1 固定

2 水洗

3 切り出し

4 番号付け

5 脱水

6 脱アルコール

7 パラフィン浸透

8 パラフィン包埋

9 台木につける

10 薄切

11 脱パラフィン & 浸水

12 染色

13 脱水・透徹・封入

7 パラフィン浸透

組織に薄切可能な硬度を与えるために組織にパラフィンをしみ込ませる。

使用するパラフィン

  • 硬パラフィン(融点56〜58°C)と再生パラフィン(ブロック作成時に出るパラフィン屑の再利用)の等量混合

(注記) パラフィンは融点が高いものほど硬くなるため薄く切ることができるが、ブロックはもろくなる。そこで硬パラフィンに再生パラフィンをまぜることで粘性を出す。

硬パラフィン(融点56〜58°C)再生パラフィン
硬パラフィンと再生パラフィンは60°C溶融器内で常に溶けた状態にしておく。
60°C溶融炉
60°C溶融炉に硬パラフィンと再生パラフィンを等量ずつ注ぎ入れる。

方法

  • パラフィンI〜IV槽まで準備する(パラフィンを溶かして4つの広口の容器に入れ60°Cに設定した溶融器に入れておく。蓋はいらない)
  • クロロホルムから取り出した組織片を濾紙でぬぐってから、パラフィンI槽に入れる。
    以降、II、III、IV槽に順に入れていく。
  • パラフィンIII槽に入れた後、パラフィン真空包埋装置によって減圧処理を20分から1時間程度行う。
  • 減圧処理により組織中の中間剤が除去される。
  • IV槽に入れる。

パラフィン浸透時間の目安

  • 大(大脳など)・・・8〜24時間
  • 中(小脳など)・・・4時間
  • 小(脳幹、脊髄など)・・・1〜3時間

パラフィン浸透行程

使用液組織のサイズ
パラフィンIしろまるしろまるしろまる
パラフィンIIしろまるしろまるしろまる
パラフィンIIIしろまるしろまるしろまる
パラフィンIVしろまるしろまる

パラフィン液の交換

  • パラフィンに混ざり込んだ中間剤は時間とともに揮発してぬけるため、パラフィンは毎回新しい液に交換する必要はない
  • 液を交換するときは、I槽を廃棄し、II槽以降の液を順次繰り下げIV槽を新しい液にする
  • 中間剤を含んだパラフィンで包埋すると、ブロックを薄切する際に中間剤が蒸発し面がへこむことがある。IV槽には中間剤が含まれないようにする。
  • パラフィン浸透を立て続けに行う場合で、パラフィンIII槽で中間剤のにおいが残っているようならば、IV槽を新しくしてI〜III槽を繰り下げる

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