2009年01月12日
第2回派遣希望者セミナー開催
1月10日(土)に椿井小学校におきまして、第2回派遣希望者セミナーを開催いたしました。2名の方に参加していただき、「奈良県の派遣選考」「派遣教員の職務」「派遣教員の身分、処遇等」「派遣教員に対する旅費及び在勤手当の支給」についての話及び質問等を行いました。時間が無くて30分余りの開催となりました。
本年度の希望者セミナーは今回で終了いたしましたが、また、来年度も開催していきたいと考えております。この件に関しまして、ご質問等ございましたら、メールフォームよりメールにてお知らせ下さい。
事務局 石村吉偉
本年度の希望者セミナーは今回で終了いたしましたが、また、来年度も開催していきたいと考えております。この件に関しまして、ご質問等ございましたら、メールフォームよりメールにてお知らせ下さい。
事務局 石村吉偉
2009年01月11日
研修会開催(1月10日)
研修1/10
奈良県国際理解教育研究会主催研修会が開催されました。その時の研修内容の概要を下記にアップしておきます。ご不明の点や詳しくお知りになりたい点がございましたら,ブログまたはEメールで当研究会事務局まで問い合わせ下さい。
演題
「日本人学校に望むもの-保護者視点の海外・帰国生教育事情-」
講師
「関西帰国生親の会かけはし代表 片岡 晶子」
「関西帰国生親の会かけはし会員 宮本みゆき 丸山晴子 栗岡敦子」
1,関西帰国生親の会かけはしとは・・・
1984年設立(今年25周年)で,帰国生の保護者,本人,研究者,教師などで構成されている団体である。教師と保護者とは異文化ではあるが、共存はできるという考えのもと,保護者の視点から教師に提案をし,解決策を探っていくことが目的の会である。事業としては,帰国生への学校案内発行,国内・海外セミナー等を開催している。
2,帰国子女をめぐる事情
1国内事情
社会全体の帰国子女に対する関心が薄い。しかし,その割にはステレオタイプの帰国生をイメージしている。髪が長い少女,英語が堪能,自己主張がはっきりしていて国際性に富んでいる等・・・。関西の帰国子女教育の要となるセンター校の先生でも、帰国子女に対する正しい認識がされていない。一般人の認識となると語るまでもない。そこで,先生たちに望むこものの第1として『同じ土壌にたって保護者・生徒の意見を聞いてほしい』ということがあげられる。「親の話を聞いた分だけ,教師の話も聞いてもらえる」という大原則を胸に、日本人学校の運営をすべきである。
2海外事情
ある日本人学校では,過酷な受験戦争が勃発しており、保護者は学校へ目を向けようとせず,塾に頼る傾向が強い。こういう日本人学校は,1大都市、2それなりの巨大な日本人コミュニティーが形成、3大規模校、4大手の塾産業が進出、といった共通した特徴を持つ。このような学校において,一番の問題は,「高校の進路指導者が不在である」ということだ。目指す高校も,公立高校の理系コースのトップ校が多く,「高い英語力」意外にも「高い学力」「高い自尊感情」「高い日本語運用力」などが求められる。そこで,先生たちに望むものの第2として『進学指導のリーダーになってほしい』ということがあげられる。そこで,「チームビルディング」ということを提案したい。チームビルディングとは,目的を共有している者でチームを作ることである。日本人学校の場合は,「教育の空白を作らない」という目的を共有した「学校」「家庭」「塾」が密接な連携をとるということだ。また,国内とネットワークをとりバックアップを行うことが帰国生の進路指導の打開策であると考える。塾と連携することは学校としては躊躇するようだが,時代の流れとして当然であると考える。
3,日本人学校の教師に必要とされるもの
帰国してからの保護者の関心事は,1帰国後の適応,2進学・言語保持である。そのことを念頭に置いた「学級経営能力」「基礎学力を確実に定着させる能力」「進路指導力」を日本人学校の先生方には特に望む。
4,基本情報として(国内の帰国子女に対する取り組み)
「互換性のない教育システム」や「異なる学校文化間の移動」など,帰国子女の種類も多種多様である。そこで,先生方に望む第3として『小さなことでいいので認めてあげてほしい』ということである。よく、帰国生を国際理解教育や英語力の牽引役として引っ張り出す教師がいるが,大きな勘違いである。帰国生も様々で、国際性や英語力があるとは限らない。そんなことより,マイナス面を補っていく手だてのほうが重要である。さらに先生方に望むものの第4として,『エスニックアイデンティティーの確立』をお願いしたい。母語の習得により高い自尊感情が芽生えていくことは言を待たない。
片岡晶子さんの講演のあと三人の日本人学校(現地校)の保護者の方より,日本人学校の先生方や帰国後の日本の先生方に望むことのお話を頂いた。
丸山さん:
1正しい日本語を教えてほしい。
2基礎学力をつけてほしい。
3給食・髪型・服装などの指導にとまどいを覚えるので,細かな配慮を望む。
宮本さん:
