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シリーズ:ステーショナリー タニィ
ウルトラな街 祖師谷 〜ステーショナリー タニィのあるまち〜
昨日、ニュースを見ていたら、少年が酒に酔って消火器の消火剤を大量に撒き散らしたという事件を報道していました。
また馬鹿なことをして、と画面を見ていたら、え? 「祖師ケ谷大蔵駅」ですか!?
NHKだったせいか、「ウルトラマン商店街」という言葉は出なかったのですが、ステーショナリー タニィの最寄駅です。
で、見覚えのある風景が...
どのあたりの被害がひどかったのかまでは私にはわかりませんでしたが、後始末が大変だったのでは?
開店している時間でなくてまだしもだったでしょうか。
以下は、ニフティニュースの記事です。
ウルトラマンも大迷惑? 酔って消火剤撒き散らす...2少年逮捕
2008年11月24日(月)21時17分配信 読売新聞
24日午前3時10分ごろ、東京都世田谷区祖師谷にある警視庁成城警察署の地域安全センター事務所に、消火器の消火剤が大量にまかれていると110番があった。
同署で調べたところ、同事務所や近くの通称「ウルトラマン商店街」の路上など十数か所で約500メートルにわたって噴霧されていた。現場近くに都立高校生(17)と大工(16)の少年2人がおり、消火剤をまいたことを認めたため、同署が建造物損壊の疑いで緊急逮捕した。
同署副署長によると、2人は「酔った勢いでやった」と話しているという。同商店街近くにはウルトラマンを制作した「円谷プロダクション」が以前あり、2005年ごろ、「ウルトラマン商店街」と愛称を定めた。
祖師ケ谷大蔵駅は、ウルトラマンがあちこちに登場する駅でした。
まず、電車の発車の音楽が「来〜たぞ われら〜の ウル〜ト〜ラ〜マ〜ン♪」
Photo
駅のホームでは、ウルトラマンとバルタン星人が仲良くWELCOMEしてくれます^^
改札を出ると、構内の柱にはどれも巨大なウルトラマンのポスター画像がどーんと並んでいます。
どれも違ったものを使用しているので、お気に入りのものと記念撮影するのも楽しいと思います。
駅を出ても、ウルトラマンの銅像ばかりでなく、地図案内板、商店街の表示などに、いくつウルトラマンを見つけられるかな、という楽しみがあります。
ここがウルトラマンゆかりの地である理由は、「祖師谷どっとこむ 」の「ウルトラマン商店街 」のページにまとめられていますが、ウルトラマンを生んだ円谷プロがこのあたりで活動していたからのようです。
ウルトラマン商店街では、ウルトラマンオリジナル根付、ウルトラマンスタンプ(押すスタンプでなくチップタイプのサービススタンプ)などのおもしろいものが見られます。
私は今回はいろいろ見ている時間がなかったのですが、タニィへ行く途中のローソンで、「ウルトラマン商店街 金太郎飴」(ウルトラマンや怪獣の柄を練り込んだ金太郎あめ♪)、ウルトラマンや怪獣のシルエットが落ち着いたトートバッグ(怪獣のほうがウルトラマンより断然人気なのだそうです)などを見つけました。
オリジナルグッズなどを扱っている店は別にあるので、あちこち回るといろいろなウルトラマンや怪獣が見つかりそうです。
→ ステーショナリー・タニィの秘密 〜第一印象〜 へ ...祖師谷の文具店 ステーショナリー・タニィの秘密シリーズの第1回です。
→関連記事を カテゴリー シリーズ:ステーショナリー タニィ にまとめました。
2008年11月25日 (火) 旅行・地域, シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリー タニィの秘密8 小さな店にできること
(ステーショナリー タニィの秘密7 面倒見の良い店長さん の続きです)
先ごろ、銀座伊東屋本店の売り場や取り扱い商品が大きく変わりました。
それまで扱っていた商品のうち、帆船模型用品、清書用料紙、レタリング用品、エアブラシ用品、コミック用品、カッティングシート、アクリル板などの取り扱いがなくなりました。(詳しくは、銀座伊東屋HP「取り扱い終了商品のお知らせ」参照)
少し前まで、伊東屋のイメージは「文具のデパート」「置いていないものはない」でした。
実際、伊東屋の本を見ても、2004年発行の『ザ・ステーショナリー 銀座伊東屋百年物語 』(ピエブックス) には、以下のような記述があります。
■しかくその他の画材
銀座界隈から画材店が姿を消しても、伊東屋では長年販売してきた商品の取り扱いをやめることはほとんどありませんでした。発売当初は年末に1日100台以上販売した「プリントごっこ」も、今でも消耗品を揃えているところはあまりないでしょう。エアブラシの修理ももちろん承っています。今でも「ガリ版の原紙はないですか」というお客様がお見えになります。こちらも、販売いたしております。(同書 P53)■しかく求める人がいる限り
ボールペンのリフィールもそうですが、謄写版用の原紙もまだ扱っています。さすがに、謄写版本体はもうありませんが、お使いになっている方はまだいらっしゃるので。じつは、原紙を作っていたメーカーはなくなってしまって一時期絶版になっていたのですが、あまりにも問い合わせが多いので、商品開発の担当者が作れるところを探して、やっと作ってもらいました。ですので、伊東屋以外に販売しているところはないと思いますね。(同書 P107)
ここでは、売れ筋商品ではないものもむしろ積極的にそろえようとする伊東屋の姿勢が感じられ、またそこに誇りを感じている店員さんたちの姿がうかがえます。
しかし、それが変質したと私が感じたのは昨年の秋です。
時間があったので、久々に伊東屋の各フロアーをゆっくり見ていた時のこと。
