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パルスモータは1パルス毎に決まった角度だけ回転するものと、ふつう理解されている。
しかし、実際には駆動方法と負荷トルクに依存して微妙に位置決め精度が変化する。パルス360度/モータの極数までは脱調しない限り位置決めは確かであろう。
しかし、励磁回路電流の比を等価的に変化させて、磁気力のバランスでさらに細かい分解能を得る方式、いわゆるマイクロステップ駆動などを行うと、負荷に応じてバランス点がずれてくる。
非常に軽負荷なら、確かにマイクロステップで分解能を向上できる。しかし、負荷が重くなると期待する分解能は得られない。特に負荷トルクが安定でない場合や摩擦トルクが大きい場合、位置決め精度が低下する。
おおくのパルスモータでは低パルスレートでは1パルス毎に1ステップ角移動するが、かなりの減衰振動を伴って、所定の位置に安定する。
この模様は、パルスモータでM-G(モータ・発電機)セットを構成し電圧波形を観測すると明瞭に判る。
特定の品種のパルスモータの位置決め精度は駆動方式、負荷トルクの影響を受ける。これがアナログエンジニアが常日頃感じている結論である。
多くの駆動機構の設計は、電磁気が嫌いな機械屋さんが主導権を握っている場合が多いので、位置決め精度不足の設計ミスが起こりやすいのだと思う。
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