障害者の兄弟姉妹「きょうだい児」、社会に見過ごされてきた生きづらさ
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「きょうだい児」とは、障害のある子どもの兄弟姉妹のこと。徐々にメディアで取り上げられることが増えてきた言葉ではありますが、まだ、なじみがあるとは言えません。「きょうだい児」が抱える悩みや課題を調査しました。(フリーライター 雪代すみれ)
きょうだい児=良い人?
優等生タイプばかりではない
「きょうだい児」という言葉を知っていますか?
障害のある子の兄弟姉妹のことを「きょうだい児」と呼びます。きょうだい児には、「障害のある子に手がかかるため親に甘えられない」「きょうだいのことでいじめられる」など、独特の悩みがあります。
※(注記)「きょうだい児」は、「きょうだい」や成人していたら「きょうだい者」と呼ぶこともありますが、本記事では「きょうだい児」で統一します。
実は、筆者自身もきょうだい児であり、知的障害と発達障害のある弟がいます。
当事者である自分から見ると、これまでのメディアでの取り上げ方は、「障害のあるきょうだいと仲良くしたいと思っている」「大人になってもきょうだいと関わりを持ちながら生活したい」といった、優等生タイプのきょうだい児が多いと感じています。優等生タイプとはつまり、責任感があって面倒見の良い、優しそうなきょうだい児。けれど、当然きょうだい児もそれぞれです。優等生タイプのきょうだい児ばかりではありません。
筆者はこれまで弟に対して、つらいと感じることがありました。具体的には、次のようなことです。
・物を勝手にいじられる、部屋に勝手に入られる
・サニタリーボックスをチェックされる
・嫌なことをされても「気を付けなかったお前が悪い」と親から言われる
障害児でなくても、下にきょうだいがいる人なら誰にでもこのような経験があるかもしれません。しかし、きょうだい児の場合は、きょうだいが成人してもこういったことが続くことがあります。
筆者のような「つらさ」を感じ、悩んでいるきょうだい児はいないのか、独自に調べてみました。
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