電車やバスの乗り方なども知らないことを念頭に置いて,配慮の行き届いた指導を望む。
栗岡さん:
1日本に帰ったときに困らない学力をつけてほしい。
2「話す・聞く・読む」は家庭でもできるが「書く」指導は是非学校でお願いしたい。
3教科書一辺倒の授業ではなく,教材開発に力をおいてほしい。
片岡さん:
1教師は保護者に対して「お母さん」と呼ばずに名前で呼ぶべきである。
2教師としての身だしなみはきちんとしてほしい。
奈良県国際理解教育研究会主催研修会が開催されました。その時の研修内容の概要を下記にアップしておきます。ご不明の点や詳しくお知りになりたい点がございましたら,ブログまたはEメールで当研究会事務局まで問い合わせ下さい。
演題
「日本人学校に望むもの-保護者視点の海外・帰国生教育事情-」
講師
「関西帰国生親の会かけはし代表 片岡 晶子」
「関西帰国生親の会かけはし会員 宮本みゆき 丸山晴子 栗岡敦子」
1,関西帰国生親の会かけはしとは・・・
1984年設立(今年25周年)で,帰国生の保護者,本人,研究者,教師などで構成されている団体である。教師と保護者とは異文化ではあるが、共存はできるという考えのもと,保護者の視点から教師に提案をし,解決策を探っていくことが目的の会である。事業としては,帰国生への学校案内発行,国内・海外セミナー等を開催している。
2,帰国子女をめぐる事情
1国内事情
社会全体の帰国子女に対する関心が薄い。しかし,その割にはステレオタイプの帰国生をイメージしている。髪が長い少女,英語が堪能,自己主張がはっきりしていて国際性に富んでいる等・・・。関西の帰国子女教育の要となるセンター校の先生でも、帰国子女に対する正しい認識がされていない。一般人の認識となると語るまでもない。そこで,先生たちに望むこものの第1として『同じ土壌にたって保護者・生徒の意見を聞いてほしい』ということがあげられる。「親の話を聞いた分だけ,教師の話も聞いてもらえる」という大原則を胸に、日本人学校の運営をすべきである。
2海外事情
ある日本人学校では,過酷な受験戦争が勃発しており、保護者は学校へ目を向けようとせず,塾に頼る傾向が強い。こういう日本人学校は,1大都市、2それなりの巨大な日本人コミュニティーが形成、3大規模校、4大手の塾産業が進出、といった共通した特徴を持つ。このような学校において,一番の問題は,「高校の進路指導者が不在である」ということだ。目指す高校も,公立高校の理系コースのトップ校が多く,「高い英語力」意外にも「高い学力」「高い自尊感情」「高い日本語運用力」などが求められる。そこで,先生たちに望むものの第2として『進学指導のリーダーになってほしい』ということがあげられる。そこで,「チームビルディング」ということを提案したい。チームビルディングとは,目的を共有している者でチームを作ることである。日本人学校の場合は,「教育の空白を作らない」という目的を共有した「学校」「家庭」「塾」が密接な連携をとるということだ。また,国内とネットワークをとりバックアップを行うことが帰国生の進路指導の打開策であると考える。塾と連携することは学校としては躊躇するようだが,時代の流れとして当然であると考える。
3,日本人学校の教師に必要とされるもの
帰国してからの保護者の関心事は,1帰国後の適応,2進学・言語保持である。そのことを念頭に置いた「学級経営能力」「基礎学力を確実に定着させる能力」「進路指導力」を日本人学校の先生方には特に望む。
4,基本情報として(国内の帰国子女に対する取り組み)
「互換性のない教育システム」や「異なる学校文化間の移動」など,帰国子女の種類も多種多様である。そこで,先生方に望む第3として『小さなことでいいので認めてあげてほしい』ということである。よく、帰国生を国際理解教育や英語力の牽引役として引っ張り出す教師がいるが,大きな勘違いである。帰国生も様々で、国際性や英語力があるとは限らない。そんなことより,マイナス面を補っていく手だてのほうが重要である。さらに先生方に望むものの第4として,『エスニックアイデンティティーの確立』をお願いしたい。母語の習得により高い自尊感情が芽生えていくことは言を待たない。
片岡晶子さんの講演のあと三人の日本人学校(現地校)の保護者の方より,日本人学校の先生方や帰国後の日本の先生方に望むことのお話を頂いた。
丸山さん:
1正しい日本語を教えてほしい。
2基礎学力をつけてほしい。
3給食・髪型・服装などの指導にとまどいを覚えるので,細かな配慮を望む。
宮本さん:
電車やバスの乗り方なども知らないことを念頭に置いて,配慮の行き届いた指導を望む。
栗岡さん:
1日本に帰ったときに困らない学力をつけてほしい。
2「話す・聞く・読む」は家庭でもできるが「書く」指導は是非学校でお願いしたい。
3教科書一辺倒の授業ではなく,教材開発に力をおいてほしい。
片岡さん:
1教師は保護者に対して「お母さん」と呼ばずに名前で呼ぶべきである。
2教師としての身だしなみはきちんとしてほしい。