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成田悠輔氏 所得減税案に「誰得なんだ、悪手だなって印象」 岸田首相の"スタイル"は「賞味期限切れに」

[ 2023年10月29日 10:37 ]

成田悠輔氏
Photo By スポニチ

経済学者の成田悠輔氏が29日放送のTBS「サンデージャポン」(日曜前9・54)に生出演。政府が検討する税収増の還元策として、所得税などを1人当たり年4万円減税し、低所得や高齢の非課税世帯に7万円を給付する案が浮上していることについて言及した。

減税は法改正が必要なため、国民が納税額の減少を実感できるのは来年夏頃で、現金給付は年度内に開始する見通し。岸田文雄首相は24日の衆院本会議の代表質問で、経済対策に関し「所得税減税を含め、早急に検討を進める」と強調した。

成田氏は「今回の所得税の減税っていう政策は、筋の悪い、誰得なんだっていう感じの悪手だなっていう印象はありますね」とコメント。

所得税減税の効果について"諸刃の剣"と指摘し「生活に困っている人を支える意味では効果を持つでしょうね。ただ、逆効果や副作用もある。困っている家計にお金を配れば使うじゃないですか。みんながモノを買うようになる。そうすると物価高をますます加速させる。インフレに貢献してしまう可能性がある」という。

「今回の減税って、増税とセットにならざるを得ないと思う。1年限定みたいな減税ですよね。そうすると、1年後には必ず増税が待っているということだと思う。政治的にも軍事的にもとてつもない勢いで変わるようになってしまって、完全に取り残されてしまった日本という国が、一体どうやって生き残っていくのかって問題が何より大事。その議論が蒸発してしまって、4万円なのか7万円なのかっていう細々した話しかできなくなってることが1番危機的な問題なんじゃないかなと思いますね」と述べた。

岸田首相については「元々は"リーダーシップを見せないリーダーシップ"というスタイルを意識的にとっていたと思う。熱い言葉を発しない、感情をあらわにしない、どんなに嫌味を言われても批判を言われても棒読みスタイルを崩さない。これは凄いことで、普通の人にはできない」とした一方で「ただそのスタイルがおそらく賞味期限切れになりつつあるのかなという気がする」と語った。

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