なぜ、法人営業の会社は
消費者相手の商売で失敗するのか?
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誤解2:
法人営業は値下げ要求が厳しい
この2つ目の誤解も、営業マンの言い訳に振り回された結果として生じたものです。
営業マンに悪気があるわけではないのですが、商談を失注すると決まって「価格で負けました」と言います。要するに「悪いのはオレじゃない、ウチの製品が高いから注文が取れなかったんだ」と言っているのです。これは言い訳以外の何ものでもありません。
そもそも、営業を営業マン任せにしていると、どんどん価格競争に巻き込まれていきます。経営者はそこのところをしっかり理解しておく必要があります。
もし本当に「価格」だけですべてが決まるとすれば、すべての市場において「寡占化」が進むはずです。寡占化というのは、特定の会社が大きなシェアを取ることを指します。例えば小売業では、こうした傾向に拍車がかかっています。世界的に見ればウォルマートであり、日本国内で言えばイオンが圧倒的なシェアを取っています。
法人営業の世界でも、寡占化が進んでいる業界はあります(ベアリング、空圧機器など)。しかし、大多数の業界では寡占状態は起きておらず、多くの中小企業が存在しています。もちろんその中で、業績の良い会社・悪い会社の二極化が進んでいるわけですが...。
誤解3:
消費者市場のほうが大きいし簡単に見える
こうした「法人営業は新規開拓が難しい」「法人営業は値下げ要求が厳しい」という誤解の行き着く先に、3つ目の「消費者市場のほうが大きいし簡単に見える」という大きな誤解が待ち受けているのです。
例えば、ある地方都市に中堅の「あられメーカー」があります。この会社は大手スーパーや卸と取引をしていましたが、たび重なる値下げ要求に耐えきれず、消費者相手の商売に進出しました。各地に直営店舗を出し、消費者に直接あられを販売していったのです。