あるフロアーで、お客さんが店員さんに「○しろまる○しろまるはありませんか?」と尋ねていた時、
「うちでは扱っていませんねえ」とだけ答えているのを聞いたのです。
それも、そのフロアーにいた、さほど長くない時間に、3度も。
確かに、お客さんたちが尋ねていたものは、どれもあまり売っていなさそうなものでした。
でも、私と同様、お客さんたちは「どこにも置いていないけど、文具のデパート伊東屋にならきっとあるのでは」という大きな期待を抱いてわざわざ出向いてきたのだと思います。
中には遠方の人もいたかもしれません。
そんな問いが立て続けに来たのも「伊東屋ならでは」とも言えると思います。
なのに、それを「扱っていません」だけで、扱っていそうなところを教えるでも代替品を紹介するでもこういう訳で扱えなくなったと説明するでもないのは、なんとすげない扱いであることか、と思いました。
でも、その後の伊東屋の商品取り扱いの変化を見ると、老舗の伊東屋でさえ、もはや文具の「デパート」としてでは経営していけないのではないかと感じました。
たくさんの品を並べた中からお客が選択するのではなく、お店が選んだ売れ筋やアンテナにひっかかりそうな商品、あるいは単価の高い高級品を並べたセレクトショップへと変身していかなくては、もはややっていけないのでは、と。
他の大きな文具専門店も、同じような事情を抱えているのではないでしょうか。
一方、価格で優位の量販店は、扱い商品が限られ、探すための知識がお客に要求されます。
ある量販店の文具コーナーで、お母さんがお子さんに話しかけながら文具を探していました。
「ドライヤーで温めると消えるボールペンがあるって」とボールペンのコーナーを見ていました。(確か、「テレビでやっていた」と言っていたと思います。)
ああ、これはフリクションボールだな、と思って、私もそこで黙って一緒に探してみたのですが、これがどこにあるのだか容易にわからない。
袋に入って下がっているボールペンはいっぱいあり、特に目立った表示がついておらず、フリクションボールのメーカーや特徴を知っている私でもなかなか見つからないのです。
結局、そこにはフリクションボールは置いていなかったのですが、その方は、商品名を覚えていなかったため、そこにあったのかなかったのかもたぶんわからないままその場を去っていきました。
店員さんがなかなか現れないのもまた量販店の特徴ですし、入荷もしていない「ドライヤーで消えるボールペン」そのものを知らないかもしれません。(本来、フリクションボールは「消せるボールペン」ですしね)
安価なことでは100円ショップも見逃せませんし、100円ショップ用の品だけでなくメーカー品もかなり見受けられますが、無理にコスト100円に抑えているために品質に問題のあるもの、100円ではそもそも作れないため店にないものも多くあります。
ネットショップは、指名買いするのには便利ですが、メーカー名や商品名がわからないものを探すのには苦労しますし、「こういう用途に使えるものが何かないか」といった曖昧な探し物には向きません。
まとめないと送料が発生するのも問題点です。
小さな文具店がそういうライバル店の中で生き残っていくためには、それらの店にはない(できない)特長を打ち出していく必要があるでしょう。
ステーショナリー タニィから感じたことは次のようなことです。
1 得意分野を充実させ、自分の店でできない部分は他店と連携する、すぐ取り寄せるなどの手段を持つ
2 その土地のお客さんに求められているものを売れ行きだけでなく会話や質問からつかんで対応する。
3 お客さんの手助けをするという姿勢で接する(説明書きなども)
4 商品知識、経験、アイディアで柔軟に対応し、そのための情報収集を常に行う
5 目先の損得でなく、長い目で見て愛される店になればいいとする
6 変化する楽しさと、変化しない基本の両方を持っている
7 「普通」の部分に詳しく、「普通」を大事にしている
8 自分が文具を愛している
豊富な品揃えができない分、専門性や人柄で、大手のできないところを細やかに埋めていく、そこに小さな店が生き残っていく道があるように思います。
「この店がなくては私たちが困る」と思える店になるのは簡単ではないと思いますが、ステーショナリー タニィはすでにそういう店の一つになっているように思いました。
素敵な店長さんと「専務」さんの「人の力」によって。
次回は、番外編「ウルトラな町」をお送りする予定です。
(というか、訪問から季節が変わってしまって本当にすみません 泣)
→ ウルトラな街 祖師谷 〜ステーショナリー タニィのあるまち〜 へ
→ 番外編 ステーショナリー タニィの「ノンボテ」記事 へ
→関連記事を カテゴリー シリーズ:ステーショナリー タニィ にまとめました。
2008年11月24日 (月) 伊東屋, シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリー タニィの秘密7 面倒見の良い店長さん
(ステーショナリー タニィの秘密6 専務さんの技2 の続きです)
お昼をごちそうになったときに、タニィの店長さんからいろいろなお話をうかがいました。
☆在庫できない商品☆
代表格はアルバムだそうです。
昔は、アルバムといえばタイプが2種類とかで、お客さんもどちらかを買っていけばよかった(いくしかなかった)のが、多様化して、いろいろなタイプが出るようになりました。
こうなると、在庫しておくと商品の劣化(特に粘着剤を使うもの)があり、しかもかさばって場所を取りやすいため、置きたくても置けない。
アルバムがほしいお客さんには、そばの写真館を紹介しているということでした。
