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石破茂氏が逆転勝利した理由 決選投票前の演説にヒント「多くの足らざるところがあり...」政界関係者語る

[ 2024年9月27日 19:01 ]

自民党は27日、総裁選の投開票を行った。石破茂元幹事長(67)が過去最多の9人が立候補する大混戦を制し、第28代総裁を選出された。

高市早苗経済安全保障担当相(63)、小泉進次郎元環境相(43)による三つどもえの争いとなり、1回目の投票で過半数を獲得した候補はなく、石破氏と高市氏による上位2人の決選投票に。1回目の投票では高市氏181票(議員票72、党員・党友票109)、石破氏154票(議員票46、党員・党友票108)だったが、2回目の投票で石破氏215票(議員票189、地方票26)、高市氏194票(議員票173、地方票21)と、石破氏の逆転勝利となった。

政界関係者は石破氏の逆転について「小泉氏が失速し、高市氏の党員・党友票が伸びたことで、永田町では終盤に入って、石破氏と高市氏の決選投票の線が濃くなったささやかれていた。そんな中で自民党内に広まったのは"保守的な主張が強い高市氏が総裁では解散総選挙に不利に働くのでは"という声だった」と指摘。そして「議員たちは来る選挙を有利に運ぶためにはどちらなのか?と考えて投票することになるため、1回目に小泉氏を支持していた議員(75票)からも相当数流れるとの見方が出てきた。だが、石破氏は"党内での人気がない"と言われ続け、実際に不快感を持つ議員も少なくなかった。そこで飛び出したのが、石破氏の決選投票前の演説だ。ここに逆転劇のヒントがある」と明かす。

石破氏は壇上で自身について「私は至らぬ者だ」とし「議員生活38年になる。多くの足らざるところがあり、多くの人々の気持ちを傷つけ、いろいろ嫌な思いをした人が多かったかと思う。自らの至らぬ点を心からおわび申し上げる」と頭を下げた。

永田町関係者は「1回目には林芳正官房長官に投票した、岸田首相が率いた旧岸田派が決選投票では石破氏にまとまっていったことも要因の一つになったが、この"至らぬ者スピーチ"がなければ"石破茂"と書く時にわだかまりを感じる議員もいたと思うが、公の場で過去の自身を謝罪し、頭を下げたことで、石破氏に投票することができた議員はいる。やはり人間同士、気持ちの問題は大切だ」と話した。

自民党総裁選の結果は次の通り。(敬称略)
▽1回目投票
【得票総数】735票
高市早苗 181票(議員票72、党員・党友票109)
石破茂 154票(議員票46、党員・党友票108)
小泉進次郎 136票(議員票75、党員・党友票61)
林芳正 65票(議員票38、党員・党友票27)
小林鷹之 60票(議員票41、党員・党友票19)
茂木敏充 47票(議員票34、党員・党友票13)
上川陽子 40票(議員票23、党員・党友票17)
河野太郎 30票(議員票22、党員・党友票8)
加藤勝信 22票(議員票16、党員・党友票6)
(注記)棄権1票

▽決選投票
【得票総数】409票
石破茂 215票(議員票189、地方票26)
高市早苗 194票(議員票173、地方票21)
(注記)無効5票

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