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サーミスタは酸化物半導体で,温度測定や温度補償要素に広く使われている。
その特徴は,大きな負の温度係数:具体的には-数%あり,微小な温度変化を検出するには好都合である。
この様な高い温度係数は当然広い温度範囲では線形にはならない。
サーミスタの理論特性は下記の式で表される。
R=Ra・exp B(1/T-1/Ta)
R:抵抗値,B:サーミスタ定数,T:実温度(K),Ta:基準温度,Ra:基準温度における抵抗値
Bは単にB定数と呼ばれることもあり,絶対温度で1000〜5000K程度の範囲にある。
サーミスタの理論式から,1/TとRの関係を片対数グラフ上に描くと直線関係になる。これを微分すれば,その温度での温度係数となる。温度係数は定数にならない。
温度係数α=-B/T^2である。Tは絶対温度である。
サーミスタは非常に高い負の温度係数が売りであるが,その反面,非線形な温度係数の扱いが課題となる。
サーミスタはCo,Ni,Fe,Cuなどの遷移金属酸化物の2-4成分系が使われているが,特殊なものはルテニウムなどを含ませて比抵抗を調整する場合もある。
一口にサーミスタと言っても,様々なB定数や抵抗値のものがあり,信頼性も用途も幅広いものがある。
それがサーミスタであると考えるアナログエンジニアである。
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