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尊富士 119日ぶり復帰白星 ちょんまげVの英雄が初大銀杏で再入幕へ第一歩

[ 2024年7月22日 04:44 ]

大相撲名古屋場所8日目 ( 2024年7月21日 ドルフィンズアリーナ )

<大相撲名古屋場所・8日目>阿武剋を寄り切りに破る尊富士(撮影・井垣 忠夫)
Photo By スポニチ

途中出場の十両・尊富士が復帰戦を白星で飾った。110年ぶりの新入幕優勝という歴史的偉業を成し遂げた春場所千秋楽以来119日ぶりの土俵。春場所14日目に負傷した右足首の影響で優勝からわずか1場所という史上最速で十両に転落した場所で、復活への第一歩をしるした。幕内では横綱・照ノ富士が8戦全勝でストレート勝ち越し。追う2敗勢は大関・琴桜、平幕・正代、美ノ海の3人となった。

強い尊富士が進化を遂げて帰ってきた。ちょんまげ頭で記録ずくめの新入幕優勝を果たしてから4カ月。大銀杏(おおいちょう)を結い、鍛え上げた上半身はさらに厚みを増した。復帰戦の相手は難敵の阿武剋。鋭い立ち合いから左四つ、巻き替えてもろ差しの速攻で圧倒した。場内からは万雷の拍手。「"おかえり"とか、一人一人の声援が届いた。自分を信じてやりました」。土俵に立てる喜びをかみしめた。

春場所14日目に負傷した右足首はテーピングが施されていた。場所前は関取衆との申し合いが再開できず、初日からの出場を断念。場所中の朝稽古で熱海富士と少し肌を合わせたが「稽古十分とは言えない」と漏らした。

それでも気持ちの強さは健在。「人間の再生能力を信じて、ありのままで」。7日目に師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)に出場を直訴。本能に任せ「出るからには勝たないと」と覚悟を決めた。

当初は夏場所での復帰をギリギリまで模索していたが「先を見たら焦ることもない」と完治を優先。番付へのこだわりはなく「また勝てば上がれる」と楽観的だった。これで1勝0敗7休。残り全部勝てば関取残留どころか、再入幕もかないそうだ。110年ぶりの偉業を成し遂げた男が無欲で突き進めば、その可能性は十分にある。

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