※(注記)8/27: 冒頭の文章でタグがおかしなことになっていたので修正しました。
以前書いた「社内SNSではナレッジマネジメントはできない」に、いつの間にかブックマークが10個くらい付いていたので、もう少し書いてみる。
まず、いくつか面白い記事をご紹介いただいたので、それへの反応という形で自分の考えをまとめてみたい。
とても参考になる。
でも1点だけ、そうかなぁと思うところが。
社会人の責任はある中とは言え、それでも発言への安心感を醸成します。
何が言いたいかと言うと「そんな世界を作りたくない」という強制は、役員が決定した押し付けの組織と同じだということ。
役員だって縦割りにしたくて組織化をしているのではなく、図らずもそうなってしまうわけです。
社員一人一人が中心になり、ボトムアップで組織をくみ上げられるのがSNSの重要な機能だろうと思う。
そうでなければ、ブログかWikiで十分。
ただ、大規模の企業になればなるほど、ブックマークスパムが多くなると言うのは感覚だけど断言できる。
以下に示すような意識が働くのではないか。
結局社内で統一されたポータルサイトが提供する周知事項一覧のようなシステムと変わらなくなると考えている。
きっと、大企業では組織単位でブックマークの統計を取ってホットエントリとする、自組織のブックマークが多いものは自組織にホットエントリとして配信する、などの工夫が必要になりそうだ。
ただ、ナレッジとは手段に対する「習慣」も含めてナレッジなわけで、SNSという形式を踏襲することもナレッジです。
企業の分野にもよりますが、IT系企業はほぼ学習不要のSNS、ブログ、Wikiと言ったツールの中から認知されているものを選べばいいと思う。
2桁社員数なら朝礼や飲み会で十分だというご意見もありましたが、SNSも万能ではないのと同様に、朝礼も飲み会も万能ではありませんから、ご想定なさっている目的に合うものを選択することです。
これからの若い世代は朝礼や飲み会の場をウザいと思う傾向が強くなると思いますし、決められた時間ではなく、自分の好きな時間にケータイでSNSに参加する方がインプットとアウトプットを最大化できるかも知れません。
それら手段の選択も含めてナレッジ「マネジメント」なわけですから。
これは同意です。
本来の姿を言うと、全員がきっちりコンテンツを閲覧できる状態にあって、自らそれを評価できれば良いわけです。
ただ、これは正直恵まれているとしか言いようがない羨ましい状況だと思います。
200人でも十分大きいわけですが、全員がここまで情報リテラシが高い企業は少ないでしょう。
組織をスクラッチからデザインできるのであれば、人事採用のやり方も含め、そうした組織作りは可能かもしれません。
on goingな大企業が既に抱えている膨大なナレッジを殺さずに、と言う条件が付くと、評価システムはリテラシの補完に必要ではないだろうかと思うわけです。
Googleは情報の大海原を評価してくれます。
それに比較すれば、社内の情報なんて水溜りのようなものです。
しかし、リテラシの低い人にとって、それすら池に見えたり、海に見えたりする。
そうした社員が何割存在するかによって、評価システムの必要性は変わってくるかもしれませんね。
数千名規模のSNSで、システムの立ち上がりから、実際に仕事としてプロジェクトへの活用まで幅広く利用させていただきました。
今まで垣根のあった組織が融解していく様をリアルタイムで目撃し、感動したクチです。
でも色々なやり方が必要だと言うのはこのエントリを通じたコメントなどで理解することができました。
企業規模、習慣は議論としてコアになるべき部分ですよね。
皆様に感謝。
以前書いた「社内SNSではナレッジマネジメントはできない」に、いつの間にかブックマークが10個くらい付いていたので、もう少し書いてみる。
まず、いくつか面白い記事をご紹介いただいたので、それへの反応という形で自分の考えをまとめてみたい。
「Know HowからKnow Whoへ 〜社内SNS構築指南」という記事。
これは僕が書いた記事中にあるように、日記やブログの評価システムを組み込めば、ナレッジとして機能するんじゃないかという話です。とても参考になる。
でも1点だけ、そうかなぁと思うところが。
社内SNSでは、ミクシィでいうマイミクのような友人機能は用意していません。これは元々の発想が、「部門や事業部を超えたコミュニケーションの実現」であり、友人機能によって一部の閉じられた世界を作りたくなかったためです。友人機能によって、社員同士の間に壁が生まれては意味がありません。とあるが、自然な組織作りで一番重要なのは「テリトリーを社員自身で意識的に作ること」だと思う。
社会人の責任はある中とは言え、それでも発言への安心感を醸成します。
何が言いたいかと言うと「そんな世界を作りたくない」という強制は、役員が決定した押し付けの組織と同じだということ。
役員だって縦割りにしたくて組織化をしているのではなく、図らずもそうなってしまうわけです。
社員一人一人が中心になり、ボトムアップで組織をくみ上げられるのがSNSの重要な機能だろうと思う。
そうでなければ、ブログかWikiで十分。
「はてなは「社内ネットワーク」に最適だと思う。」という記事。
