抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランス 2024年11月13日

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国立感染症研究所インフルエンザ・呼吸器系ウイルス研究センター第一室

全国地方衛生研究所

日本は世界最大の抗インフルエンザ薬使用国であり、薬剤耐性株の検出状況を迅速に把握し、自治体および医療機関に情報提供することは公衆衛生上重要である。そこで全国地方衛生研究所と国立感染症研究所では、ノイラミニダーゼ阻害薬のオセルタミビル(商品名タミフル)、ザナミビル(商品名リレンザ)、ペラミビル(商品名ラピアクタ)およびラニナミビル(商品名イナビル)、キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬のバロキサビルマルボキシル(商品名ゾフルーザ)ならびにM2阻害薬のアマンタジン(商品名シンメトレル)に対する薬剤耐性株サーベイランスを実施している。

薬剤耐性株サーベイランスは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づく施策として位置づけられた感染症発生動向調査事業として実施されており、検体の収集については感染症発生動向調査事業実施要綱に規定されている。

すなわち、都道府県が関係医師会等の協力を得て選定した病原体定点医療機関において、インフルエンザ あるいはインフルエンザ 様疾患患者から検体が採取され、インフルエンザの流行期には少なくとも週1検体、非流行期には少なくとも月1検体が地方衛生研究所に送付される。

各地方衛生研究所において検体から分離されたウイルス株は国の感染症サーベイランスシステムに登録され、登録株の約10〜15%がコンピューターで無作為抽出された後、国立感染症研究所に送付される。

国立感染症研究所では、原則として送付されたすべてのウイルス株について解析を行い、国内外に向けて随時結果を報告している。

下記の表に、遺伝子解析により薬剤耐性マーカーを検出した結果ならびに薬剤感受性試験を行った結果の集計を示す。集計結果は随時更新される。

ノイラミニダーゼ阻害薬については、世界保健機関(WHO)の基準に準じ、薬剤感受性試験においてA型ウイルスでは100倍以上、B型ウイルスでは50倍以上の感受性低下が確認された場合に耐性ウイルスと判定する。

キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬については、WHOの暫定基準に準じ、薬剤感受性試験において3倍以上の感受性低下が確認された場合に感受性低下ウイルスと判定し、合わせて薬剤耐性マーカーの検出結果を示す。

M2阻害薬については、薬剤耐性マーカーの検出結果を示す。

2023/2024シーズン (データ更新日:2024年11月13日)NEW

2022/2023シーズン (データ更新日:2024年11月11日)NEW
2021/2022シーズン (データ更新日:2023年2月2日)
2020/2021シーズン (データ更新日:2021年07月27日)
2019/2020シーズン (データ更新日:2021年08月18日)
2018/2019シーズン (データ更新日:2019年12月27日)
2017/2018シーズン (データ更新日:2019年09月24日)
2016/2017シーズン (データ更新日:2020年01月27日)
2015/2016シーズン (データ更新日:2020年01月27日)
2014/2015シーズン (データ更新日:2016年03月04日)
2013/2014シーズン (データ更新日:2015年04月23日)
2012/2013シーズン (データ更新日:2014年3月10日)
2011/2012シーズン (データ更新日:2013年4月11日)
2010/2011シーズン (データ更新日:2013年2月6日)
2009/2010シーズン (データ更新日:2013年2月6日)

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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