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阪神・森下 "英語ペラペラになりたい" 憧れメジャー挑戦へ必要性痛感 「いい講師紹介してください」

[ 2025年1月16日 05:15 ]

2023年、阪神・ノイジー(左)と森下

進化を求めるのは、走攻守にとどまらない――。阪神・森下翔太外野手(24)が、英会話レッスンに乗り出す。スマホに入れた専用アプリで、オンラインレッスンの講師を探している。昨年11月に侍ジャパンの一員としてプレミア12で台湾に滞在し、語学力の必要性を痛感したことがきっかけ。助っ人勢と積極的にコミュニケーションを取ることで、チームの結束力を高める狙いがある。

森下の言葉から本気度が伝わった。

「誰かいい講師を知っている人いません?紹介してください!」

教室型のレッスンではない「オンライン英会話教室」を求め、専用アプリをダウンロードしてから、はや1カ月が経過した。時間、日程、金額面で折り合いがつかず、マンツーマンで教えてくれる先生とのマッチングには、まだ至っていない。それでも今オフは、トレーニングに加えてトークショーなどのイベント出演、引っ越しなどの多忙な日々にあって、習得意欲を持ち続けてきた。沖縄県内で自主トレに励む今も、頭の片隅に置いている。タイミングと条件さえ合えば...。いつでも行動に移せる状態だ。

昨年11月のプレミア12で英語の必要性を痛感した。同学年で仲の良い広島・小園と台北市内の買い物や食事に頻繁に出かけ、自分の無力さに腹が立った。メニュー表を店員に見せ、「This one(これ)」と伝えるのが精いっぱい。国際言語の英語が少しでもできればと、何度も唇をかんだ。大会を通じて4番を任される一方、グラウンドの外では言葉という名の「世界の壁」に跳ね返されていた。

「最低限、英語は話せたほうがいいなと。プレミアの期間でそれを強く思った。話せて損もないし...」

習得できれば、プロ生活が豊かになるのは間違いない。昨季、甲子園のロッカールームで隣の席だったのがゲラ。スペイン語を公用語とするパナマ出身右腕は多少の英語ができるため、「野球以外の会話もしたい」と、接近をもくろむ。ゲラに限らず会話をすることで、異国でプレーする助っ人勢の心を解きほぐしたいという思いがある。親しみやすい性格を生かして、外国選手とすぐに打ち解けられることを特技としてきた。そこに語学力が加われば鬼に金棒。コミュニケーションを積極的に取ることで、チームの結束力アップにつなげられる。

大リーグへの憧れを持つ身として英語は避けて通れない道だと自覚する。「英語は慣れないと難しい。メジャーに行った1年目の(日本人)選手が苦戦するのが、台湾でよく分かった。頑張りたい」。4番を任される今季。チームの中心になる自覚は既に備わっている。(石崎 祥平)

≪英会話が得意なプロ野球選手≫
☆桑田 真澄(巨人2軍監督)巨人時代の20歳ごろから将来的なメジャー挑戦のために英語を学習。同僚のガリクソンとの親交を深め、映画館で見た映画の言い回しを辞書で調べ、再び映画館で確認するなどして学んだ。

☆菊池 雄星(エンゼルス)高校時代は花巻東から直接のメジャー挑戦も選択肢としていた。西武入団後は同僚の外国人選手と積極的に通訳を介さない会話の機会を持った。

☆松井 裕樹(パドレス)楽天時代の20年からオフに英語の家庭教師を雇って勉強。24年2月11日、パドレス入団後初の囲み取材では、スペイン語を交えた流ちょうなスピーチに報道陣から拍手が出た。

☆清宮幸太郎(日本ハム)少年時代からメジャー挑戦を念頭に英語を学び、中学時代は英語部に在籍。米国出身で昨季まで同僚だった加藤豪将も英会話の実力に太鼓判を押していた。

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