日本語普及学校の生徒たちと ボリビアの任期もあと少しになりました。ボリビアからの日記もこれで最後になるでしょう。最後に日本語を教えてここで感じたことを書きます。
今まで楽しみだった、7年生(ボリビア赴任後の今から2年前から教え始めた生徒たち)の中級のクラスが終わった。教えたいことは山ほどあったのに、全部教えきることができなかった。それでもよく私の授業についてきてくれたと思う。特に中級の生徒たちは、先生にたよらなくても最終的に自分で勉強できるように導いてきたつもりた。決して私一人の力で、ここまで彼らを伸ばしてあげられはしなかった。彼らの2年間のがんばりと、これからを祝福したい。お礼を言いたいのは、こっちだ。ありがとう、お前ら、最高だった。
実は最後の最後になって、担当している6年生の生徒に嫌われて困っている。月曜日体調を崩してしまい、授業ができない状態だったので、予定より一日前倒しで二日に分けてするはずだった卒業試験を、一日でしてしまった。そのことに対して怒り、火曜日の授業ではぜんぜん口を聞いてくれなかった。私のことを理解してくれず、私に対して怒るのはいいが、日本語は嫌いにならないでほしい。
先日ある本を読んでいたら、「出来上がったファンを集めて授業を行うのが、教育ではない。」と書いてあった。本当にそのとおりだと思う。教師の仕事はやる気のある生徒よりも、ない生徒をいかに自分の授業に引き込むことができるかだと思う。彼女は語学センスがあり、きっと教えるのが私でなくても、勉強する気になったら、絶対日本語が伸びる生徒だ。たとえ今私の気持ちがわからなくても、いつか私の授業のことを思い出してほしい。
6月6日はDia del Maestro(先生の日)でした。この日に合わせて、私の送別会が学校で行われました。
開始予定の7時になってもまだ学生はまばら。ちゃんとくるのかと心配だったけど、8時ごろにはたくさんの教え子たちが集まってくれました。みんな私のためにプレゼントや寄せ書きを書いてくれて、本当にうれしかった。生徒たちはいろんな食べ物を用意してくれた。教えたことのないクラスの生徒からもプレゼントをもらった。みんなで島歌を歌った。一人一人の顔を見ていると、いろんなことを思い出してしまう。絶対に人前では泣かないつもりだったけど、みんなの前の挨拶で、いいことをいおうと思ったけどこらえきれず、泣いてしまいました。また各学年の代表の挨拶でも、私を泣かせました。お前ら、本当にいいやつらだよ。絶対にわすれないよ。
結局2年間でたいしたことはできなかったけど、これだけ多くのすばらしい生徒たちとかかわることができて、それだけで私には大満足です。ボリビアでいろいろいやな目に遭ってきたけれど、もうボリビアを嫌いになれない。彼らが日本語学校を卒業し、社会に出たときにどんな未来が待っているのか。それを楽しみにしています。私はボリビアでかけがえのないものを得られました。たとえどんなに小さくても、この宝物はいつまでも消えない。
La amistad no es flor solo un día.
友情はたった一日で消える花ではない。
ボリビアで知った大好きな言葉だ。