商品の多様化というのはいいことだと思っていましたが、逆に、いろいろな要望に合わせて商品を多様化したために簡単に手に入らなくなるものがあるのだということを初めて知りました。
☆在庫がなかったら他の店に問い合わせ、紹介する☆
すぐに取り寄せができてお客さんが待ってくれる場合はいいわけですが、お客さんが急いでいる場合や、タニィで扱えない商品の場合には、他店に在庫を確認してお客さんを紹介していることもあります。
この場合、やや大型店のときは、相手が面倒がったり、連絡がうまくいかなかったりということがありがちで、同じウルトラマン商店街の個人の文具店の方がよいのだとか。
そういうことが重なるうちに、逆にそちらの文具店がお客さんを回してくれることもあるようになったそうです。
お客さんも、あてもなく探し回るより、近くのどこどこにある、と教えてもらえれば大変助かると思います。
たぶん、こういうことをしてどちらかの店にお客がとられるということはなく、ホームのお店はそのままに、お客さんは気兼ねなく行き来できると思いました。
☆ネットでの問い合わせに答える☆
タニィのHPにメールフォームがありますので、離れた地域から問い合わせが来ることもあるそうです。
タニィのHPに詳しく書いてある学習帳を検索する人も多く、ある方から、ある学習帳が近くにないので通販で購入したいという連絡がきたそうです。
でも、学習帳1冊に、送料やらで、おそろしく高いものになってしまうからと、店長さんは、そちらの地域でそのメーカーの製品を扱っているお店を調べて、タニィで売ることもできるけれど、そこで買うとか注文するのがいいと思う、とお返事したそうです。
その後、何も言ってこないので、たぶん手に入ったんじゃないかとおっしゃってました。
また、「三菱のシャープペンシルの0.4mmの替え芯が買える○しろまる○しろまる県の店を教えてほしい」なんて問い合わせもきたそうです。(タニィとは全然関係ない地域)
「そんなことは三菱に聞いたらいいのに」と私は思いましたが、店長さんは、それも、その地域の大きなデパート名などを調べて連絡したそうです。
自分も、ノンボテボールペンで余計な手間をかけさせてしまったので、人のことは言えないのですが(汗)、回答をもらって問題が解決したらお礼くらい言うべきじゃないかと思いました。
【訂正】紹介先で購入したという連絡がない場合もありますが、皆さんお礼は言われているそうです。すみません。
それはともかく、店長さんは、調べること自体を楽しんでいらっしゃるようで、「ユーザーさんの方がいろいろな情報を知っていて詳しいこともあるから」と謙虚なお答えでした。
「専務」さんからの古くからの文具の知識と、新しく入ってくる情報、両方を大事に日々研鑽に励んで、と言うと「かちこち」のイメージになりますが、実際は明るく気さくな親しみやすい方です。
その根底には、文具への愛が感じられました。
とんがった、気取った、よそゆきのものでなく、身近にあって、愛用されて、消耗されていく当り前のもの。
ちょうど「雑草」として片づけられる草の名前や性質を一つ一つ覚えて見つめていくように、普段着の文房具の一つ一つをいとおしんで、それに合った人の元へ届けたいというような温かな気持ちを感じました。
いろいろ、細かい悩みがおありのようで、たとえば、学校関係だと、
・学校からもらった画用紙とタニィにある画用紙のサイズが微妙に違う
・書道の半切(条幅)や書き初め用紙のサイズが指定と違ったりする
・学校にしか納入していない業者の教材(ノート類や生活科バッグなど)をほしい人がいる
など、困ることもあるそうです。
(そういうことは、タニィのHPにまとめてあります。)
営業さんにも、こうあってほしいんだけど、という要望もあるようでした。
でも、前向きな店長さんは、きっとめげずに今日もパワー全開でがんばっていることと思います^^
今、町の小さな文具店が廃業することが増えていますが、地域密着型商店にこれから求められていることは何かが、ステーショナリー タニィの姿から見えてくるように思いました。
(続く)
→ ステーショナリー タニィの秘密8 小さな店にできること へ
→関連記事を カテゴリー シリーズ:ステーショナリー タニィ にまとめました。
2008年10月 5日 (日) シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリー タニィの秘密6 「専務」さんの技2
(ステーショナリー タニィの秘密5 「専務」さんの技1 の続きです)
☆ある時 精密修理屋さん☆
お店に行くにあたり、以前から店長さんに画像がほしいと言われていたプラチナの加圧式ボールペン「金さん」を持っていくことにしました。(「金さん」について 詳しくは ノンボテその2 へ)
これは未開封のまま保存していたのですが、行く前に袋から出してみたら、あら〜 ノックしてもちゃんと芯がでません(^^;)
雰囲気としては、ねばついているか、ばねが馬鹿になっているかのような感じ。
一応、がちゃがちゃしたり、芯を外してみたりして、文字がまだ書けることは確認しましたが、下手にひっぱると壊してしまいそうで、何しろ古いものだからしかたないとそのまま持参。
で、お店で「金さん」を出して撮影などしてもらったのですが、「ノックしても芯が出ないんです」と言ったところ、お二人の目がきらん☆と輝いた(ような気がする)。
「これってエラストマーが...」「インクが...」(←わかっていない私)
で、専務さんは、レジ台の上だの引き出しだのから、いろいろな工具を取り出して、ボールペンの軸だのばねだのをこりこりといじりはじめました。
で、おそらく10分もしないうちに、金さん復活〜!
