量子コンピューター開発のパイオニア中村教授が語る、グーグルの凄さと対抗策
中村泰信・東京大学先端科学技術研究センター教授インタビュー
詳細はこちら
量子コンピューターの"心臓部"となる超伝導型の量子ビットを1999年に世界で初めて実現したのが、当時NECに在籍していた東京大学の中村泰信教授だ。特集『乗り遅れるな!量子ビジネス』(全6回)の#3では、ノーベル賞級の成果と称賛され、量子コンピューター開発のパイオニアである中村教授に、米グーグルの成果の背景や量子コンピューターの将来像について激白してもらった。(聞き手/ダイヤモンド編集部副編集長 大矢博之)
NEC時代の「夢の半導体」の研究が
世界初の量子ビットの実現に
──1999年に超伝導型の量子ビットを世界で初めて実現しました。量子コンピューターの研究を始めたきっかけは何ですか。
研究も人生も成り行きです(笑)。もともと量子コンピューターをやろうと思って始めたわけではありません。
子供の頃から理科が好きで、高校時代に物理が一番面白いと思うようになりました。化学も好きだったのですが、覚えるのが大変で(笑)。物の原理を理解することが面白かったので、大学では物理を学ぼうと考えました。ちょうどその頃、高温超伝導の大フィーバーが起き、89年に内田(慎一・東京大学教授〈現名誉教授〉)研究室の門をたたきました。
記事一覧
量子コンピューターが世界を変える、世界「活用」競争に乗り遅れるな!【予告編】
2020年2月25日
#01量子コンピューター開発競争「グーグルvsIBM」火花散る頂上決戦の熾烈
2020年2月25日
#2量子コンピューターの産業応用にMUFGとみずほが熱視線を送る理由
2020年2月26日
#3量子コンピューター開発のパイオニア中村教授が語る、グーグルの凄さと対抗策
2020年2月27日
#4量子コンピューターの海外ベンチャー続々上陸、日本で世界トップを目指す理由
2020年2月28日
#5デンソー、富士通、NECが最適化問題で頼った「大学の知恵」
2020年2月29日
#6中国が抱く「量子技術覇権大国」への野望、暗号法など布石着々
2020年3月1日
あなたにおすすめ