立場にはいないだろう。守秘義務は付いて回る。技術士としての罰則付きの立場はきちんと守る。
しかし、回路設計のポイント・解析方法などは伝えることはできるだろう。CAEベンダーとの連携も必要になるはずだ。すでに、大手CAEベンダーとのチャネルも構築した。
退職後の私はなにをすべきであろう。単なる技術士事務所所長となることは無意味である。
私は当面、エンジニアとしての実務能力を維持するとともにもっと活動の場を広げるつもりである。アナログエンジニアとしての初心を貫く。退職後は私が会社を選ぶ。地域活動ではなく、地理的にももっと広い活動の場があると考えている。
これが、工学技術に生きた一人の男、アナログエンジニアの美学であると思っていただいてよい。
私には、読者として読んだ本の知恵と自分の工夫で切り開いた世界がある。今までと同様、出来る限りその工夫を伝えたいと願っている。
実務と教育および出版・啓蒙を仲間達が連携してやらなければ、日本のアナログ回路設計者の数はさらに減少するだろう。その認識は共有している。今日の回路屋仲間の飲み会。おおげさに言えば、国際的な連携プレー、その前触れのような気がする。
アナログ技術復活前夜のような一夜であった。Photo_25
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2006年10月11日 (水) 日記, 電子回路 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
Photo_23 特許公報図面である。特許 第148****号。
発明者は単独。
高感度圧力センサで、恐らくは世界初の3D-MEMS構造である。
シリコン圧力センサは、構造の多次元化とともに同じプロセスでおよそ1桁づつの高感度化を達成した。
この構造により、当時の加工レベルで50Paを0.1%で計測できる性能を備えたシリコンダイアフラム型圧力センサを実現した。このセンサ構造に関して、私の名は特許公報にのみ残っているに過ぎないが、某学会の大会でオープニング招待講演を張れる学術価値があった。類似しているが、その招待講演よりも欠点が少なくかつ公表時期も早い。
この特許は私の生きた証。アナログエンジニアとしての誇り。
この構造は50Paを計測する能力を持ちながら、1000hPa以上の耐圧を達成している。バルーン効果による大撓み変形により、応力集中を避ける構造体だ。1気圧に耐えることは絶対圧、微小圧力センサになりうるとともに、製造プロセスの工程管理に大きな意味を持つ。
この工学的意味を理解し、その強度及び感度、非直線性を手計算で予言して、製作前に書かれたものがこの特許である。出願は1981年。当然、国内外で成立した。
学術論文としては、当時の上長他の名前で複数件フルペーパとして発表されている。しかし、この公報がある限り私のオリジナリティは崩れない。発表されたフルペーパーはすべて私の許諾を得ない盗用論文であると断定できる。これが特許である。
それでも、学位論文を提出するときには、関係者に頭を下げて、論文を自分の1ペーパとして使用許諾を得ることになった。屈辱である。
このような時代・風潮があったらから、私の世代以降の人間の多くはうまく立ち回る方向に向かった。
いま、再びアナログエンジニアの時代が来る。切り捨てられようとした人間復活の時代が来る。しかし、アナログエンジニア、それも酸いも甘いも知る時代が生んだ異端児がアナログエンジニアである。
この投資を回収するとともに、新たな世代に向けて、アナログエンジニアはメッセージを贈る。
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2006年10月10日 (火) 工学, 随想 | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)
2_1 測りたい対象項目に対して、感度があるのは当然だ。
そこからセンサの開発が始まると思っている。
センサにとってもっとも重要なこと、それは再現性の程度だ。極力、同じ条件で測定した複数の測定結果のばらつきがそのセンサの基本的能力だ。
次に、単調性。測定対象の量と測定結果が1:1に対応できないと、複雑な問題が起こる。
センサは大きな幾何学比を使うか、異なる性質の材料の組み合わせを用い、センサとしての能力を発揮させる。
従って、その時代の加工限界、材料性能により適用方法及び適用限界が決まる。
センサは基本的に経年変化する。温度によってもほとんどの物理的性質が温度依存性を持つから、センサのセンシング構造を工夫しても、温度依存性を持つ。
センサは知恵の結集体であると考えている。センサ無しには制御はほとんど不可能に近い。しかし、いまや、センサ、いや、自分の使う計測器の測定原理を把握している人は少ない。これでいいのだろうか?
