三笠宮妃百合子さま 皇室最高齢101歳で逝去、老衰のため 出産や育児に携わる人たちの支援に尽力
[ 2024年11月16日 05:25 ]
三笠宮妃百合子さまが15日午前6時32分、老衰のため入院先の東京都中央区の聖路加国際病院で亡くなられた。101歳だった。宮内庁が発表した。昭和天皇の末弟三笠宮の妻で、上皇さまの叔母に当たり、現在の皇室最高齢だった。大正、昭和、平成、令和の4つの時代を過ごし、長きにわたって皇室の活動を支え続けた。本葬に当たる「斂葬(れんそう)の儀」は26日に東京都文京区の豊島岡墓地で執り行われる。皇室の構成は16人となった。
百合子さまは脳梗塞と誤嚥(ごえん)性肺炎で3月3日から入院し、治療を続けていた。宮内庁によると、15日早朝から血圧が低下し、安らかに息を引き取った。遺体を乗せた車は午前9時半ごろ、病院を出て、住まいの宮邸がある東京・元赤坂の赤坂御用地に着いた。孫で故寛仁親王の長女彬子さまも車で付き添った。
天皇、皇后両陛下と長女愛子さま、上皇ご夫妻、秋篠宮ご一家が宮邸へ弔問に訪れた。
百合子さまは1923年(大12)6月4日、高木正得子爵の次女として生まれた。太平洋戦争開戦直前の41年10月に18歳で三笠宮と結婚して皇室に入り、5人の子に恵まれた。
2002年に三男高円宮、12年に長男寛仁親王、14年に次男桂宮が亡くなり、3人の息子全員に先立たれる悲しみを経験した。葬儀に当たる儀式で気丈に振る舞ったが、元宮内庁関係者は「ご心痛は、言葉では言い表せないものがあった」と思いやった。
三笠宮が2016年に100歳で亡くなるまで75年間連れ添った。三笠宮は結婚70年を迎えた2011年の所感に「陰になり日なたになり私を助けてくれたのは、何といっても妻百合子であった」と感謝の思いをつづった。公務では社会福祉法人「母子愛育会」の総裁を長年務め、出産や育児に携わる人たちの支援に尽力した。
三笠宮の死去後、宮家の当主となった。近年は、赤坂御用地を車いすで散策するなど穏やかに暮らし、ひ孫の成長を楽しみに過ごしていた。
《16日から弔問受け付け》 宮内庁は15日、亡くなられた三笠宮妃百合子さまのため、きょう16日から当分の間、東京・元赤坂の赤坂御用地にある三笠宮邸内仮設テントで一般向け弔問記帳を受け付けると発表した。午前9時から午後7時まで。徒歩で赤坂御用地の南門から入る。
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