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2018年4月12日

「観測と数値予報を統合したPM2.5注意喚起手法の改良 平成25〜27年度」
国立環境研究所研究プロジェクト報告の刊行について(お知らせ)

(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ、環境記者会同時配付)

平成30年4月12日(木)
国立研究開発法人国立環境研究所
編集分科会委員長:三枝 信子
編集分科会事務局
(環境情報部情報企画室)
室長:阿部 裕明
担当:青池美江子

国立研究開発法人国立環境研究所(以下、『国立環境研究所』という。)では、「国立環境研究所研究プロジェクト報告」として、「観測と数値予報を統合したPM2.5注意喚起手法の改良 平成25〜27年度」を刊行します。
本報告書は、日平均濃度が70μg m-3を超えると予想される場合に発令されるPM2.5に関する注意喚起の判断手法を改良する取組みについて取りまとめたものです。大気汚染の数値予測システムを改良するとともに、観測データを用いた注意喚起の判断について現在用いられている手法とは別の手法を用いることによって、PM2.5高濃度の予想の見逃しを大きく減じることが可能であることを示しました。

1 「観測と数値予報を統合したPM2.5注意喚起手法の改良 平成25〜27年度」の概要

日本におけるPM2.5の環境基準は平成21年に設定されました。平成25年初頭に報道等により、一般のPM2.5に対する関心が突如高まったことを契機に、環境省の専門家会合での検討の結果、PM2.5の日平均濃度が70μg m-3を超えると予想される場合に各都道府県は注意喚起を発令することとなるとともに、早朝もしくは午前中の観測平均濃度を基に判断する手法が提示されました。しかし、それらの手法では注意喚起を発令しないのに実際には高濃度になったり(見逃し)、逆に、注意喚起を発令したのに実際には高濃度にならなかったり(空振り)する確率が低いとは言えませんでした。

このような背景を踏まえ、国立環境研究所では大気汚染予測システムVENUSの改良を進めるとともに、主として観測濃度データを用いたPM2.5注意喚起の判断手法の改良について、研究を進めてきました。

その結果、午前中の観測濃度の増加傾向に着目した判断手法を用いると注意喚起の空振りする率を大きく上げることなく高濃度の予想の見逃しを大きく減少させられることが明らかになりました。また、午前10時から12時の濃度レベルに着目した別の判断手法を用いれば、注意喚起の空振りする率はかなり上昇してしまうものの、見逃しを非常に小さく抑えることが可能であると明らかになりました。

本研究成果にさらに改良を加えることにより、簡便かつ精度を大きく向上させた注意喚起の判断手法に結び付き、一般の関心に応えるものになることが期待されます。

くろまる本報告書の研究課題代表者
菅田 誠治(すがた せいじ)
国立環境研究所 地域環境研究センター 大気環境モデリング研究室 室長

2 本報告書の閲覧及び問い合わせ先

くろまる本報告書は研究所ホームページで閲覧できます。
http://www.nies.go.jp/kanko/tokubetu/setsumei/sr-128-2017b.html

既刊の「国立環境研究所研究プロジェクト報告」も閲覧できます。
http://www.nies.go.jp/kanko/tokubetu/index.html

くろまる 本報告書についてのお問い合わせ先:国立環境研究所 環境情報部情報企画室出版普及係
(TEL: 029-850-2343 E-mail: pub@nies.go.jp)

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