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2010年3月 9日 (火)

斜陽―太宰治

Cam3gapa

斜陽改版

mother complex臭い小説。

最後の貴婦人という母と、それを慕い、寄り添うように生きる娘の目線で語られる。

とにかく言葉がバカ丁寧である。オレにはちょっとくどいなぁ、と感じた。

上流階級の口調ってのはこんな感じかねえ。

冒頭のくだり。

朝、食堂でスウプを一さじ、すっと吸ってお母さまが、

「あ」

と幽かな叫び声をお挙げになった。

「髪の毛?」

スウプに何か、イヤなものでも入っていたのかしら、と思った。

「いいえ」

お母さまは、何事も無かったように、またひらりと一さじ、スウプをお口に流し込み、すましてお顔を横に向け、お勝手の窓の、満開の山桜に視線を送り、そうしてお顔を横に向けたまま、またひらりと一さじ、スウプを小さなお唇のあいだに滑り込ませた。(p5)

まぁ、なんてお上品なんでしょうしろまるo。+..:*しろまるo。+..:*しろまるo。+..:*

下々のあたくしのまわりには、こんな口調のお方たちはいらっしゃいませんでしたわ。

それにしても、なんて艶かしいお母さまでしょう。女の色香は、知性と作法から感じられるのでしょうか。

あたくし、このお母さまに、和文化coordinatorの森荷葉女史がかさなってしまい、不覚にも、"おティンティン"が"かちんこちん"になってしまいました。

[埋込みオブジェクト:http://www.youtube.com/v/gOwSmZJvDTU&hl=en_US&fs=1&]

おばかな感想を書いてしまいました。

M・C(マイチャイルド)、太宰治。

これが文学。

オレに太宰を消化できるだろうかね。

人はこの世に生まれて来た以上は、どうしても生き切らなければいけないものならば、この人たちのこの生き切るための姿も、憎むべきではないかも知れぬ。生きている事。生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか。(p144)

まさに。

息もたえだえの大事業です。

ただ、生きているということ、それ自体が。

M・C

マイコメディアン

Newtype 2010年3月 9日 (火) 18時49分 書籍・雑誌:☆ | 固定リンク

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