計測は科学技術の原点である。その多くは、物理学の知識と、一部化学の知識を必要とする。限りないセンシングの世界であるが、そこに必要な最小限の性質は再現性と、単調性であると考えるアナログエンジニアである。
*注:写真は1980年前半のシリコン圧力センサです。当時はカタログにも掲載されていました。結晶方位、材質、接合方法、加工方法はここでは記載しません。現在は種々の文献情報があります。
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×ばつ36射=×ばつ2=308、310点。その他練習、約20射。約140射。来週の記録会150射、何とか体力的に持ちそうだ。1000点洞バッジも不可能ではない。3年ぶりというHさんが家族づれで射場へ。元国体選手。
後からきた、パラリンピック選手は顔なじみ。全盲の方のアーチェーり競技も日本で開催されたことがると言う。
2006年10月 9日 (月) 工学 | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
Photo_27 アテネオリンピック、アーチェリー種目銀メダリストの講演を聞きにT市へ愛車を走らせる。
山本博氏。高校教師を長年勤められ、今は大学の先生をなさっていらっしゃる。
水戸放送局の女子アナのナレーションのあと、アテネでのシューティングの模様が約10分間放映される。70mですべて10点の射だ。
アーチェリー関係の話はさておき、さておかないか、マイナースポーツの一流競技者として、教師生活と重ね合わせて話が進む。
いきなり、オリンピック選手は押しなべて、時間の使い方がうまいという。
「人と接する時間を大切に、対象となる人との真剣勝負だ。」
現時点の自分をbest尽くして、自分を見つめる。それにより、よい人生を生きることが出来る。言い残したことがあれば、次の機会に話そう。それは自分の成長の証。
同じ失敗を犯さなければ、いつか成功に繋がるとも言い切る。
試合にはルールがある。制約の中での自己実現、ルールがあるからこそ高いレベルに到達できる。
健全な肉体に健全な精神は宿りにくい。初めて肉体的に恐らくは恵まれた人からこの言葉を聞いた。肉体的強者が力ずくで自分の価値観を実現しようとする危うさへの警鐘である。
アナログエンジニアは肉体的強者ではない。ほころび易い精神と肉体しかない。それ故に、自己中心的でない弱者に心情的支援を送るのが常だ。
講演の最後の締めくくりは教育者としての顔であった。
家庭も学校も含めて、若い頃の直接会話によるコミュニケーションの重要性を説かれていた。機械を介しての会話はそのあとでよい。
指導者が2面性を持てば、その行動は子供達に伝わる。だれと接しても自分を変えるなとも言い切る。
ある意味で強者たるオリンピックメダリスト、中年の星、山本博氏の講演は素晴らしいものであった。
以上、オリンピック銀メダリスト、同一種目オリンピック5回出場の山本博氏の本日の講演で、私なりに受け止めた講演記録である。山本先生に改めて感謝の拍手。涙がこぼれそうになるさわりもあった。
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2006年10月 8日 (日) 随想, アーチェリー | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
この薬品の名を知る人は、おそらく繊細で心傷つきやすい方だ。一般名etizolam。チエノジアゼピン系精神安定剤である。強い抗不安作用のほか鎮静作用などを併せ持つ。同効薬も数多い。
指定医薬品であり、要指示医薬品である。専門医が処方する薬である。
この薬により、幾度か自分は救われている。感情が高ぶり、自分の行動の結果の分枝を必死にに探索するような心理状態になったとき、心を鎮め穏やかなか気持ちで自分を見つめさせてくれる安らぎの薬であると思っている。
アナログエンジニアは繊細でありながら、激しい情念があるのが普通であると考えている。なければ新しい回路の発見や、小さなきっかけを頼りに潜在する問題点を早期に対策することはできない。その方向で様々な自己訓練してきた。
それ故に、self controlが難しい側面を持つ。その困難を乗り越え、ハイテンションの仕事を行うのがアナログエンジニアである。見えない世界、測定が正しいかどうかも疑わしい世界の中で生きていくには、緊張と集中はは必要だが、必要なときに穏やかな世界に戻る能力を身につけることはさらに難しい。
