「コロナショック」後に投資家が考えておくべき4つのこと

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株価ボード3月10日、日経平均株価は一時1万9000円を割った Photo:JIJI

今週の相場は「コロナショック」と呼ばれるようになりそうな状況だ。株価は急落し、ドル円の為替レートは「リスクオフの円高」が急進、そして原油価格は暴落した。この状況において投資家が考えておくべき4つのことを整理しよう。(経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)

ブラックマンデーを思わせる株価急落と
リスクオフ・円高の到来

世界の資本市場は今週に入ってとうとう底が抜けた。まだ名前は確定していないが「コロナショック」と呼ばれるようになるのだろうか。

3月9日月曜日の日経平均株価は前週末比1050円安の1万9698円と、2万円を割れた。その後、海外の株式市場でも大まかには5%内外の株価の大幅下落となり、ついに頼みの米国株式が2013ドル、実に7.79%の大幅下落を演じた。ブラックマンデーの再来を連想させる急落だ。また、後述のように、その後の展開もブラックマンデーに似る可能性がある。

ブラックマンデーについて後に丁寧な検証を行った米国のことなので、今後、状況の分析が発表されることになるのだろうが、今回の急落には高速取引(HFT)業者の影響があるように思われる。日本は規制が緩いのでHFT業者の狙い目の市場だが、彼らは適正な株価の発見・形成に貢献していない。また、不透明な行動と取引所等による彼らへの優遇が可能にする「分業フロントランニング」が投資家の市場への信頼を失わせている。単に取引高を追って「(見かけの!)流動性が豊かないい市場」だと満足するのではなく、取引の質と信頼性の向上とを目指すべき時なのではないか。

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