1年ぶりの金沢駅。JR大聖寺駅を16時近くの電車に乗り、18時から始まる前職場の新年会。ことしの会場は金沢駅構内の「駅の蔵」という和風レストラン。集合時間の1時間前に着き、入場料を買って、17時10分発の新幹線「かがやき」の発車する列車を見送った。東京には19時27分に到着するという。
▼いつかは乗ることもあるだろうが、いまだにその予定がない。せめてもの体験で見送る人もいないが、新幹線「かがやき」の旅行客を見送った。その足で、駅構内のテナント商店街をうろついた。平日の夕方にもかかわらず多くの旅行客でごった返していた。
▼おみやげ店、指圧、医院、ファッション、ホテルに美容室、コンビニ、日用雑貨などが駅構内は街中の商店街だった。好奇心がまだ残っている、出歩かない田舎者の目には金沢は大都会だった。
▼一番遠くかの私は、最年長で会場への一番乗りだった。金沢駅近くに住む人は、定刻を過ぎた頃に来た8人目だった。「やっぱり、習慣は生きていた」と、1年ぶりの再会を喜ぶ、元は企業戦士だった皆も、老域に達している10回目の新年会だった。
▼石川県で定年を迎えた民間企業12名の猛者たちが、小泉内閣発足時、「産業雇用安定センター」という公共機関へ再就職した。出向先が県内の「ハローワーク」に分かれて、「有効求人倍率」をあげる求人活動などに携わった。
▼会合を設定してくれた幹事役は一番若い現職の女性。そんな彼女も、友人たちと「四国八十八札所」巡礼の「御朱印帖」を、完遂できたという。30数年前にはじめたピアノで、演奏会に出演した75歳の仲間もいる。優雅な余生を楽しむ岐阜県出身者。長州藩のお国自慢を、遠慮がちに話す山口県の人。
▼異口同音に、終活と健康を気遣う。まだ元気に、短時間就労しているわが身の境遇に近い、近況報告だった。昨年、発足した「若手起業家支援センター」の、開所式の新聞記事を見たという。県内各地の元同僚が声援を送ってくれた。
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