幾度かの危機を乗り越えて、多少は意識的に短時間で穏やかな世界に自力で戻る能力は身についてきた。
これからは、きっと、自分を見つめてもたじろぐことは少ないことであろう。
集中と緊張を高める能力と、平穏で冷静な心理状態に戻る能力は同時平行的に向上させていく必要がある。
その道は、危険な道であるが得るものも大きい。長年、心の危険な道を歩いてきたアナログエンジニアである。
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本日は、自宅の7mの室内射場で36射+α、すべて半径4cm内に着弾。
的はインドア用の直径20c×ばつ3個の物を使用している。
1的に1本づつ射つ。私の腕でもこの距離では2本射つと、矢の尻尾に2射目の矢が当たる確率が高くなる。的の中心で当たれば諦めが付くが、少し中心を外れた同じところへ着弾するケースが多いのだ。ちなみに超超ジュラルミン7075に長繊維カーボンファイバーを被覆した競技用の矢は安くないので、2本続けて矢を損傷させて以来、1的に1本にすることにした。
2006年10月 7日 (土) 健康 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
焦点距離f=600mmの望遠レンズでF=5で色収差の少ないものは高価である。目的は一度でよいから、「天文ガイド」に載っている様な星雲写真を取りたかった。
反射望遠カメラなら部品を集めて自作できる。主鏡は口径12cmの放物面鏡、ケラレを考慮して斜鏡には15cm用の大きなものを使用して、35mmフィルムの周辺光量を確保する方針。困ったのは合焦機構、目的に合う直進ヘリコイドのマクロ撮影筒はA社のものしかない。持っていた一眼レフカメラはO社のもの。無理やり、金属パテとハンドドリル、タッピングでO社のバヨネットマウントに変換した。
赤道儀の荷重制限から、止せば良いのに軽量化の目的でアルミ六角鏡筒で設計。以前に入手してあったアルミ用ロー付け材で120°コーナーのわく部分の接続を試みた。アルマイト被覆をサンドペーパーで削り落としてブタンガストーチで局部加熱。うーん、作業温度とアルミ合金の融点がかなり近い感じで、手が3本か4本ないと角度が出そうにない。結局石膏ボードと釘とシャコ万力で治具を作る羽目になった。
鏡筒が完成すると、次は光軸調整。豆球とレンズで簡易コリメータを構成してある程度まで軸を出した後、星を撮影してすぐ現像、それを反映して各部を微調整。
結局2シーズンかけてある程度のレベルの写真が2枚撮れた。いずれも赤外線フィルムによる20分露出、ガイド撮影でオリオン大星雲とバラ星雲。オリオン大星雲の付近の詳細星図から判定すると17等星まで写っていた。放物面鏡特有のコマ収差の中心は残念ながら画面の中心にもってこれなかった。
その後、近所に街路灯ができ光害がひどくなったので3枚目を撮るチャンスを失った。
M42 ←自作反射望遠カメラによる撮影
撮影日時:不明 赤外フィルム、赤フィルタ使用
オリオン大星雲M42:オリオン座の短剣部分、小3つ星の真ん中です。
クリックするとコマ収差が見えると思います。
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2006年10月 6日 (金) 工学 | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (0)
屋外、雨天で使用できる多目的地上望遠鏡をフィールドスコープと呼ぶ。
私の愛用品はN社製対物レンズ径60mm、特殊低分散ガラスを使用したものだ。多分アポクロマート(3点色消し)の対物レンズだ。本体と接眼鏡はそれぞれ防水仕様。アーチェリーの着弾確認用におもに使用するので、全反射プリズムを用いた傾斜型にした。倍率30倍。見掛け視界は72°もあるので、30倍でも実視界は2.4度ある。30m先の直径1.3mが鮮明に見える。
アイレリーフは18mmもある。眼鏡をかけたまま、目の位置を動かさずに全視界がみえる。
この組み合わせが私のこだわりの選択。研磨しにくいEDガラスを対物の2枚目か3枚目に使用しているので、安いものではない。他のメーカーのアクロマート品に比べて約4倍の価格である。
合焦機構は手袋をした状態でもきれいにフォーカスできる操作性も併せ持つ。
わたしは、一時光学機器メーカに在籍したことがある。大学とあわせ1年以上光学を学んだ。それで、90m先の5mmの矢筈を鮮明に確認でき、30m先の80cmの的全域が眼鏡をかけて見える仕様のANDを選択したのだ。
