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☆
mother complex臭い小説。
最後の貴婦人という母と、それを慕い、寄り添うように生きる娘の目線で語られる。
とにかく言葉がバカ丁寧である。オレにはちょっとくどいなぁ、と感じた。
上流階級の口調ってのはこんな感じかねえ。
冒頭のくだり。
朝、食堂でスウプを一さじ、すっと吸ってお母さまが、
「あ」
と幽かな叫び声をお挙げになった。
「髪の毛?」
スウプに何か、イヤなものでも入っていたのかしら、と思った。
「いいえ」
お母さまは、何事も無かったように、またひらりと一さじ、スウプをお口に流し込み、すましてお顔を横に向け、お勝手の窓の、満開の山桜に視線を送り、そうしてお顔を横に向けたまま、またひらりと一さじ、スウプを小さなお唇のあいだに滑り込ませた。(p5)
まぁ、なんてお上品なんでしょう○しろまるo。+..:*○しろまるo。+..:*○しろまるo。+..:*
下々のあたくしのまわりには、こんな口調のお方たちはいらっしゃいませんでしたわ。
それにしても、なんて艶かしいお母さまでしょう。女の色香は、知性と作法から感じられるのでしょうか。
あたくし、このお母さまに、和文化coordinatorの森荷葉女史がかさなってしまい、不覚にも、"おティンティン"が"かちんこちん"になってしまいました。
[埋込みオブジェクト:http://www.youtube.com/v/gOwSmZJvDTU&hl=en_US&fs=1&]おばかな感想を書いてしまいました。
M・C(マイチャイルド)、太宰治。
これが文学。
オレに太宰を消化できるだろうかね。
人はこの世に生まれて来た以上は、どうしても生き切らなければいけないものならば、この人たちのこの生き切るための姿も、憎むべきではないかも知れぬ。生きている事。生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか。(p144)
まさに。
息もたえだえの大事業です。
ただ、生きているということ、それ自体が。
M・C
マイコメディアン
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