はてなブックマークが評価システムとして機能するんじゃないかって言うのは同意。ただ、大規模の企業になればなるほど、ブックマークスパムが多くなると言うのは感覚だけど断言できる。
以下に示すような意識が働くのではないか。
- 仕事をしていて役に立たない情報は無いと言う"not spam"な価値基準があること
- 一緒に仕事をしているグループ、組織が身近にいて組織票が入れやすいこと
- 社内への周知も仕事であること
結局社内で統一されたポータルサイトが提供する周知事項一覧のようなシステムと変わらなくなると考えている。
きっと、大企業では組織単位でブックマークの統計を取ってホットエントリとする、自組織のブックマークが多いものは自組織にホットエントリとして配信する、などの工夫が必要になりそうだ。
次に、小規模の企業に社内SNSなんか要らないよというコメント:
これに対する結論としては、当然SNSも手段ですから、目的に合わせて最適なものを選択すると言うプロセスを経てくださいと言う当たり前のところに落ち着きます。ただ、ナレッジとは手段に対する「習慣」も含めてナレッジなわけで、SNSという形式を踏襲することもナレッジです。
企業の分野にもよりますが、IT系企業はほぼ学習不要のSNS、ブログ、Wikiと言ったツールの中から認知されているものを選べばいいと思う。
2桁社員数なら朝礼や飲み会で十分だというご意見もありましたが、SNSも万能ではないのと同様に、朝礼も飲み会も万能ではありませんから、ご想定なさっている目的に合うものを選択することです。
これからの若い世代は朝礼や飲み会の場をウザいと思う傾向が強くなると思いますし、決められた時間ではなく、自分の好きな時間にケータイでSNSに参加する方がインプットとアウトプットを最大化できるかも知れません。
それら手段の選択も含めてナレッジ「マネジメント」なわけですから。
評価システムって必要?というコメント:
200人規模ならどうせ全員見ているわけだから、評価システムなんて無くてもいい。というご意見もありました。これは同意です。
本来の姿を言うと、全員がきっちりコンテンツを閲覧できる状態にあって、自らそれを評価できれば良いわけです。
ただ、これは正直恵まれているとしか言いようがない羨ましい状況だと思います。
200人でも十分大きいわけですが、全員がここまで情報リテラシが高い企業は少ないでしょう。
組織をスクラッチからデザインできるのであれば、人事採用のやり方も含め、そうした組織作りは可能かもしれません。
on goingな大企業が既に抱えている膨大なナレッジを殺さずに、と言う条件が付くと、評価システムはリテラシの補完に必要ではないだろうかと思うわけです。
Googleは情報の大海原を評価してくれます。
それに比較すれば、社内の情報なんて水溜りのようなものです。
しかし、リテラシの低い人にとって、それすら池に見えたり、海に見えたりする。
そうした社員が何割存在するかによって、評価システムの必要性は変わってくるかもしれませんね。
山崎のバックグラウンド:
ちなみに僕は以前勤めていた某社では社内SNSが立ち上がっており、1年間くらい利用しましたが、まさに僕はヘビーユーザーでした。数千名規模のSNSで、システムの立ち上がりから、実際に仕事としてプロジェクトへの活用まで幅広く利用させていただきました。
今まで垣根のあった組織が融解していく様をリアルタイムで目撃し、感動したクチです。
でも色々なやり方が必要だと言うのはこのエントリを通じたコメントなどで理解することができました。
企業規模、習慣は議論としてコアになるべき部分ですよね。
皆様に感謝。
[フレーム]
コメント一覧 (4)
山崎さんが以前に利用された経験として、社内SNSの有用性は認めているけれど、それがナレッジ・マネジメントに活用できるか否か、の部分で「社内SNSではナレッジマネジメントはできない」ということなのでしょうか?
タイトルでは「できない」と打っておいて、記事内容で「こうすればできるよ」とするタイトル・ネーミングの話でしたら了解です。 それなら私の質問は愚問ですね。
別に「タイトルを変えてくれ」とかそういう意図ぢゃないので、ご安心を。 でわでわ。
文章中で明言していないというところは抜けていましたので、ここで一度個人的結論を述べておきます。
・社内SNS単体ではナレッジマネジメントにはならない
・「自律的な組織作りとそうすることによる新しいアクションは起こります」が、「ナレッジマネジメントとしての動きは弱い」
ここまでが「KMはできない」としたタイトルと一致した内容で、以下はそれを打開するための提案になります。
・ナレッジを見分ける「ソーシャルブックマークのような補い」が必要だろう
・このような評価システムは、おそらくエンタープライズ向けの場合は概ね全員が同じゴールを目指す組織であることを考慮した工夫が必要であると思っています。
と言ったところでしょうか。
例えば、怪しいコンサルタントから「御社に社内SNSを導入すればナレッジ・マネジメントも実現できてハッピー、ハッピー♪」と騙されて導入してはみたものの、KMなんて全然できないぢゃん!
といった心の叫びに応える形でも、この記事は参考になると思います。 でわでわ。