Jリーグトップになった"サッカーど素人"が語る、経営と「おいしい干し柿」の共通点が秀逸すぎてぐうの音もでない

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ミーティングをするビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

リクルートから畑違いのJリーグチェアマンに就任した村井満氏が掲げる経営方針が、「天日干し経営」だ。「天日干し経営」とは、経営の実態を関係者の前にあえてさらけ出すことで、不祥事を防ぎながら健全な経営を目指す手法だ。村井氏が語る、経営者やリーダーに求められる姿勢とは。(注記)本稿は、村井 満『天日干し経営:元リクルートのサッカーど素人がJリーグを経営した』(東洋経済新報社)の一部を抜粋・編集したものです。

「降り注ぐ関係者の視線」に
あなたの組織は耐えられるか

「自然界の天日」が「降りそそぐ太陽」だとすれば、「経営における天日」は「降りそそぐ関係者の視線」と位置づけられる。閉鎖的な経営が関係者にさらされた場合、雑菌やダニに当たる隠ぺいした不祥事は立ちどころに駆逐される。陰ながら努力を続けていた経営が関係者にさらされた場合、旨味に当たる経営成果は「日の目を見る」ことになる。

経営にとっての「関係者の視線」は「顧客の声」だったり、「仕入れ先の真意」だったりする。また「株主の要望」や「地域社会の期待」などの形で降りそそぐこともある。時には経営者にとっての関係者は社外だけでなく「従業員」のこともある。

縦割りの組織は時に社内であっても、タコツボのように他部署に閉じている場合がある。「風通しが悪い」状況だ。そうした組織ではおいしい干し柿はつくれない。要するに、組織や働く人々に対して、常に関係者の視線が降りそそいでいる状況が大切なのだ。

「天日干し経営」において「天日」を仮置きしたところで、次は「どのようなときに『天日干し経営』は有効か」という導入タイミングや環境状況を考察した上で、「どのように天日に干すか」という方法論を論じてみたい。

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