AboutLNGとは
LNGは液化天然ガス(Liquefied Natural Gas)の略称で、
天然ガスを液化したものです。LNGが持つさまざまな特徴により、
新しい用途や可能性がどんどん開けていきます。
LNGの主な6つの特徴を
ご紹介します。
1.マイナス162°Cの超低温
メタンを主成分とした天然ガスを沸点のマイナス162°Cまで冷却すると液化し、LNGとなります。この作業は、産地の液化基地で行われます。
この液化の過程で、不純物である炭酸ガスや硫黄分等がほぼ100%取り除かれます。LNGがクリーンエネルギーと呼ばれる理由はこの液化の技術にあるわけです。
2.体積600分の1
液化した天然ガスの体積は気化した状態のわずか600分の1。この液化によって、大型のLNGタンカーで経済的な大量輸送が可能となり、LNGの利用の道がいっそう開けることとなりました。
3.海水で簡単に気化
ベーパライザー(気化器)
気化器のパイプの中を流れるLNGは外側から海水のシャワーによって温められます。
水を加熱すると水蒸気になるように、LNGは温めると天然ガスに戻ります。マイナス162°CのLNGに海水をかけるということは、ドライアイスに熱湯をかけるのと同じくらいの効果があるので、あっという間に気体にすることができるのです。
4.空気より軽く安全
天然ガスは空気よりも軽いため、万一漏れても大気中に拡散し、低いところにたまる心配はありません。液の状態のときも、漏れると白煙をあげるので容易に目で確認することができます。発火点は540°Cと高くて(ガソリンは250°C)、火がつきにくく、危険性の少ない燃料といえます。
5.環境にやさしい
天然ガスは、石炭や石油に比べ燃焼時の二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)の排出量が少なく、硫黄酸化物(SOx)を排出しない、環境にやさしいエネルギーです。また、天然ガスは、メタンを主成分とするガスであるため、石油や石炭に比べ高カロリーのエネルギーです。
天然ガス | 石油 | 石炭 | |
---|---|---|---|
二酸化炭素(CO2) | 60 | 80 | 100 |
窒素酸化物(NOx) | 20~40 | 70 | 100 |
硫黄酸化物(SOx) | 0 | 70 | 100 |
発熱量 | |
---|---|
LNG | 54MJ/kg |
A重油 | 39MJ/kg |
石炭 | 26MJ/kg |
参考:排出量はIEA(国際エネルギー機関)「Natural Gas Prospects to 2010(1986)、発熱量は資源エネルギー庁「エネルギー源別標準発熱量(2018)」
6.供給の安定性
天然ガスは、世界各地に広く豊富に埋蔵されています。当社では、オーストラリア、インドネシア等、世界各地からLNGを受け入れています。