武田薬品「外国人社長による大変革の10年」の発端...2012年に社内勢力図激変、一体何が起きていたのか?
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製薬業界最大手、武田薬品工業が今年度、再び大型リストラを実施する方針だ。先月、国内リストラの中身を詳報したダイヤモンド編集部は、これまでも武田薬品の近年の大変革をつぶさにウオッチしてきた。連載『武田薬品 破壊と創造 最終章』の本稿では、『週刊ダイヤモンド』2014年6月28日号第1特集「病める製薬王者タケダの暗雲」の記事を抜粋する。記事では、クリストフ・ウェバー氏のトップ就任前後に、社長候補だった役員が退社するなど武田薬品の経営上層部で生じた勢力変化を分析している。大変革のふりだしともいえるが、一体何が起きていたのか。(ダイヤモンド編集部)
今年度の事業構造再編に1400億円
日本では営業・研究開発で大リストラ
国内製薬最大手、武田薬品工業は5月、2024年3月期決算発表のタイミングで、25年3月期の事業構造再編費用に1400億円を投じると発表した。この額は、外国人のクリストフ・ウェバー社長CEO(最高経営責任者)体制で過去2番目の規模であり、大規模リストラの可能性に業界や社内に激震が走った。
この事業再編に関し、武田薬品の海外組織に関するリストラは5月以降、さみだれ式に明らかになってきたが、国内のリストラの詳細は明らかになっていなかった。ダイヤモンド編集部は8月下旬に内部資料を入手し、その詳細な中身を報じた(詳細は8月26日配信『【スクープ】武田薬品工業「国内のリストラ」の詳細が内部資料で判明!募集対象者、加算退職金の水準は?』)。
一部を紹介すると、今回の対象はジャパンファーマビジネスユニット(JPBU)と呼ばれる国内営業部門と、R&Dジャパンと呼ばれる研究開発部門の一部だ。募集人数は「未定」と社内アナウンスされているが、大規模なものになるとみられる。
振り返れば、近年の武田薬品の歴史は、幾度ものリストラや人事の大変革なしには語れない。ウェバー氏が招へいされた14年、『週刊ダイヤモンド』2014年6月28日号では特集「病める製薬王者タケダの暗雲」を展開している。まさに大変革のスタートのタイミングだ。当時、武田薬品の内部で何が起きていたのか。
実は、有力な社長候補など、役員を中心に退社が相次いでいたのだ。ウェバー氏の社長就任と時を同じくして、経営上層部で起きていた大激変について明らかにした過去記事を抜粋し、次ページで紹介する(数字や肩書は当時のまま)。
記事一覧
武田薬品「外国人社長による大変革の10年」の発端...2012年に社内勢力図激変、一体何が起きていたのか?
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