ズーム接眼鏡は見かけ視界が半分近くになるので、30倍で 約60倍ワイドを使ったのと同じ視野となる。ズームの意味が薄れる。ED仕様はおまけだ。しかし、明らかにED仕様で像のにじみが少ない。
_0954 光学図は美しい。このフィールドスコープの図面を手に入れたくて1週間ほど手を尽くしたことがある。窓口は親切であったが、しかし、手に入らなかった。
いつか、このような光学図を自分の書斎に飾りたいものだ。カメラレンズならレンズの光学図は公開されているのだが・・・。
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2006年10月 5日 (木) 工学, アーチェリー | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
当時は解像度テストチャートなるものが入手できなかったので、ケント紙に自分なりのパターンをカラス口で墨入れ製図をしてテストパターンとした。最大400本/mmのパターンを自作した。
使用フィルムはF社のミニコピー。指定の現像処理液を用いて、タンク現像。カメラボディーはOM1、標準でないフォーカスプレートとマグニファイアーを用いて、焦点合わせを行った。純正交換レンズf=24mm、50mm、125mmと互換ズーム〜300mmだったと思う。やや、大型の三脚を使用してレリーズでシャッターを切る。条件は開放。
悪かったのは互換ズーム300mm、どのズーム位置でも50本/mm程度しか出ない。他のレンズは200-400本/mm程度でている。
×ばつfが性能指標になる。
解像度が低ければ、もっと短焦点のレンズで撮影し、印画のとき強拡大すればよい。
意味のない長焦点レンズ。理由は価格を下げるために、色収差補正がきちんとなされていないのだ。300mmは私の腕では固定できないので、レンズ付属の三脚取り付け孔で、レンズを3脚に取り付ける。しかし、その三脚取り付け部の強度が全く足らない。色収差は安いからやむをえないが、三脚取り付け部の強度不足に対してはクレームを出し、改造していただいた。
そして、星空のガイド撮影。星像がぼけぼけである。流れてはいない。
このとき以来、光学器械は無理してもそれなりの信用あるメーカーの製品を選ぶようになった。もう、新聞の宣伝によくでる望遠撮影例に憧れて買うことはしない。
×ばつ100倍のズーム双眼鏡など全く意味が無い。暗くてぼやけた豆腐のような像がゆらいで見えるだけだ。
せめて、工夫すれば買ったときの目的が何とか達成できる光学製品を望む。それを実行しているのが信用あるメーカーだ。 後に私はf=600mm、F=5の反射望遠カメラを製作した。周辺のコマ収差が大きいが、色収差は原理的にない。光軸中心付近では理論解像度が出る。
遠眼鏡、光学性能と架台のバランスが重要である。有効倍率は意外に低いので、低倍率で大きめの光学器械が安直だが正しい選択に近いことが多い。
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2006年10月 4日 (水) 工学 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
製作年代 1968年頃。自作。基板パターンはエッチング形成。フェノール樹脂基板。
Hfe_0953 ←画像をクリックすると詳細画面が出ます。
基本原理は、コレクタ出力から変圧器を経由してベースに正帰還し発振の有無をVUメータで確認する方式だ。
どこかの電子回路関係の製作記事を見て作ったと記憶している。
実用範囲はhfe:10-240程度、コレクタ電流は0.1mA〜2.5mAまで可変、pnp,npn極性切り替え機能付。必要電源は+12V。
なぜ、この回路を製作したか? それは私にとっては明白な記憶が残る。
エミッタ結合型シュミットトリガ回路の設計条件を確認するために、hfeをある範囲で測定する必要があったのだ。
学部3年のとき、有名教科書のこの回路形式のシュミットトリガの計算式が実体に合わないことに気がついた。自分の解析結果による計算式の方が高精度かつ広い範囲であっているためだ。
この解析方法は、自著「ダイオード・トランジスタ回路入門」の最終節11.4に記載したのでここでは触れない。
エミッタ結合形シュミットトリガ回路は、論理回路のシュミット入力回路にもっと簡単な形で使用されているがその回路定数はふつう公表されていない。
シュミットトリガ回路、ごく普通に使われている正帰還を利用した回路である。しかし、その解析方法は案外複雑である。この経験が、一般の学術書に記載されている計算式を丸呑みにしない契機となった。一般化する前に種々の条件での自分の提示した式の確認を怠ったのだ。