「書いてもいいですか」と言われ、金の線がなめらかに出てきて「おお〜さすが加圧式」となったのですが、さすがなのは専務さんの方ですってば。
きっとこんな具合で、「シャープペンが壊れた」とかも直してくださるのだと思います。
引き出しには、芯の太さを測れる機械(体重計のような目盛りのアナログタイプ)も入っていました。
替え芯が何mmか忘れてしまっても、測定してもらって無事解決です。
※(注記)なお、店長さんの鑑定によれば、「金さん」本体は500円のものだろうということでした。
これが金色ボディに金インクで千円って、ちょっと暴利?
☆あるとき よろず相談員☆
タニィに入ってきたお客さんが、洋服の革ベルトを差し出し、「これに穴をあけることのできる道具ってありますか?」
...それって、文具店の領域ではないのでは?(^^;)
「それは特別な道具だからねえ。そのお店でやってくれないの?」と専務さん。
「できないって言われたんです」
お店も自作の服を売っているわけではないから、そういう細かいことは難しいのでしょうね。
「錐であけたらどんどん広がってくるし、見た目が悪いから駄目」
でも、専用の穴あけはホームセンターとかでもなかなか見つからない道具らしいし、高いそうな。
(小さな穴だからハト目では無理みたいでした)
「一番簡単なのは、彫刻刀の丸刀の小さいので開けることなんだけどね」
なるほど。半円と半円で丸になるのね。
でも、かなり小さい丸刀が必要で、普通の彫刻刀セットに入っているようなのでは駄目だそうで。
専務さんは版画をされるようなので小さい丸刀をお持ちだと言うことでしたが、今ここにないので、とりあえず、店長さんが、そういう道具を使っていそうな靴屋さんやリフォーム屋さんなどを紹介していました。
この場合、完全な解決ではないけれど、いろいろな案やありそうな場所が次々に出てくるのに驚きました。
※(注記)帰りに、浅草橋のシモジマで、パワーグリップ彫刻刀の小さな丸刀のバラを見つけたので、そういうときのために購入してきました。
でも、あのお客さんは、ベルトがゆるくて穴を開けたかったのよね。...かなりうらやましかったりして。
あたかも、怪人二十面相のごとく多様な顔を持つ安楽椅子探偵のような「専務」さんを有し、日々、ステーショナリー タニィは、よろず相談所か駆け込み寺のような賑わいを見せていることと思います。
(そういうお客さんがこの日はほんとうに多かった!)
お客さんの要望が満たされる、商品を選んで置き、製品を探し、あるいは方法を考える。
これは、お店の原点だと思うのですが、現実はなかなかそうもいかないようです。
(続く)
→ ステーショナリー タニィの秘密7 面倒見の良い店長さん へ続く
→関連記事を カテゴリー シリーズ:ステーショナリー タニィ にまとめました。
2008年9月21日 (日) シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリー タニィの秘密5 「専務」さんの技1
(ステーショナリー タニィの秘密4 お取り寄せ の続きです)
ステーショナリー タニィの重鎮「専務」さんは、タニィの専務ではなく、店長さんが元お勤めだった「はなや文具店」の専務だった方だそうです。
しかし、今さら他の名前でなんか呼べないわ、と「永久専務」化していらっしゃるようで、呼称はどなたも「専務」。
タニィに勤務されているのではないようですが、毎日のように自転車でいらっしゃっています。
お二人の会話は、文具のことなら話すほどに詳しく、すごいなあと思うのですが、そうでないときは漫才のボケとツッコミのような楽しい雰囲気です。(←ほめてます)
たぶん、店長さんを愛弟子のようにかわいがっているのと、心配しているのと両方ではないかと推測しているのですが。
店長さんお一人の店だと、お昼を食べに行くこともままならないわけで。(商品が道側に出ているので、ちょっと店を閉めて出ることもできないそうです。)
で、今回は店長さんに私がお昼をごちそうになり(...何しに行ったんだ、私^^;; ごちそうさまでした!)、お店を空けている間は「専務」さんがお店番、おそば屋さんでテイクアウトにしてもらった昼食をお店へ運ぶ、となった次第。
普段は、二人分テイクアウトでお店で召し上がっているようです。
例の、広がるレジ台はこういうときに役立つわけ。(秘密3 参照)
この、「専務」さんは、「ノンボテ」の件でおそるべき記憶力で捜査に貢献してくださったし、この日もプリンターインクや肥後の守のお話の商品知識の奥深さに驚きましたが、技はそれだけではな〜い!
☆ある時 町の代書屋さん☆
のし袋のコーナーから無地の封筒を2種類持ってきたお客さんが、「四十九日のときに、お坊さんに御食事代を差し上げたいんだけど、なんて書けばいいのかしら?」
専務さんが「トキリョウ」だね。
???
