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本多灯が金メダル 男子200Mバタフライ日本勢初 世界4大会連続表彰台

[ 2024年2月16日 04:40 ]

水泳世界選手権第13日 ( 2024年2月14日 ドーハ )

男子200メートルバタフライで優勝し、ガッツポーズする本多灯
Photo By 共同

競泳男子200メートルバタフライ決勝で、本多灯(ともる、22=イトマン東京)が1分53秒88で優勝し、金メダルを獲得した。銀メダルを獲得した21年東京五輪から世界大会で4大会連続の表彰台。今大会で日本チームの金メダル第1号となり、この種目では日本勢初の世界選手権制覇となった。男子200メートル個人メドレー準決勝では瀬戸大也(29=CHARIS&Co.)が全体4位で決勝に進出。混合400メートルメドレーリレー決勝の日本(加藤、広島、飯塚、池本)は8位だった。

歴史を動かした。日本男子がバタフライで優勝するのは五輪、世界選手権を通じて初の快挙。世界水泳で日本勢6人目の金メダリストとなった本多は「ずっと願っていた金メダル。うれしいの一言に尽きる。紆余(うよ)曲折があったが、それを押しのけて目標を達成できた。強くなったと思う」と実感を込めた。世界舞台4大会連続の表彰台で、ついに真ん中を射止めた。

隣のレーンのラツェッティ(イタリア)が積極的に仕掛ける中、本多は100メートルを先頭でターンした。150メートルは2人同時で1分23秒50。ラスト50メートルで再びギアを上げてデッドヒートを制した。ドーハへ出発する当日の5日に自宅マンションの階段を1段踏み外し、左足首を捻挫。決勝レース前も「そっちの方に意識がいっていた」と不安が頭を支配したが、最後は「自分のレースをするだけ」と切り替えた。

新型コロナの影響で五輪まで半年を切った異例の2月開催となり昨年大会覇者マルシャン(フランス)、世界記録保持者ミラク(ハンガリー)は出場していない。本多は自己ベストから1秒18遅れたが「今できる最大限はできた。ケガがなかったら、もっといいタイムが出るという希望もある。パリ五輪まで、このまま突っ走りたい」と力を込めた。

冬場に潜水しながらドルフィンキックだけで25メートルを泳ぐメニューを繰り返した。努力はうそをつかなかった。"男子2バタ"は04年アテネから山本貴司、松田丈志、坂井聖人、本多灯と日本勢が五輪5大会連続でメダル獲得中。6大会連続が懸かるパリでも表彰台の中央を勝ち取る。

◇本多 灯(ほんだ・ともる)2001年(平13)12月31日生まれ、神奈川県出身の22歳。兄の影響で幼稚園から水泳を始める。日大藤沢高出身で、現在は日大4年、イトマン東京に所属する。21年東京五輪の200メートルバタフライで銀メダル、世界選手権は22年ブダペスト、23年福岡で銅メダル。短水路(25メートルプール)の世界記録保持者。3月に日本代表選考会を控えるパリ五輪は200メートルバタフライと400メートル個人メドレーで出場を狙う。1メートル73、75キロ。

▽競泳パリ五輪への道 来月17日に開幕する国際大会代表選考会(東京アクアティクスセンター)の決勝で日本水連の定める派遣標準記録を突破して2位以内に入ることが条件。男子200メートルバタフライの派遣標準は1分55秒27。昨年7月の世界選手権福岡大会の優勝者にも出場権を付与する方針だったが、金メダルなしに終わっていた。

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