ベテランといえども、この程度の基礎回路で間違いを犯しうる。いまは、当時見た特性を回路シミュレータで再現でき、簡単にさまざまな条件で再現できる。
あくまでも自分で見た、確認した事実に頼るアナログエンジニアである。もちろん自分の見た範囲の限界は心得ている。
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2006年10月 3日 (火) 電子回路 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
先月末、同じフロアの2人の課長級の方を見送った。
部長が紹介し、本人が挨拶。記念品贈呈。女性の方が花束贈呈。長く続く拍手。時間は午後3:00PM過ぎ。
技術問題では、泣いたことがないが、この場面涙が滲み出る。その一人は、私がいつも「取り締まられ役」Sさんと話しかけていた男だ。その方の生き様、私には出来ないが共感するところがある。
ちょうど、2ヶ月後の私はまともに挨拶できるのだろうか。
ふつう、この場面では「○しろまる○しろまる年大過なく、皆様のおかげをもちまして無事定年を迎えることが・・・」と話されることが多い。
私は、多分、自分の挨拶をまともに出来ないだろう。
そのとき、話したいのは「谷あり山有りの会社生活だったけれども、この会社で幸せな7年8ヶ月だった・・」、そう言いたい。
私は、どの部にも属していない存在なので、自分の最後の1ヶ月がどのように進行するか全くわかっていない。
できれば、社内の講演でとして、大学での「最終講義」形態でアナログエンジニアとしての総括をしたい。どうなるか。
使命達成率90%を自己評価では超える。30年前闇に葬った課題も解決した。進行途上にある課題も一応の道筋をつけた。あとは、その実行を必要な速度で、他の人に引き継いでいただく処理が残っているのみだ。
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←若き時代の自作油絵
2006年10月 2日 (月) 日記 | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)
私はふつう統計設計を行う。
評価指標が性能であれば、ロット内及ロット間のばらつきを考慮しての統計設計を行う。そのためには、部品のばらつきと偏りを考慮して、そのデータ取得に労力を惜しまない。
量産の規模に依存するが、1000個/月なら2.5σで十分だ。この規模で品質保証部門が検査する個数なら余裕のある性能が出る。
100万個の世界は、当然もっと厳しい水準で設計される。単純な公差設計の世界ではないのだ。
数個製作するだけなら、あの手この手で調整すれば1桁上の性能表示が簡単に出来る。
しかし、最悪=ワーストケース 設計を行う部分もある。
部品の死活に関連する部分だ。そこはワースト設計をする。悲しいほどつらい設計だ。
その関門を潜り抜ければ、不確定の世界で不慮の破損をかなり防げる。
これを実際に電子回路で実践した経験を持つアナログエンジニアは非常に少ないと思われる。実践すれば、巷で言われている信頼度計算など全く無意味である。アナログエンジニアの個人的な誇りは、100部品を越える回路、かつ屋外環境で数10Fitを下回る実績である。
この設計戦略が、私の高い成功率を支える。
0945 ←確率サイ
0-9の乱数が発生でき、かつ検定されています。
最近はPCの乱数発生を使います。
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×ばつ2で221、224=445点、私の後ろではママさんアーチャーの方が射つ。
同じような凸凹のある6射の点数を出している。気温24度、風も弱い。
後半36射、当たる射と当たらない射がはっきりしている。胃の調子が悪くこの2日間おかゆを食べていた。
今日は3本的を外した。
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
| 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
| 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
| 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
| 28 | 29 | 30 |