「『オトキリョウ』。だけど、もらう側がわからないかもしれないから、『御膳料』の方がいいかもしれないね。」とおっしゃる。
で、店長さんが、「こちらでお書きしましょうか?」
と、封筒を選んでもらう。
1枚いくらの水引のかかったのし袋じゃなくて、何枚も入った無地ものだから高い商品じゃない。
でも、その表書きを専務さんが書いてくれるというわけです。
お客さんは初めてでびっくりしたのだか、自分の名前を書いて渡せるようにと店長さんがメモ用紙を出してくれた意図も気づかず(たぶん、自分の名前まで書いてもらえるとは思わなかったのだと思う)、問われるままに、御自分の名前を、こういう漢字とか説明する。
文字を1個1個区切って言われるのは書きにくくないかなと思って見ていましたが、専務さんはそんな様子もなく、すらすらっと「御膳料」と、その方の名前を書いてしまいました。
専務さんが達筆なのは、タニィから資料を送っていただいた私は知っていたけれど(ノンボテその5 参照)、それが目の前で書かれるのは感動ものでした。
もちろん、お客さんは、大変感謝して帰っていかれました。
これは、通常のタニィのサービスですが、「専務」さんの表書きは、たいそう需要があるそうで、「もう『専務』さんの字でないと持っていけない」という常連さんがたくさんいらっしゃるのだとか。
今は、ハンコとかパソコンとかの手段が増えましたが、だからこそ際立つのは人の技。
それも、パソコンが行書もどきを書く時代、少々うまいくらいではファンはつきません。
大勢の人が「専務さん、お体をお大事に」と頼りにしているそうです。
ちなみに、「トキリョウ」は「齋料」、「オトキリョウ」は「御齋料」となります。(画像処理が遅れてますが、専務さんが書いてくださった字は後でのせます。「齋料」と書いてから後で「御」をつけたもの。)
なお、このときは「御膳料」の文字はありませんでしたが、のし袋のコーナーには、水引にはさみこめる細長い短冊に、専務さんの文字で表書きが何種類も書かれていて、必要な人はそれを使うことができるようになっているのでした。
さらに、「専務」さんの技は、私の持ち込んだものにも発揮されたのでした。
(続く)
→ ステーショナリー タニィの秘密6 「専務」さんの技2 へ続く
→ カテゴリー シリーズ:ステーショナリー タニィ に関連記事をまとめました。
2008年9月16日 (火) シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリー タニィの「ノンボテ」記事
私の「ステーショナリー タニィの秘密」シリーズはまだ続きますが、タニィの店長さんがご自分のHPに「NON・NONボテ??三菱鉛筆国産初の加圧式ボールペン」の記事を書かれましたのでご紹介します。
ちょうど、こちらのブログでは、
「ノンボテ」ボールペンを調べてみたら...その4 ステーショナリー タニィによる調査
「ノンボテ」ボールペンを調べてみたら...その5 プロの記憶とレファレンス
のところにあたる、タニィのお二人と三菱鉛筆とがどんなやりとりをしていらしたかがよくわかる内容になっています。
(軽い気持ちでお尋ねしたら、こんなに手間と時間をかけてくださっていたわけです。本当に申し訳ないやらありがたいやらでした。)
合わせて読んでいただけると、このお二人がいなければ、三菱鉛筆からの回答は「当社の加圧式ボールペンに"ノンボテ"という商品はありません」になっていたことがよくわかります。
実物を知って記憶していることが大きな力になるという好例だと思います。
記事へは、ステーショナリータニィのHP →サイドバーの「Taniy日誌」の 2008年9月14日へどうぞ。(このブログの左サイドバーのリンクからも行けます)
それから、「taniko日記」には、私のタニィ訪問の様子も書いてくださっています。(私の文章年齢は20代?^^;)
【このブログの関連記事】
→ ステーショナリー・タニィの秘密 〜第一印象 〜 へ ...私のステーショナリー タニィ訪問記の第1回です。
→ カテゴリー シリーズ:ステーショナリー タニィ に、タニィの関連記事をまとめました。
ノンボテとケルボの関連記事の続きは、
→ 「ノンボテ」ボールペンを調べてみたら...その12 ブログ「ものぐさ博物館」のケルボ画像 へ
ノンボテとケルボの関連記事のまとめは、
→ カテゴリー シリーズ:ノンボテ&ケルボ へ
2008年9月16日 (火) 旅行・地域, 文具〜書く・消す・描く〜, 昭和レトロ, シリーズ:ノンボテ&ケルボ, シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリー タニィの秘密4 お取り寄せ
(ステーショナリー タニィの秘密3 在庫と収納 の続きです)
ステーショナリー タニィが、お客さんの要望に合わせて取り寄せたペイントマーカーは、寺西化学工業の「オパックカラー 」でした。
そのお客さんは、家の外にポスター?を書いて貼っているのだけど、すぐに色が褪せてしまうので、色あせしないマーカーがほしい、という要望でお店に来られたそうです。
ペイントマーカーでよく知られているのは三菱で、これは染料インクも使っていて発色がよいのだけれど色あせしやすい、と、店長さんと専務さんとでいろいろ調べた結果、油性顔料インクのオパックカラーに行き着いたそうです。
そして、決め手になったのが、ISOTで寺西の出している看板。
