ウクライナ侵攻と「台湾有事」5つの相違点と4つの類似点、日本人が覚悟すべきこと
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ロシアのウクライナ侵攻は
「明日の台湾」なのか
2月22日、自民党の外交部会長、佐藤正久は党の会合で、報道陣を前に、「今日のウクライナを、明日の台湾にしては絶対いけない」と強調してみせた。
ロシアのプーチン大統領が、ウクライナ東部の2州、ドネツク州とルガンスク州の独立を承認した翌日のことだ。
自衛官出身で「ひげの隊長」として知られ、筆者のインタビューにも、台湾有事や尖閣諸島有事を想定し、「相手から見て『やられたら痛い』と思う兵器を、日米、特に日本が持つことが大事」と語った佐藤氏である。
2月28日の参議院予算委員会でも、「台湾有事や尖閣有事となれば、北朝鮮が、ウクライナ侵攻でロシア軍に協力したベラルーシの役割を担うことになる」と警告している。
事実、当事者となり得る台湾の蘇貞昌行政院長(首相)も、ウクライナ情勢の緊迫を受けて、中国を念頭に「警戒を強めている」と語っている。
では、ロシアのウクライナ侵攻は、本当に中国による台湾侵攻を誘発するのだろうか?
ロシア軍がウクライナの首都キエフに迫った2月25日、台湾で中国を担当する大陸委員会の担当相(主任委員)、邱太三は、台湾メディアとのインタビューに応じ、「『今日はウクライナ、明日は台湾』という見方には同意しない」とコメントした。
筆者も「数年以内に台湾有事は起こり得る」とみている人間だが、「中国が今年とか来年に台湾を攻める可能性は極めて低い」と断言する。ウクライナと台湾とでは地政学的や国際社会における状況が異なるからだ。
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