今の日本には巨大科学を推進する国力はないだろう。少子化に見合った官僚組織のスリム化の兆候もない。
それどころか、国富の源泉である物つくりは崩壊一歩手前である。科学技術に囲まれて誰もが生活しているにも拘らず、その説明責任は工学者にあるという。多くの技術者たちはチャンスを見て工学/エンジニアリングを離れている。この潮流は止めようがない。
日本有数のハイテク企業内でも同じことが起こっている。個人的に見れば、技術者として生きることはせべてを放棄し奉仕に努める道であるからである。一流国、二流国という区別があるものならば、日本は一度も一流国になったことはないのではないか。
少子化に伴う、大学全入時代は不要な研究者を多数生み出す。そして文科省のテリトリーを増やす。
アナログエンジニアは現在をそのように受け止めている。
いつの間にか、45兆円の国債+αが恒常的な財源となっている。その償還の当てはないだろう。政治屋は自分たちに不都合な制度を作らないものだ。何かといえば国がやりますというが、その財源は明らかになっていない。私の世代は、幼少の頃、すなわち最もきちんとした栄養を取るべき時期に戦後の幼少期を送っている。その付けはまもなくやってくるだろう。それと同時にもっと高齢者が費用のかかる生活に入る。それが同時に生じるのだ。
今の制度では、その費用は次の世代、すなわち今働き盛りの世代が負担することになっている。その世代は「ゆとりの中」で育った世代である。多くのゆとり世代の人たちはしかられることに慣れていない。もうわれわれが影響力を行使できる時代は去った。
見えているのは、日本凋落と輸入すべき食糧とエネルギー源に困窮する日本の姿である。
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