これが、オパックカラーで書かれていて、何年使っていても色あせしていなかったからということでした。
そして、お客さんの満足度は大変高く、後々まで感謝されているわけでした。
それから、X社のプリンターのインクを買いに来たお客さんがいました。
ステーショナリー タニィにはこれは在庫していなくて、取り寄せで明日には来るということでした。
在庫していないのには訳があり、X社のインクは、E社やC社のインクと異なり、消費期限が切れると変質しやすく、一度、黒インクがセピアのようになってしまい、あわててたことがあるそうです。
実は、私はそのX社のプリンターを使っているのですが、これはとても納得がいきました。
「すごく印刷がきれい」と絶賛する同僚がいて、私もX社のプリンターを買い、満足していたのですが、ある日、職場の壁に貼っておいた2種類のデジカメ写真の色の差に驚きました。
ひとつは、職場のE社のプリンターで印刷したもの、もうひとつは、私が家でX社のプリンターで印刷したものでした。
同時期に光沢紙に印刷して同時に貼ったものなのに、X社の方は見る影もなく褪色していて、このインクの耐光性が弱いことは一目瞭然でした。
で、次に買うならX社はやめておこうと思ったのです。
プリンター本体は電器店で買っても、消耗品は文具店で買うもの。
ステーショナリー タニィにも、E社やC社のインクはいろいろ置いてありました。
でも、変質しやすいものをずっと在庫では置いておけないということでした。
(実際、期限切れで売っていることもよくあるそうなので、これからはチェックをしたほうがいいかなと思いました。予備を貯め込むのもほどほどに)
注文しても「明日には来る」ということからでしょうか。
それとも、インクの量で2種類あるカートリッジを、用途がどうならこちらがお得かも、とか一緒に考えてくれるからでしょうか。
その人はお店にインクを注文していきました。
都会ですから、ちょっと足をのばせば、在庫している店も安い量販店もあるわけですが、お客さんに頼りにされているお店では、こんな場合でもお客さんはよそへ行かないものだなあと思いました。
商店街の活性化のためだと思いますが、ここにもポイントシールが2種類あったのですが、もらっているお客さんは少なかったです。
つまり、地元で買い物して何らかの付加サービスが受けられるから、ここを利用している訳ではないようでした。
ステーショナリータニィの独自なサービスは、そういうお得感ではありません。
切実な要求にこたえられる「ひと」の技です。
(続く)
・オパックカラーについては、ステーショナリー タニィHPの「文具Q&A」に詳しく出ています。
→ ステーショナリー タニィの秘密5 「専務」さんの技1 へ
→ カテゴリー シリーズ:ステーショナリー タニィ に関連記事をまとめました。
2008年9月 8日 (月) シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリー タニィの秘密3 在庫と収納
(「ステーショナリー タニィの秘密2 会話と推理 」 の続きです。)
やや大判(八つ切り程度)のスケッチブックを手にしている中学生?の女の子に、
「夏休みの宿題?」とか、例によって店長さんが話しかけると、画用紙ぐらいで、遠くから見える大きさのスケッチブックがほしいとのこと。
絵本をうつして書き、大型の読み聞かせ用の絵本のようなものを作る課題のようでした。
(画用紙サイズは、私の地域では四つ切りが「普通」ですけど、このあたりでは八つ切りのようでした。)
店長さんはその子といろいろな話をして、先生がどう言ったかとか、使い道などを確認し、もっと大きいのもあるよ、と、スケッチブックの棚ではなく、レジ側の通路の物入れの後ろから、ぐっと大判のスケッチブックを取り出しました。
「値段も高いけど」と「専務」さんがおっしゃってましたが、その子はそちらを買っていきました。
サイズ違いで棚に入らないからそこに収納してあったのだと思いますが、ちゃんと在庫しているのでした。
夏休みも終盤で、課題を書く画用紙なども買いにくる親子連れも目立ちました。
ステーショナリータニィでは、模造紙などが入る大きなスチールの引き出しを重ねて、その上に板をのせてレジ台を作っています。
引き出しはお客さん側に向いていますが、普段はその前に筆記用具の什器などが乗せてある木の物入れがあります。
紙を買いに来る人がいると、物入れ(キャスターつき)をするするっと前にずらして自由に引出しを使えるしかけ。
さらに、奥側には、昔のミシンの台のような蝶番でたためるテーブルがついていて、食事などで手狭なときには台を広げられるようになっています。
私が座らせてもらっていたのも木の椅子ですが、踏み台にも使えそうで、これもまた側面のふたを開けると、中にクロネコヤマトの送り状などが収納されています。
そして、こういう木製品には、「Stationery Taniy」 のロゴが彫りこんであったり印刷してあったり。
これらは、みんな「専務」さんの手作り!(もともとダムなどの設計をされていたそうで、木版などもされているとか。大きさが違うだけですることは同じだとおっしゃってました。)
広くはない店内を有効利用できるような機能と、手作りの温かみを合わせ持っています。
「何をお探しですか?」でお客さんから要望のあったスクラップブックは、天井近くの棚に2タイプ。
三菱の高級色鉛筆ペリシアは、習字や画材の上の棚に。(おお〜 高級品じゃ〜 私まだ持っていません!)
