新型肺炎が世界経済に及ぼす影響、「過小評価」が危険な理由

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中国湖北省武漢市で、新病院の建設現場を視察する李克強首相(中国・湖北省武漢市)中国湖北省武漢市で、新病院の建設現場を視察する李克強首相(中国・湖北省武漢市) Photo:AFP=JIJI

新型肺炎が
世界経済に及ぼす影響

昨年12月以降、湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス肺炎の感染が拡大している。中国の共産党政権は武漢を封鎖するような強硬手段をとって、全力を挙げて感染の拡大を抑え込もうとしている。そうした対抗策にもかかわらず、今のところ感染の拡大に歯止めがかかっていない。

この新型肺炎が世界の経済に与える影響は、過小評価すべきではない。中国は世界第2位の経済大国だ。その中国の主要工業都市の一つを封鎖するわけだから、その影響は大きくなることは避けられない。しかも、感染時期が、中国国内で多くの国民が移動する春節(旧正月)と重なったことは今回の騒動を大きくしている。

2002年11月から2003年半ばにかけて、中国ではSARS(重症急性呼吸器症候群)が発生した。当時、中国経済は10%前後ペースで成長していた。感染症の影響は大きかったが、中国にはそれを吸収し景気拡大を実現する力があった。リーマンショック後、中国経済が世界経済に与える影響は一段と拡大した。

それに伴い、米日独韓などの企業は、中国を重要な市場に位置づけ、自動車やIT、小売りなど多くの分野で成長戦略を強化した。特に、韓国、ドイツなどの経済は、中国経済の動向に大きな影響を受けるようになっている。

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