サダム・フセインは偉かった: Side-3

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2018年5月 1日 (火)

サダム・フセインは偉かった

高山正之:著、新潮社(2011

☆

【イラクを救った英雄サダム・フセインをわざわざ倒し、再びアラブを混沌とさせたバカなアメリカ、ありもしない事件をでっちあげ、堂々と反日を推進する朝日新聞、日本から多大な恩恵を受けておきながら、それを何倍もの仇にして返す下劣な中国──。世にはびこるまやかしの「正義」とそれを持ち上げる無能なジャーナリズムを一刀両断する、「週刊新潮」の大人気辛口コラム待望の文庫化。】

髙山の辛辣な文章は読んでいて痛快、ひとつひとつのコラムも丁度よい長さなので、私は他の本を読んでいて疲れてきたときなどに骨休みとしてこれを読んだ。

だが、読みやすくおもしろすぎる本というのも注意がいる。

このシリーズ(変見自在)はこれを含めて2冊読んだが、こまるのは文献の記載がないことである。髙山の云っていることが足で取材したものか、また聞きなのか、孫引きなのか、さっぱり分からないのだ。この手のものは情報源を明らかなにしてくれると、よりスッキリした気持ちで読めるとおもうので、出版社はそのへんよく考えてもらいたい。

このシリーズを読んでいるひとは分かっているだろうが、タイトルはあくまでもこのなかの一篇のタイトルにすぎない。大雑把に要約すると、フセインは狂信的イスラム教文化からイラクを開放したのに、中東は中世のおくれた状態のままでいてほしい欧米列強が、フセインを独裁者として叩き潰したのだ、という云い分である。

中身は圧倒的に中韓のものが多い。そして、これを読んで中韓を好きになれるひとがいたら、大したものだとおもう。

Newtype 2018年5月 1日 (火) 14時53分書籍・雑誌:☆ | 固定リンク