このお店では、遠慮しないで商品を言えば、何でも出してくれるんじゃないかなと錯覚します。
いえ、むしろ「聞かなきゃ損」。
在庫だけでなく、豊富な商品説明がついてくるのですから。
先にあげたエイチ・エスのブック&カードホルダーを買いに見えたお客さんが、
「ここに来ればあると思ってたの」
と、うれしそうにおっしゃっていました。
大型店ではないのに、この評価はすごいですね。
似たようなサイズが3種類あり、ものを持ってくればよかったと困っていました。
交換OKということで、お客さんは1種類を選んで買っていかれました。
(近くに撮影所があり、台本にカバーをするために買われることもよくあるそうです)
このお客さんはさらに、
「前にここでとってもらったペイントマーカーが、すごくよかった」と、聞きもしないのに大変うれしそうに語っていきました。
そのペイントマーカーをステーショナリー タニィが選んだわけをお聞きしました。
(続く)
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2008年8月30日 (土) シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリータニィの秘密2 会話と推理
(「ステーショナリー タニィの秘密 〜第一印象〜 」 の続きです)
ステーショナリー タニィは、お客さんへの声かけが大変多いお店です。
このごろでは大きな売り場が多く、お店の人はレジから動かず黙っていて、こちらが勝手に商品を探して持っていくのに慣れていると、「夏休みの宿題?」なんて子どもさんに話しかけているのは珍しく感じました。
私の場合は、初めの声かけ、こちらが頼んで商品を出してもらった時、商品が増えて持つのが大変そうな時などでしたが、うるさく干渉してくるわけではありませんでした。
いろいろな棚を見てものを取っているようなお客には、自由に選ばせてくれています。
で、ものが見つからなくて困っているようなお客には「何かお探しですか?」
これが、絶妙なタイミングで、これで出て行ってしまったり、「別に何も」なんて言ったお客さんは、私が見ている間(←5時間ほど...長すぎ!)に一人もいませんでした。
お客さんからの質問や話しかけも多く、会話がはずんでいて、日頃から地元のお客さんに親しまれているお店だということがわかります。
その中で、一人の男の子が、黙って、レジにスティック糊を持ってきました。
ああ、さっき見た「貼ってはがせる」タイプだなあと私はそれを眺めていたら、店長さんが、
「これ、後ではがせるタイプだけど。強力タイプは上の方にあるよ。」
と言ったのです。
商品説明もついていた商品なのに、なぜそんなことを言うのかなあと思っていたら、その男の子がくるりと向きを変えて、今度は強力ピットのりを持ってもう一度現れたのです。
えええ〜!?
なぜ、この子の買いたい糊が「貼ってはがせる」タイプじゃないってことがわかるの!?
不思議だったので後で聞いてみたら、大勢のお客様が間違えるから、ということでした。
多くの人はスティックのりはどれも同じだと思って買うので、買う前に確認するとのこと。
ちゃんとそこに店長さんがつけた説明ポップがついているのに、です。
でも「そこに書いてあるでしょ」なんてこともなく、自然に説明はされ、男の子は今度はよく見て糊を選んできました。(たくさん並んでいた「消えいろピット」シリーズでなく「強力」を選んできたんですから)
私がレジへ持っていった輸入もののホッチキスも、
「これは普通の針でなく3号針を使うタイプですが、よろしいですか」と確認をされています。
コンパクトホッチキスでそれは珍しい、と喜んで買ってきましたが、買う前には全然気づいていませんでした(^^;)
実際、修正テープでは本体でなくリフィルだけを買っていきそうになる人も多く、「これだけでは使えませんがよろしいですか?」と確認をするそうです。
ステーショナリー タニィでは、特別な商品は、
1 商品自体に書いてある説明
2 店側が用意したポップの説明
3 会計前の説明・確認
この3段階を経て買われていきます。
3回説明があれば、かなり間違いは防げますね。
お客がものを知らなかったり説明を読んでいなかったりすることを前提に、それでもそのお客が求めていたものと違うものを買わないようにとのフォローがさりげなく行われています。
「そんなことも知らないの?」みたいな態度の応対は一切ありませんでした。
ボールペンを求めたお客さんには「替芯もありますので、本体をお持ちください」という声かけがほとんどでしたが、一人、フリクションボールを数本持ってきた人には「フリクションボールですがよろしいですか?」と確認がされていました。
消せるボールペンと知らずに買って、大事な文書に使ったりしないようにの配慮でしょう。
その人は、フリクションを選んで買っていたので、話はそこで終わりましたが、
「フリクションボールって何ですか?」「何か違うんですか?」とか言ってくれば、
「これは熱で消すことのできるボールペンなので、〜〜に使うと大変なんです。」などの説明があったと思います。
かと思えば、
「普通のボールペンください」なんて方も現れます。
「普通」って言われても、何が普通なのか難しいなあと思いましたが、「太いのばっかりで...」とこぼすその言葉で、店長さんはその方に小難しい説明はしないで一緒に棚の前に行き、たちまちノック式のボールペンを1本選んできました。
その人は満足してそれをお買い上げになりました。
油性の事務用タイプで、ノック式とキャップ式の好みくらいしか聞いていないのではないでしょうか。(商品名までわかりませんでしたが)
多様なボールペンがあるばっかりに、「ご自分の好みですから」とか言われても逆に選べず困る人もいるわけです。
これが、「ボールペンはどこにありますか?」のお客さんになると、
