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専門家が首かしげる加藤厚労相&専門家会議座長の"コロナ"見解「無理がある」「政治的判断」

[ 2020年2月20日 17:31 ]

TBS社屋
Photo By スポニチ

20日放送のTBS「ひるおび!」(月〜金曜前10・25)は、新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の隔離対策について特集した。

番組では、加藤厚生労働相が15日の会見で、船内隔離が開始された5日以降に船内で感染が広がっているかどうかの見解を問われ「基本的にはそうした(感染症防止措置をとる)前の段階での感染であり、発症したのではないかと我々は見ている」と説明したことや、専門家会議の脇田隆字座長(国立感染症研究所長)が「2月5日の時点で検疫・隔離が始まりまして、明らかにこの検疫の期間で徐々に感染の発症者が減ってきて、現在ではほど感染がないという状況まで観察ができるということで隔離が有効に行われたということを確認いたしました」と会見で説明したことなどを紹介。合わせて15日に67人、16日に70人、17日に99人、18日に88人、19日に79人とここに来て感染判明者が増えていることも伝えた。

この見解に、東京歯科大学市川総合病院呼吸器内科部長で日本感染症学会専門医の寺嶋毅氏は「確かに発熱の患者数のピークは検疫の直後ですが...私としては何とかこの検疫がうまくいけばっていういろんなデータを集めて何とかいい証拠というか、唯一これを持ってきたっていう印象が強い。これだけをもって、5日以降の感染拡大がなかったと言い切るのはちょっと無理があるような気がします」と指摘。

東京大学大学院国際保健政策学客員研究員の久住英二氏は「今後、発病する人がいないんであれば、もう少し余裕をもって新規発症者はいませんよってことを確認してから下船させるのが確実だと思う」とし、「なぜこのタイミングで下船をある意味強行したかってなると、このタイミングで下船させないともう終わりが見えないという政治的な判断なんだろうと思う」と話した。

米国の疾病対策センター(CDC)は18日に船の隔離策を「公衆衛生上の効果はあったが、船内で感染を防ぐには不十分だった」とし、下船したすべての乗員乗客を14日間は米国への渡航を認めないと発表した。一方、厚生労働省は、17日までに船内に残る乗客全員について、ウイルス検査のための検体を採取。陰性なら医師らによる健康チェックを受けた上で船から下り、日常生活に戻ることができるとし、すでに下船が始まっている。

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