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朝一番の味噌汁が旨かった。「五臓六腑」に染み渡る美味しさでもあった。作り手の味覚で作ったのでなく、「手前味噌」のインスタント味噌汁だった。今朝は、ゆっくりできた朝だった。8時過ぎに床を外れて、思いつきの「新年を迎える」年末の準備をした。、手順のない気づいた場所から、掃除する怠け者の年の暮れ。

▼「朝昼兼用食」が済むと、冷凍保存する「雑穀米に大豆・小豆の炊き込みご飯」を仕込み、スイッチオン。次ぎは、あちこちに脱ぎすぎてある衣服を集めて洗濯機を回していた。そして、目線の先にある「換気扇」を洗い、天井からぶら下がっている照明器具と天井隅の煤(すす)掃いもした。

▼トイレに行けば、磨き慣れた便器を手早くきれいにする。ついでに足マットも洗濯機で洗う。もちろん風呂場の湯槽も磨く。洗面台のボウルも磨きながら、鏡も丁寧に磨くが、映ったわが顔のシワは消えなかった。休みながらの掃除作業も4時になったら、休憩を知らせる腹虫がググッと鳴く。

▼本日の作業はここまでと、「五徳庵」での清掃作業現場。監督のいない作業員は、さっそく冷蔵庫から、ちくわを数本と正月用に用意していた、「数の子、イカ、うに、くらげ」の珍味セットをテーブルにひろげた。「あぁ!疲れた」。大した年末の仕事もしないで、「お疲れさん」の労いをする。

▼移住地での独り暮らしをしてから、もう15年。後期高齢者の仲間入りもしている。大病もせず、リタイヤ後の仕事にも恵まれ、緑に囲まれた風通しのよい古民家で生活している。縁あって観光ボランティア活動で知り合った仲間にも助けられている。

▼まだ、20年は「五体満足」のままで、素直にわくわくする生き方を持続したい。たまには、インスタント食品で飢えを凌ぎながらでもいい。生きることが楽しい、「手前味噌」のような余生にしたいものである。

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traq

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