「こちらが油性、こちらがゲルインキで書いてすぐこすると汚れます」くらいの説明になり、あとはその人の選択にまかせています。
応対は一人一人の様子によって、細やかに変化していきます。
ファックス用紙の棚には、たくさんの紙芯が入っていました。
買いに来た人が空になった芯を持ってくれば、ここで照合して規格に合った紙を間違えずに買うことができるでしょう。
特別な知識を求められることもなく、自分の要望を伝えれば考えてくれて、誰もが安心して買い物ができるお店、そこには次々と注文や相談が持ち込まれてきます。
(続く)
→ 「ステーショナリー タニィの秘密3 在庫と収納 」へ続く
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2008年8月28日 (木) シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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ステーショナリー・タニィの秘密 〜第一印象〜
「ノンボテ」ボールペンの調査に協力してくださった文具店、ステーショナリー タニィは、世田谷区、小田急線の祖師ヶ谷大蔵駅の近くにあります。
祖師谷大蔵は「ウルトラな町」で、駅の看板やウルトラマン商店街など、あちこちにウルトラマンにちなんだものが見られます。
地図と、前日の電話でのご説明と、ステーショナリー タニィの日記のスナップ写真とで、無事にお店は見つかりました。
細めの道の両側に小さな店がたくさん並んだ商店街の中、本物の自転車の看板と写真館の向こう、ステーショナリー・タニィも間口の狭いこぢんまりしたお店でした。
Taniy_2 Taniy_1
まず、入り口の外にお買い得品のディズニーグッズなどのキャラクターもの、ウルトラマンなどの学習帳が並んだラック、ちょっと珍しいホッチキス(輸入物?)、絵入りはがきのラック、ダンモデルなど。
店は両側の壁が棚で、真ん中に両面陳列用の棚が壁のようになっていて(上はあいている)、細い通路が左右と奥にあるような細長い構造です。
入ったあたりで、店長さんらしき方に声を掛けられてご挨拶しましたが、私だとわかってもらえなかったようなので(どうも、文章とイメージが違ったらしいです^^;)、初めて行った文具店、いつも通り、まずは一周、探検することにしました。
ご贈答品などに使いそうな高級文具は見当たりません(←実はあった)。
レジ台の上にあるボールペンやデスクペン類がドクターグリップなどのやや高価なものだったくらいで、店内のほとんどが普段使う文具です。
紙ものは少なめ、筆記具は多めという印象を受けました。
事務用品の用紙類やキャラクターものが精選されているのかもしれません。
両面陳列棚の片面は、ボールペン、マーカー類、鉛筆、シャープペンシルなどで占められていたように思います。(反対側が、のり、はさみ、、カッター 消しゴムなど)
細い筆記具でその棚が埋まっているのだから、種類も大変豊富で、しかも目につくのは国産メーカーのものばかり。
多色展開のものは、バラ売り、替え芯の横に、かわいいケース入りのセットもと、大きな什器は使っていませんが目をひきます。
こんなに筆記用具に種類があったのか、と改めて思いました。
タニィのホームページの文具辞典にも出ているいろいろな学習帳は、「国語 ○しろまるマス○しろまる行」などの表示のほか、「○しろまる○しろまる小学校○しろまる年生」などの手書きの表示も付け加わっていました。
気がつくと、店内にはそういう表示があちこちに見られます。
100枚入りの角封筒のところには、「10枚入りは外にあります」。
のし袋のところには「御霊前」は四十九日前、「御仏前」は四十九日後、袋による金額の目安なども。
貼ってはがせるスティック糊にも注意書きがついているし、ボールペンの棚にも「500円以上の商品はレジ台の上です」と書いてあるし。
探す人の立場を考えた親切な情報です。
話題になった、フリクションライン、ケシポン、モノゼロ、クルトガ、ハイテックCコレト、Petit1 などもそろっていて、新製品を試してみたい人の心もつかみます。
かと思えば、吸取紙、肥後守(後述)、ボトルインクなどの昔からの文具、マンガ万年筆やつけペンなどの漫画用品、ジャンボサイズとまではいかないけど大きめのレーダーの消しゴム(1000円タイプ?)、エイチ・エスのブック&カードホルダー (これは私が初めて伊東屋or丸善で買った商品の一つ、透明で丈夫なブックカバーです)のいろいろなサイズ、トンボのアクアピットのボールペン型強力タイプ、マーカーもはさめるソニックのスーパーコンパスなど、よく見るごとに、あれ? というものが出てきて、手に持った品物が増える...
通路にあって、まだビニールを開けていなかった秋物のレター関係も出してもらったりして。
これらに、ウルトラマン商店街限定オリジナルの根付を加えて、いったんレジへ持っていく際、ようやく、店長さんと「専務」さんにご挨拶をすることができました。
ごゆっくり落ち着いてしまった私の前で、ステーショナリー タニィは、この後次々と「華麗なる日常」を展開してくれたのでした。
(続く)
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2008年8月25日 (月) 旅行・地域, 文具, シリーズ:ステーショナリー タニィ | 固定リンク
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より以前の記事一覧
- 「ノンボテ」ボールペンを調べてみたら... その5 プロの記憶とレファレンス 2008年08月01日
- 「ノンボテ」ボールペンを調べてみたら... その4 ステーショナリー タニィによる調査 2008年07月31日
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