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8冠陥落の藤井叡王「時間の問題だと。伊藤さんの力を感じた」 再びの全冠制覇は「今は全く考えていない」

[ 2024年6月20日 18:56 ]

8冠陥落となった藤井叡王(撮影・藤山 由理)
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藤井聡太叡王(21)=王将など8冠=が同学年の伊藤匠七段(21)を挑戦者に迎える第9期叡王戦5番勝負第5局は20日、山梨県甲府市の「常磐ホテル」で行われ、先手の藤井が伊藤に156手で敗れた。シリーズ対戦成績2勝3敗でタイトル戦初の敗退。全8冠からついに陥落、7冠へと後退した。自らのタイトル戦連覇記録は22でストップした。

最後はがっくりと肩を落とし投了した。絶対王者の牙城が崩れた瞬間だった。

藤井は対局後「こちらが攻める展開だったが、伊藤さんの手順に気づかず苦しくなった」と振り返った。シリーズを通して「終盤でミスが出る将棋が多かったのが結果につながった。伊藤さんの力を感じた」と総括。

これがタイトル戦で初の敗退となったが「時間の問題だと思っていたのであまり気にせずに。これからもまた頑張っていきたい」と淡々と語る姿は、どこか重圧から解放されたようにも見えた。

そして1冠を奪われた同学年のライバルを「叡王戦でも伊藤さんの強さを感じることが多かった。私自身も実力を高めていけるように頑張らないといけない」と称え、再びの全冠返り咲きについては「今の時点では全く考えていない。実力をつけるのが一番大事」と語った。

戦型は両者得意の角換わり。今期は第1局から全て角換わりで、勝敗と同時に両者が関心をぶつけ合う「角換わりシリーズ」になった。正午からの昼食休憩までに藤井王は穴熊に、伊藤は右王。午後から攻め合いになると有利に押し込んでいたが、先に持ち時間がなくなり終盤に逆転された。

第1局を白星発進したものの第2、3局と連敗しタイトル戦で初めて先にカド番に追い込まれた。第4局を制してフルセットに持ち込んだが、最終局で涙をのんだ。昨年10月11日に全8冠を達成してから254日。ついに陥落し7冠へと後退した。羽生善治九段がかつて全7冠を保持していた期間は167日。

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